2013年11月11日

お子様上司の時代




本日は、珍しく新刊(2013/09)のビジネス書のご紹介。

何度も繰り返し読みたくなる本ではありませんでしたが、すごく色々気になった本でした。

以前、この著者(榎本博明氏)の

 
 「上から目線」の構造 (日経プレミアシリーズ)

を読んで、結構気に入ってましたので、早速読んでみました。

やっぱりこの方、他の人とは一味ちがう見方をされていて、面白いし、考えさせられることがたくさんある。

本書で紹介されるのは、上司・部下ともに精神的に幼稚な人が増えたのではないかという課題。
これを、本書では「お子様」と表現しています。

会社でも、役員クラスの人と話していると、人の評価をするときに「彼はバランスがとれているから〜」みたいな話し方をされることが多くなりました。
それは「オトナの対応が出来る人が目立つようになってきている」ということで、それは逆を言えば、「精神的に幼稚な人が増えた」という課題を暗に言われているような気がしていました。それをすごく端的に表現している本だったので、これは是非、

 この記事を読んで見える方にも意識してほしい

と感じました。

おそらくあなたの上司の上司、最終的には経営者が50代以降であれば、こう考えている人(具体的に意識してないかもしれませんが)が多いと考えていいのではないかと思います。つまり、こんな行動を取らなければ、経営者から評価されるということではないかと。

本書で出てきたテクニックですが、

 ・セルフモニタリング
 ・ナラティブ・コーチング

というものがありました。

セルフモニタリングとは、心理療法のひとつで、

★――――――――――――――――――――――――――
自己呈示や自己の表出行動が社会的に適切かどうかを状況や他者の行動に基づいて観察し、自己の行動をモニターすることをいう。
モニタリングをどの程度行うかは個人差が大きく、これを測定するためにセルフ・モニタリング尺度が開発されている。
セルフ・モニタリング傾向の高い人は、自己の行動が社会的状況の中で適切かどうかに関心が高く、他者の振る舞いを指針として自己の行動を調節しがちである。
一方でセルフ・モニタリング傾向の低い人は、社会的状況の中で自己の行動が適切であるかどうかに関心が低く、自己の感情や安定した態度に基づいて自己の行動を決定する傾向が強い。
――――――――――――――――――――――――――★


とまあ、私が時々記事にする「相対位置関係」を把握する能力です。
「子供」に対して「大人」というとこの能力が発達しないといけないのでしょうね。

もう一つ「ナラティブ・コーチング」というのは、以前の記事

 ナラティブ・アプローチ

で紹介しました。こちらもご参照ください。


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■要約

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◆目次

プロローグ 話を聴かない上司
第1章 台頭するお子様上司――未成熟な大人たち
第2章 社員旅行に行きたい20代――関係性欲求が強い若者たち
第3章 幼稚園化する職場--未熟さの相克
第4章 やる気を引き出すのは「気分」--ナラティブの効用
第5章 お子様上司の処方箋--ナラティブ・コーチングの手法

◆要約

未成熟な大人が増加し、上司‐部下間の関係構築を困難にしている。意見が毎回変わる、頼らないと不機嫌になる、優秀な部下に難癖をつけたがる…。メンツや保身ばかり考える大人と権利意識の強い若者、そんな職場を改善していくための処方箋を提示する。

部下は、自分からは話しかけないけれど気にはかけてほしい、と思うし、自分が尊重される関係の構築を望む。一方でプライドは高く、「やりたい仕事」、「あるはずの姿」へのこだわりは強い。従って、昔ながらの命令調や、「俺に付いてこい」といったやり方では、部下は納得しない。

他方、上司も上司で、部下を育てようというよりは、自分を尊重してほしい、といった意識をもつ「お子様上司」が多くなっている。部下の手柄を奪う、感情で指示がぶれる、部下の話を聞くのではなく自分の思いを一方的に話す、といった上司。

ナラティブ・コーチングとは、対話の中で日々の経験をめぐる語りを引き出し、本人の欲求や価値観についての気づきを促し、納得のいく生き方や働き方の再構築をサポートする手法。

そこでは、客観的にどんな構図であるかが重要なのではない。
本人がどうとらえているかが重要。

「こうするように」「こうしたほうがいい」と指示するのではなく、本人の気づきを促し、本人自身が「こうするのがいいだろう」「こうしたい」と思い、自ら変わっていくように導くことが大切。心の中から変革をもたらす方法なのである。


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■参照先

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◆アマゾン


お子様上司の時代 (日経プレミアシリーズ)


◆楽天

お子様上司の時代

お子様上司の時代
著者:榎本博明
価格:893円(税込、送料込)
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キーポイント

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上司を煩わせては申し訳ないと遠慮する部下よりも、ずうずうしいくらいに上司を頼る部下農法が上司にかわいがられたりする。遠慮深くしっかりものの部下としては、なぜあんな無遠慮に煩わせる部下のほうが可愛がられるのかりかいできない。
だが、それは当然のことなのだ。上司は部下に甘えてほしい。頼って欲しいのだ。
――――――――――――――――――――――――――★


★――――――――――――――――――――――――――
周囲の反応をモニターしながら、自分の言葉の適切さをチェックし、必要に応じて言動を調整していく手法をセルフ・モニタリング。
――――――――――――――――――――――――――★


★――――――――――――――――――――――――――
ミスを許されると、部下は頑張らざるを得ない
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★――――――――――――――――――――――――――
上司は部下に「こうしろ」とか「こうするように」と言って動かすのではなく、本人が自ら「こうしよう」と思うように導く。
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