よく、「キャリアアップを目指す」とか自己啓発系の広告で目指しますが、これってどうなることかみんなわかっているんでしょうか?
私はさっぱりわかりませんでした。
で調べてみると
キャリアとは(http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/54539/m0u/)
1 職業・技能上の経験。経歴。「―を積む」「―不足」
2 国家公務員で上級試験に合格している者。「―組」
だそうです。この場合2はないので、1.つまり経験や経歴。
でそうするとキャリアアップって
より高い資格・能力を身につけること。経歴を高めること。
だそうです。
wikipediaによると、キャリアアップという単独項目はなくて(どうも和製英語らしい)キャリアプランニングの項目に
キャリアプランニングとは、キャリア(職業履歴)のライフプランニングを行うこと、またはキャリアのプランニング(計画)をサポートすることである。スキルや職階を高め、自分が希望する職業人になることやより高い収入を得られるようになることをキャリアアップという。
まぁ要するに、
自然に昇給するのではなくて、何らかの強制力(転職など)をもって、給料を上げること
らしい。
さて、こまったぞ。
転職したら給料は上がるんだろうか?
中国なんかでは、よく人が辞めるのですが、これは明らかにキャリアアップ。つまり別の給料のいいところが見つかったので、辞職する。彼らは独自の情報網を持っていて、こっちの会社のほうが待遇がいいとか、こっちのほうが延びそうだと思うと、今の業務を自分のスキルとしてアピールして、次の会社に面接に行ってしまう。
たとえば、会社ではんだ付けしかしたことがないが、「電子基板の作成をしてました」と言うわけ。まぁ嘘ではないが、ちょっと誇張しすぎだろ、と日本人としては思ってしまいますが、それで「電子基板製造設計の担当者として雇ってもらえる」のだから、明らかにキャリアアップする。その次は「電子基板の設計をしてました」っていうんだろうな。
「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないためにより
もともと、そこそこの人判でも育成し、化けさせることができたのが、日本企業の強みだったと言われている。しかし、後述するが、時期採用を絞ったことと、その過程で組織において育てる連鎖が失われてしまったことが問題である。育てられなくなってしまったからこそ、独習できる人材が求められる。かくして求める人物像の高度化は止まらない。
つまり、採用基準はどんどんハードルが高くなる。もちろん非常に高い実績を積んだ若い人(35歳未満)であれば、引く手あまたなのかもしれませんが、そんな人はごくわずか。
そうなると、大手企業から中小企業に移って、役職を上げる代わりに給料を下げるか、その逆で役職を下げて給料(基本給)をあげるかの択一できればいいところ。
給料も役職も下がるなんてのが普通になってしまうのではないでしょうか。
つまり、日本においては、「キャリアアップ」は夢物語では?
ということではないでしょうか?
だから、今もしある程度の規模の会社に正社員として勤めているのであれば、
やめてはいけない。
とくに、人間関係で転職を希望する人もいるのでしょうけど、これは特にいけないと思います。人間関係が悪くなるのは、おそらくどちらか一方が悪いということはありません(経験的に)。つまり、どうしても嫌いな奴がいて、相手も明らかにこちらを嫌っているような場合、双方に原因があるわけです。自分にも原因があるので、別の会社に移っても同じことを繰り返します。
そうやって、ウチの会社に来て、またトラブルを起こしてやめていった人を何人か知っています。
それよりももっといい方法があります。この方法はまた今度。
今回は、自分のキャリアを上げようと思うのであれば、
今いる会社で
を目標にしてください。というお話でした。
■ぜひ読んでほしい一冊
「キャリアアップ」のバカヤロー 自己啓発と転職の“罠”にはまらないために (講談社プラスアルファ新書)
◎目次
はじめに―「キャリアアップ」という曖昧な不安
第1章 なぜ、「キャリアアップ」に脅迫されるのか?
第2章 転職のバカヤロー
第3章 私の「キャリアアップ」漂流記
第4章 自分磨きのバカヤロー
第5章 20代のとき私が知りたかった12のルール
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