例えば、トラブルの対策で、どこのグループがやっても同じような結果が出せそうなとき。自分のグループに対策担当を押し付けられたくない、とか。
会議でヒーローになれる人、 バカに見られる人 吉岡 英幸
★ホワイトボードで議論を意のままにする禁断テクニック
その人の意見を変えるわけではないが、どこを強調して書くかによって、後で読み返すと別の意見に見える。これによって、自分の思う方向に議論を誘導することができる。
たとえば、「営業と開発で見積もりの仕方が違うので、標準化したほうがよい」という意見に対して
@営業と開発見積もり手法におけるギャップの問題
A営業と開発のコミニュケーションの問題
B見積もり手法の標準化の問題
のいずれも、発言時にはみんなが発言を理解しているので、あまり違和感は感じないが、後で読み返すとポイントがまったく違って見える。「会議が絶対うまくいく法」では、発言者の言葉を変えずに正確に記録することが所期の役割になっていたが、これを逆手に取れば、議論を一定の方向にゆがめることができるということになる。
こんなことが書いてあります。
これは使えるかも
ということで、最近は職位が似たような人たちと会議をするときには、議事録係をやるように意図的にしてます。
そうすると確かに会議に自分が参加者や議長として参加しているときよりも、会議の流れが見えるようになりました。
会議の流れが見えるようになると、上記のようにちょっと変化球的なことをしなくても会議をコントロールできることに気が付きました。
ちょっと文章では表しにくいのですが、会議で意見が出尽くしたあたりで一瞬みんなが黙る瞬間があります。その時におもむろに口を開いて、
「結局、こうするべきなんじゃぁない?」
と発言することです。
ここで、「結局」「べき」というのがキーワード。
「結局」というのは、聞く人に今までの議論をまとめたような印象を与えます。たとえ今までの議論のおおむねの方向性に沿っていなくても、なんとなくみんなこの意見に流されます。
「べき」というのは、なにかの絶対真理があるかのように聞こえます。経験されたことがあると思いますが、べき論というのはなかなか反論しにくいです。だって、基準が明示されていないのに、その基準が絶対真理かのように言うんだもの。
論理的な思考方法を学んだことがある人なら、これは避ける必要があるということは学んだと思います。いわゆる、思い込みやメンタルモデルといわれるやつです。でも、普通はそんなこと気にする人はいませんし、気づいてもいない人がほとんど。
つまり人を説得するときには、非常に強力なキーワードになるということです。
あと、議論が白熱しているときには、
発言しないこと
です。最後の発言に重みを加えるためには、それまで沈黙を守ることです。
これを何度も繰り返していると、
この人の発言は影響力がある
と思われるようになります。それが進むと、
このひとは影響力がある
と自分の人格まで、いい方向に判断されます。
ま、積み重ねですけどね。