2011年11月14日

箇条書きに注意

箇条書きに注意

images (1).jpg何かのレポートを書いたり、メールを書いたりするとき、複数の論点を上げるのによく使われるのが箇条書き。全部を文章でだらだら書く人っていませんよね。

確かにポイントが見やすいという利点があるので、たぶん学生のころから、箇条書きを勧められてきた人が多いのではないでしょうか。
ところがこの箇条書き、いろいろ落とし穴があります。

簡単に言うと、論理が1次元になってしまって、すべてがカバーされているかどうかがわからなくなってしまうことです。つまり構造がないんですね。

たとえば、有名なオズボーンのチェックリスト

代用可能な部分はどれか
何を代わりに使うことができるか
ほかに誰を含めることができるか
ほかにどんなグループを含めることができるか
代わりにどんなプロセスを使うことができるか
代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか
何を組み合わせることができるか
ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか
どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか
部分同士を、どのように組み合わせることができるか
目的同士を、どのように組み合わせることができるか
アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか
マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか
:
:
ほかに、どんな配置が使えるか
ほかに、どんなレイアウトが使えるか
何を交換できるか
何を置換できるか。言い換えられるか。
何を、再結合できるか
逆にしたらどうなるか
上下逆さまにしたらどうなるか
内外を裏返したらどうなるか


1件ずつチェックしていくのにはいいかもしれませんが、これがオズボーンのチェックリストの全体を網羅しているかどうかわかりませんよね。

本来のオズボーンのチェックリストは、まず第1段階として
Substitute(代える、代用する)
Combine(組み合わせる)
Adapt(適応させる)
Modify(修正する)
Put to other uses(ほかの使いみち)
Eliminate(省略する、除去する)
Rearrange(再調整する)


この7つからなっています。上記のチェックリストは、それを具体化したものなのです。
ということで、これを構造化すると

Substitute(代える、代用する)
 S1)代用可能な部分はどれか
 S2)何を代わりに使うことができるか
 S3)ほかに誰を含めることができるか
 S4)ほかにどんなグループを含めることができるか
 S5)代わりにどんなプロセスを使うことができるか
 S6)代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか
Combine(組み合わせる)
 C1)何を組み合わせることができるか
 C2)ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか
 C3)どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか
 C4)部分同士を、どのように組み合わせることができるか
 C5)目的同士を、どのように組み合わせることができるか
 C6)アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか
 C7)マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか

  :
  :


のようにすると、全体の網羅性がわかるようになります。

images (2).jpgよくある思考のフレームワークで、2次元の表にまとめなさいというものがあったと思います。たとえばSWOT分析
縦軸にSW、横軸にOTをとってその表を埋めていきます。そうするとS/Oの交わるところに何もかけていないのが一目瞭然なのですが、箇条書きにされているとこれを発見することはよほどしっかり考えていないとできないです。

つまり箇条書きの欠点を上げると
 ・全体像が分かりにくい
  ・項目同士の重なり具合がわからない
  ・それですべてなのかどうかがわからない
  ・項目の大小関係/親子関係がわからない
 ・各項目に矛盾があってもわからない
 ・記憶に残りにくい
 ・それ以上分解する活動につながりにくい

ということです。
※と、箇条書きで書いてみました…(笑)

まぁ、要はそこで思考停止してしまうということです。

ということで箇条書きの使い方

 ・自分が説明するときで、すべてを考えきれていないのをごまかすとき
 ・思いついたことをどんどん書き出すとき
 ・後で整理するつもりがあるとき
 ・とりあえず、いっぱい考えたということをアピールするとき


くらいでしょうか。
逆に箇条書きを使わないとすると

 ・上記のように箇条書きを構造化する(EXCELを使うと便利です)
 ・思考のフレームワーク(上にあげたSWOT分析など)を使う
 ・軸を決めて表にする
 ・マインドマップなどの図解ツールを使う
 ・図で考える

images.jpg
ということが必要になります。
この時大切なのは第1分類に書きたいことを書かないようにすること。箇条書きで上げるような項目を一般化した言葉を使うようにすることです。マインドマップというソフトは、項目の位置をどんどん変えられるので、とりあえず思いつく言葉を出して、それをまとめるとどういうことかを考えることができて便利ですよ。

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posted by 管理人 at 07:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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