2015年05月12日

文章のコツ1:接続詞の使い方で意味が変わる




どうも日本語というのは、母国語で話し慣れているので、あまり意識しなくてもそれなりの文章が話せたり、書けたりします。

ところがちゃんと勉強してみると、以外に知らないことが少なくありません。

ちょっとだけわかりやすい文章を書くためのコツのひとつ、「接続詞」について考えてみたいと思います。

当然ながら、文章というのは複数の文で成り立っており、少し細かく見ると、文と文がつながって出来上がっています。そこで文と文とをつなぐもの、それが「接続詞」です。
この接続詞を正しく使えると、論理的・知的な文章に見えます。

●接続表現に注意する
日本語が母国語の人は、まともに日本語を勉強したのは、国語の授業でしょう。
しかし、私の記憶によると、あまり正しい接続詞とはなにか、どう使うべきなのかについて、あまりトレーニングした記憶がありません。

もちろん、国語のテストなどでは「正しい接続詞を選びなさい」みたいなテストも出されるのですが、どちらかと言うと、過去の名文(夏目漱石とか)の文章を埋めるようなものが多くて、「しかるに」「しかし」「だが」とかいう接続詞の違いについてあまり意識をしたりしてはいないと思います。

ちょっと試しに以下の問題をやってみてください(『論理トレーニング101題』より)。
※以下で出てくる例文はすべてこの本『論理トレーニング101題』から拾ったものです。

★――――――――――――――――――――――――――
ディズニー作品のなかでは、擬人化された動物たちは、すべて白い手ぶくろをつけていなければならない。ミッキーもミニーも、犬のグーフィーも、牝牛のクララべルも、悪役の義足のピートも、みな白い手ぶくろをはめている。しかし/ただし、ミッキーが飼っている犬のプルートーなど、擬人化されないで、そのままものをいわない動物として登場するときには、その必要はない。

その場合の動物は動物なのであって、言葉も話さないかわりに、靴もはかず、服を着ることもない。すなわち、ディズニー世界にあっては、動物たちが昇格して人間化する条件としては、白い手ぶくろが不可欠なのである。かくして、ミッキーマウスは、入浴中でも海で泳ぐときでも、手ぶ<ろを脱ぐことはない。
――――――――――――――――――――――――――★


このしかし/ただしのどちらが正しいでしょうか?

どっちでもいいような気がしますね。………じゃ、ないんですよ。

「ただし」を使う場合、言いたいことは「ただし」より前にあるところです。「しかし」を使う場合、言いたいことは後ろに来る、というルールがあります。

★――――――――――――――――――――――――――
ミッキーは白い手ぶくろをつけている。
しかし、プルートーなど、擬人化されない動物はつけていない。
――――――――――――――――――――――――――★


★――――――――――――――――――――――――――
ミッキーは白い手ぶくろをつけている。
ただし、プルートーなど、擬人化されない動物はつけていない。
――――――――――――――――――――――――――★


この2つの文は、発話者のキーポイントが違うんですね。

「しかし」は前の文を否定して、広範に重きをおいているのに対して、「ただし」は前の部分は否定していません。制約事項として広範の部分があって、あくまでも添え物です。

なんとなくわかりますかね?

つまり、「しかし」と「ただし」を使い間違えると、

 本来言いたかったことが間違って伝わる危険性がある

ということです。

では、どのような接続表現があるのか、その用途は……また次回。


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