2013年02月06日

問題解決の7ステップ1




問題が発生してから解決するまで、大きく7つのステップがあります。

いま自分がどのようなステージにあるのか、これを把握しておくと、次の行動が決めやすいです。
これらは常に意識しておかないと、つい目の前のドタバタに引きづられてしまいますが、逆に意識的にできると、「先が読める奴」という評判をもらうことができます。

でも実は大したことはやってなくて、この問題に対する対応がこの先どうなっていくかのテンプレートを持っているだけなんですね。

■問題解決の7ステップ

問題解決他のための7ステップはまず大きく2つのステップに分けられます。

 ◆問題認識ステージ
 ◆課題対策ステージ

の2つ。

さらに問題認識には2つのステップがあって

 ◇問題設定ステップ
 ◇問題把握ステップ

にわかれます。

また、課題対策は5つのステップにわかれます。

 ◇課題設定ステップ
 ◇課題解決ステップ
 ◇総合評価ステップ
 ◇解決実行ステップ
 ◇結果評価ステップ

これらを順番にやっていくことで問題が解決できるわけです。

■大分類2ステージ

7つのステップをわざわざ2つのステージに分けているのは意味があります。

「問題」は問題として認識された時点で発生しますが、それは単なる「理想状態との乖離」を表しているにすぎません。

問題認識ステージでは、事実に焦点を当てることに専念します。
私の過去の失敗を振り返ってみても、問題を発見した瞬間に対策方法に気持ちがいってしまい、問題という事実をしっかり見るということをしなかったがために、問題の解決を無駄に長引かせたという事がかなりあります。

表面的な「問題状態」を少しばかり把握したからといって、問題の全体像を把握できたわけではないんです。そのため、その問題ばかりに集中してしまい、結果として、別の形で問題を出すことになってしまい、解決が長引きます。

問題認識ステージでは
 ・事実に焦点を当てる
 ・細心に分析する
 ・課題を発見する
この2つを徹底する必要があります。

つまり、このステージでは、過去の事実だけが取り扱う対象です。

一方課題対策ステージでは、収集した問題から、課題を発見したので、今度は未来のアイディアが対象になります。もう過去のことはどうでもいいです。

■問題設定ステップ

第1のステップは、問題設定です。

 「問題とは何かが定義されたら問題は解決したようなもの」

という至言を聞いたことがある方も多いでしょう。

たとえば、「職場のコミュニケーションがわるい」という問題提起はどの会社でも何時の時代もあるようですが、これは問題が把握できていることにはなりません。

 「本社部門と製造部門の連絡に漏れがある」
 「上司と部下の日常会話が少ない」
 「社員の意見が部門の方針に反映されていない」

などのように具体的にする必要があります。

つまり、なにが原因で、どのような状態になっているのかという直接的に事実をさす事象を明確にしていく必要があるわけです。

これを怠ると、次のステージに進んだときに、人によっていうこと(対策案)が違う事になってしまいます。

ここで注意すべきは、上記の例のように「職場のコミュニケーションがわるい」という事実をたくさん集めること。1点に絞ってはいけません。問題というのは、ある根本原因があって、それに対して、いろいろな外的要因によって、異なる現象として認識されるものです。したがって、多くの現象を集めないと、その後ろに隠れている本当の原因(根本原因)は見つかりません。

したがって、問題設定ステップでは、ブレーンストーミングのように、みんなで「コミュニケーションが悪い」ということに関連した、事実をどんどん出していく方式が有効です。

■問題把握ステップ

こうして集めた事実を分析するのが、この問題把握ステップです。

分析の仕方はいろいろありますが、私が多用するのは、TOCの思考プロセスの手法。

簡単に言うと、

  「もし××ならば○○になる」
   ※○○には問題の現象(事実)がはまります

という表現で問題を引き起こしている原因を探っていきます。

この××に当てはまる言葉が問題を引き起こしている原因です。
この仮定文にみんなが同意できるのであれば、さらに××の原因を同じ言い方で探していきます。

多くの場合は、××には、すでに他で上げられた事実のうちどれかが該当するものがあります。
もし該当するものがないようなら、新しい言葉(事実)をはめていきます。

また、よくあるのが、単体では問題ではないが、複数の問題ではない事実・事象が重なると問題を発生させる場合です。

  「もし××、かつ、□□ならば○○になる」

という表現で表わされるものです。

もし詳しくこのやり方を知りたいという方は、以下の文献を参考にしてください。

 ゴールドラット博士の論理思考プロセス―TOCで最強の会社を創り出せ!

他にもWebで

 TOC 思考プロセス

と検索すると、簡単に説明したサイトが見つかりますので、参考にできると思いますが、実際に使って見るためには、上記のような書籍できちんと学んだほうが、実際に役に立つものになります。


ということで、長くなってしまいましたので、続きは次回。



◆このテーマのおすすめ図書



問題解決力―仕事の鬼ほど失敗ばかりする理由

マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術

本質思考:MIT式課題設定&問題解決

トヨタ式A3プロセスで仕事改革―A3用紙1枚で人を育て、組織を動かす

ワンランク上の問題解決の技術《実践編》視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ

トヨタの失敗学「ミス」を「成果」に変える仕事術



■関連する記事

会議が失敗する理由

会議の一つの形態である「ワークショップ」と言うものがあります。日本では「体験型講座」みたいに理解されてますが、本来はプロジェクトにおける関係者の合意とコミットメントのための仕組みです。本書『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』では、ワークショップについて、「ワークショップが失敗する理由」が書かれてますが、ここで言う「ワークショップ」は後者の意味です。会議が失敗する理..

ワークショップを理解する

研修などで「ワークショップ」っていう討論の時間が設けられていることがあります。もともと、ワークショップと言う名の研修もあります。でも、その参加者がワークショップの意味をどのくらい正確に理解しているかと言われると、個人的には結構心もとない、と思ってたりします。ワークショップの意味ワークショップの意味は、というと Wikipedia にはこんなことが書いてありました。ワークショ..

目標は達成可能でなければならない

以下で引用する『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』のマッキンゼーの仕事のコツでは2つのことが書かれています。ひとつは、外向きの目標と内向きの目標を使い分けること。もうひとつは、目標がどの程度妥当なのかを事前に調査しておくことです。あくまで到達可能な目標を設定するブロジェクトを構築するときは、コンサルタントとしてサービスを売り込む場合でも、社命で会社内の問題を解決する場合でも、力..

基準がなければ判断はできない

よく物事は重要度と緊急度の2軸で判断しなさい、と言われます。だからといって、・社長が会議で言ったこと・お客様からのクレーム・プロジェクトで遅れているタスク・部長からの質問メールの重要度や緊急度は、比較に困ることがあります。判断の基準で数値化するもともと数字になっているものなら、比較するのは単純に四則演算の話ですが、数字になっていないものは、まず数字にしないと比較のしようがありません。でも、「社長指示はいくつ?」と聞かれ..

模倣と創造のバランスを取る

最近とみに AI やら ディープラーニング やらが話題になりますね。多くの人が知っているゲームでもっとも難易度の高い囲碁でコンピュータが人間に勝った、というのが結構センセーショナルだったような気がしますが、それにもまして、クラウドが発達して巨大なデータを集めて、それを統計的に解析できるようになったことがおおきいような気がします。模倣と創造ということで、こういうことがよく言われるようになりました。..

仕事のプロセスの教科書5:キーポイント抜粋

久しぶりのビジネス書紹介。いい意味で、「期待はずれ」の一冊でしたので、いつかご紹介したいと思っていた本のご紹介をしたいと思います。前回まで要約をお送りしましたので、今回から私がキーポイントだと思うところの引用をお送りします。引用した部分には、結構いろいろコメントを書いたのですが、そこはお恥ずかしいのでやっぱり削除して、淡々と引用だけ…うまく探してみていただけると、「サラヒン〜サラリーマンの仕事のヒ..

仕事のプロセスの教科書2:要約1

久しぶりのビジネス書紹介。いい意味で、「期待はずれ」の一冊でしたので、いつかご紹介したいと思っていた本のご紹介をしたいと思います。本日は、本書『「仕事のプロセス」の教科書』の要約をお送りします。長くなるので分割してお送りします。要約1インバスケット問題と向き合うとき、そして実際に仕事をしていく中でも一番大事なのは、「結果ではなくプ セスを評価すること」です。明らかに悪い結果であっても、その..

問題認識の手法5―問題を発見する

もう金曜日ですね。ようやく今週の本題にたどり着きました。問題発見の問題以前の記事問題解決のための7ステップでも書きましたように、問題を正確に捉え、その根本原因にたどり着ければ後は技術的問題も多いのですが、多くの場合、この問題認識で失敗します。その理由として考えられるのが、・あるべき姿が的確に描けない。・現状の認識力と分析力が低く、正確に把握できていない。・ギャップの構造を解明することができないため、問題の本質に迫れない..

問題認識の手法4―現状分析2

現状分析の手順現状分析の手順は以前の記事で書きました。それを少し引用します。問題解決の7ステップ問題解決他のための7ステップはまず大きく2つのステップに分けられます。問題認識ステージ課題対策ステージの2つ。さらに問題認識には2つのステップがあって問題設定ステップ問題把握ステップにわかれます。また、課題対策は5つのステップ..

問題認識の手法3―現状分析

本日は、問題解決の手法の3回目。第2回めで「見える化」についてお送りしましたが、実は問題解決のプロセスを時系列で並べると、こちらが先です。ただ、今回問題認識の手法というテーマで書いていますので、話の流れの都合上、問題を顕在化することを先に持ってきてしまいました。ですので、この記事を読んでもう一度前回の「見える化」に戻って読み返していただけると、この記事の内容が理解しやすいかもしれません。現状分析手法現状分析はパターンがあります。..

問題認識の手法2―可視化する

本日は問題解決の手法の第2回をお送りします。可視化とはよく製造現場で使われる言葉に「見える化」という言葉があります。デジタル大辞泉によるとhttp://kotobank.jp/word/%E8%A6%8B%E3%81%88%E3%82%8B%E5%8C%961 「可視化1」に同じ。「大気の流れをする」2 (特に企業活動で)業務の流れを映像・グラフ・図表・数値化によってだれにも分かるよ..



■同じテーマの記事

二人の責任者をつたてる

ソフトウエア開発の世界で言うと、プログラムを作る人と作られたプログラムを評価(仕様通り動作するかどうかを確認)する人は別の人であることが当たり前です。これを第三者評価と呼びます。もちろん、数人の会社ではそういうわけには行きませんが、今の部署を立ち上げた時は、この第三者評価が絶対必要だから「プログラマを削ってでも」と訴えて、プログラマ2人、評価者1人でスタートしました。ところが、ソフトウエア開発以外の現場だと、第三者評価はあまり一..



posted by 管理人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 発想法・アイディア術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
人気ブログランキングへ 上司の指示に従うだけの毎日から抜け出したいなら、 「7つの習慣」で学ぶ事をオススメします。 コヴィー博士追悼企画として今なら、初回DVD50%オフ+コヴィー博士最後の著書プレゼント付き! http://123direct.info/tracking/af/620699/Fg9QE9Jf/ 現代ビジネス界の金字塔、7つの習慣DVD講座