2019年10月21日

コーチングの罠





「きみならどうしたいと思う?」
「きみは、次にどうする?」

最近良く聞くようになったセリフですね。

管理職になったり、管理職直前の人に対して、人事教育の一環として

 ◆コーチング研修◆

をする会社が増えましたし、ビジネス書などにもよく出てきます。

でも、これを無条件に使おうとする上司がいたり、そういった説明をするコーチングの講師がいたりすると、ちょっとむっとします。数年前ですが、講師に噛み付いたことがありました。

 「自律的に考えて、こちらの思ったことができる部下なら、自分の経験で言えば『このようにしたいんですがいいですか?』と言ってくるでしょう。それを言わずに、『これが難しい』、『これができない』と行ってきている部下に『きみならどうする?』で期待する答えが返って来たことがありませんが、なぜそれができると言えるのでしょうか?」




と。まぁほとんどインネンに近かったですが。
ただ、同じ講習に出席されていた方からは結構賛同をいただきましたけどね。
※あの時の講師の先生。すみません。大人気なかったですね…。反省してます。m(_"_)m

■コーチングは使ってはいけない


こういった、誘導型の質問は相手次第で、ひどいことになります。

使っていいのは、

 デキる部下

だけです。

「デキる部下」といっても、課題とその時の状況次第ですが、「コイツならこの場面はなんとかなる」と思える場合は、このような「意見を引き出す」タイプの質問もアリだと思いますが、それ以外の部下・後輩が、「これ、どうしましょう?」と聞いてきた時には

  ◆できなくて泣きついてきている◆

と判断します。つまり、「どうすればいいかまったく解ってない」状態なわけです。

こういう人には、コーチングで言うところの「引き出す質問」を使えば、沈黙の時間が待っているだけです。下手をすれば、論外な方策がでて軌道修正にとんでもなく手間がかかります。部下を何人も抱えているのに、そんなことに関わっていられるほどヒマじゃぁない

こんな場合はコーチングは役に立ちません




■2段階の対応策


こういった部下・後輩には2段階で対応します。

まず、上司から選択肢を与えること。

多くの人は、学校で、

  ひとつしか正解のない問題

を解くことだけを習ってきます。つまり、正解がある選択肢を示せば、まず多くの場合は、正解が分かります。

そこで、「自分ならこんな選択肢があるけど」と言いつつ、手元にA4の白紙を取り出して、

 選択肢1  ○○○を×××する
 選択肢2  ○○○を□□□する
 選択肢3  ▲▲▲を◎◎◎する

という風に、正確にやるべきことを出します。

注意事項として

 ・最大でも5つくらいまで。それ以上になると、その部下はおそらく考えがまとまりません
 ・具体的な行動だけにすること。曖昧な指示を処理する能力はその部下にはありません
 ・引っ掛け回答は作らないこと

です。

こうしてやると、多くの場合はこちらの期待していたやり方に気がつくので、「選択肢2をやるべきですね」と言ってくれます。「じゃぁ、それで頼む」と言えばOK。

それでもハズレの答えを言う奴には、「それじゃぁだめ。選択肢2でやりなさい」と明確に指示します。もはやその部下には考える余地を与えません。考えてもハズレしか出せない奴は、体力だけを期待するようにします。

こうなった時には、その部下(ハズレの選択肢を引いた部下)には、「これをこうして、こうなったら…」みたいに相当具体的に言わないといけません。
さらに、もう一枚A4の白紙を渡して「今行ったこと、やるべき順番に書き出して」と指示します。

……おそらくその部下は、書き出せません。

ここで「今しがた言ったばかりだろう!」と怒ってはいけない。おさえておさえて…

もう一度、やるべき行動を言いながら、今度はすぐに書き取らせます。
正確に。省略しないように。省略して書いたら「きちんと書け!」と指示して、書くまで待ちます。

最後に、最初にとるべき行動に、赤丸をつけて、「これをやったら報告に来なさい」と指示します。

※「自分がやったほうが早いな」と思うことも多々ありますが、そこは我慢して…
※もしかしたら、大器晩成型の部下かもしれませんので…。1万年後くらいには…。

■あなたが部下なら


もしあなたが報告した時に、上司が次の行動を細かく指示した時には、あなたは上司からこういう目で「使えないないヤツ」と思われてるかもしれませんよ。

そういう時には、先回りして「こういう問題がありまして、こうしたいと思いますがいかがでしょうか?」と自分の答えを先に言うようにしないと評価が上がりません。



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