
この本、すごく面白かったですので、紹介。
【簡単な要約】−−−−−−−−−−−
現代社会において、悪の力を持って世界征服は可能だろうか?
実はいろいろなハードルがある。
1.目的を持つ
世界征服をした後に何をするのかの目的を持たなければならない。
もちろん、征服自体を目的にしても良いが、そうすると達成した後は、
燃え尽き症候群になってしまい、部下から下克上される危険性がある。
2.部下を集める
当然一人では世界征服はできない。だから、自分の目的に賛同する部下を
集めなければならない。当然、おおっぴらに求人広告なんて出せないから、
こっそりと、でも世界を制圧するに十分な人を集めなければならない。
人を集めるには、その人たちに自分の目標に対して共感をしてもらわないと
いけないので、ここでもやっぱり「目的」は必要になる。
3.資金を集める
部下ができれば部下を養わなければならない。さらに秘密基地や、
征服のための装置・武器の開発費も必要である。
4.悪を実行する
ここでようやく、征服活動だ。
ただ、行うのは「悪」でなければならない。悪とは平和を乱す行為をしなくてはいけない。
5.征服できたら維持をする
征服できたとたんに、今度はその権力を守らなければならない。つまり平和を
維持する側に回らなければならない。このあたりの切り替えは大変難しい。
さらに後継者として自分の子供育てなければならないが、
往々にして、天才の子供はボンクラだ。
−−−−−−−−−−−−−−【要約終わり】
ということで、征服者として例が出されてますが、
ドラゴンボールのレッドリボン軍
ドラゴンボールの(初代)ピッコロ大魔王
宇宙戦艦ヤマトのガミラス デスラー総統
仮面ライダーのショッカー
など、さすがオタキング。
私なら、銀河英雄伝説(銀英伝)のラインハルト・フォン・ローエングラムを出したいところですが、かれは「悪人」ではなかったし、悪の大魔王でもなかったですね。
実在の人物としてはチンギス・ハーンか織田信長、ガイウス・ユリウス・カエサルといったところでしょうか。でも彼らは悪の帝国を築いたわけではないので、違うのかもしれませんが、悪か善かを決めるのは、その後の歴史なので、「勝利者が善である。」これは真実でしょうね。
内容としては、ビジネス書をたくさん書いている著者らしく、分析がビジネスっぽいです。
・部下一人につき給料が1人年間1000万くらいは必要
・悪への投資は、通常の投資と比べて、投資対効果が悪い
・銀行強盗をするためには1年間*20人程度の人材投資が必要である。
ということは2億円くらいは資本が必要。連続して強盗ができるわけではない
ので、その間の生活資金もあわせて、1回で数十億の効果がなければ、無意味
・部下の忠誠心は、目的の共有にある
・裏切り者の処罰をするために刺客を送り込むと、コストメリットがない
・悪とは人々の幸福を破壊するものである。幸福とは人々がもつ「その時代の
価値観」の破壊に他ならない。
ちょっと現実的過ぎて、夢がない。
これで読者の皆さんのビジネス能力に何か影響があるかというと、何もないような気がしますが、私の世界征服の野望は潰えました(笑)。
まじめにサラリーマンすることにします。
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