2019年09月30日

期末面談:副産物を評価する





3月もいよいよ終わりに近づいてきました。
おそらく、あなたの会社でも期末面談の季節なのではないでしょうか。

以前の記事

    結果が全てじゃぁない

で、評価する側にとっては

 結果が出ないものは評価に値しない

と書きましたが、逆に部下からの視点で、結果が出なかったときの、自己評価の書き方について過去に私がやって高評価がもらえたことについて、その理由を考えてみたいと思います。




■できなかった


当初決めた目標は

 ××の○○工程における工数40%削減

というものでした。

いろいろな部門と調整したり新しい検査システムを導入したりした結果が削減率32%。

つまり目標未達です。

ただ、これまた以前の記事

 面接の自己評価は最高点をつける

で書いたように、当然のごとく、自己評価は最高点をつけて提出しました。

その理由として、

 ・今回開発した検査システムは他の工程でも応用可能で、それらの削減効果を合算して、この工程に加算すると削減率は50%を超える
 ・この活動を通じて、数%の改善ではなく、抜本的な改善に対する関係者の意識が向上して、他の工程でも大幅な削減ができた
 ・関係者との意思疎通ができるようになり、関係部門横断の横串ワーキンググループが構築できた

など8項目くらい書き出しました。

つまり、結果は出なくとも、その結果を出そうとするプロセスの中でできた「副産物」をアピールしたわけです。




■プロセスは目に見えないが結果は目に見える


以前の記事のように、プロセスは評価できません。それは、どう表現するかによって印象が変わってくるからです。
逆に言えば、プロセスは、「良い印象を与える言葉」で飾って報告することで、相手の印象を良くすることができるわけです。

ただし、それは「結果」ではないので、単なる印象に過ぎません。
上司としては、それをさらに自分の上司に報告しないといけないので、高い評価をつける説得材料にはしにくいんです。だから、目に見えるものを提示すれば、上司は高得点をつけやすくなります。

それを現実の成果として合算して、総合的に達成と言い切ってしまえばいいわけです。

本来、他の副産物を合算して判断するのは、判断基準を変えることで、MBO(目標管理)では御法度です。だって最初に決めた目標と変わってしまうのでは、目標を決める意味が無いですから。

多くの上司は、よほど嫌いな部下でない限り、低い評価点を付けたいとは思ってません。
ただ、高く評価をするネタに困っているだけなんです。なので、「目標の言い逃れ」的なごまかしに気づいていても、気づかないふりをすることが多いわけです。

ですので、「頑張ったので評価してください」「毎日10時過ぎまで残業しました」では、

 「いや、未達は未達でしょ」

と言われてしまいますが、「こういう計画外のプラス成果があります」と提示されれば、それが事実であるかぎり、

 「それでは未達は減点しますが、その分はプラス評価しましょう」

と言ってくれるようになります。その「マイナス点を補って余りある」副産物がたくさん提示できれば、結果として未達の目標に最高点をつけてもらえるという事になるということです。

■副産物は別々に評価してもらう


ただし、「副産物まとてプラス評価」とすると、プラマイゼロに陥る可能性があります。
だからここは交渉事なのですが、

 ▲▲は1点減点で結構です。

と減点を確認した上で、

 ××という副産物で1点加点してください
 さらに○○という副産物で1点加点してください
 さらに△△という副産物で1点加点してください
 
とやって3点の加点を引き出して、結局2点の加点(5段階評価の最高点)を引き出せるように話をします。

これは四捨五入の効果をうまく使うことです。

■評価の交渉を避けてはいけない


どうも日本人だけなのかもしれませんが、評価点などの交渉というのは、「和を乱す」「あざとい」とかいう感覚で避けたがる人が多いような気がします(気がするだけなのかもしれませんが)。
自分が知っている範囲では中国人にしろ韓国人にしろ(欧米人の部下は持ったことがない)、自分に必要だと思えば、ちゃんと「交渉」を仕掛けてきます。

それがいいことなのかどうか、私では判断できませんが、少なくとも、あとで「あの上司は低い評価しかしない」とか愚痴を言うくらいなら、ちゃんと相手に自分の要求が伝わるようにしたほうが潔いような気がします。



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