2011年11月29日

人を巻き込む

人を巻き込む

企業としてIT化をする目るというのの目的は大別してしまえば

futta2991s.jpg1.イノベーションの誘発
 従来の手法と異なる革新的なアイデアをIT化によって実現することにより、業務にイノベーションを起こすことができると期待できます。
2.合理化、効率化
 ITを使った方が、今までのやり方よりも効率化し、業務の生産性をアップさせることができれば企業競争力は高めることができると期待できます。

の2つに集約できると思います。

ただ、IT化を推進するのが、いつもIT部門だったりするので、

 上から目線なんだよね〜

2年ほど前まで自分はメールクライアント(いわゆるメーラー)にBecky!というシェアウエアを使ってました。このBecky!ちゃん、ほとんど無限にメールをためられるし、検索も結構速い。10万件なんてメールでも割合軽く検索できるので、気に入ってました。

ところが!

 EXCHANGEサーバを入れるようにしたから、アウトルック(Microsoft-Outlook)を使うように。

と突然のお達し。泣く泣くBecky!ちゃんとは離縁しました。

まぁそれ以外にも、
 伝票はWeb上のワークフローで処理するように
 出張命令書は、電子承認をするように
とか

 よくまぁ次から次へと思いつくなぁ

と感心してばかりもいられません。

特に悲惨なのが製造系部門。
費用管理を一括でシステム処理するために、すべての費用は伝票発行と同時にシステムに入力し、伝票承認時にはシステムでも承認をするようになると、購買・発注の手間は2倍になります。
それで

 何が便利になったんだ?

というと、経営層が1か月に一度の経営会議の資料作成が半日で終わるようになった(らしい)。

スタッフ部門は、どこぞのコンサル様のご指導に従って、業務改善をしているつもりでしょうけど、被害を受ける人にとっては

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・ただでさえ忙しくて時間がないのに、提出すべき書類の量が多く、負担感が大きい。
・本社はメールで一律一斉に通達するが、自分の現場にどうあてはまるか解釈するのがたいへん。
・制度のルールが頻繁に改定され、ついていけない。
・自分にとってのメリットが感じられない。

なんて文句しか出てきません。

企業によって制度や施策の名称は違うものの、生産性向上という経営方針のもとに、本社のスタッフ部門が展開する施策は、総じて、現場には評判が悪いです。さらに問題なのは、その現場の声が、これらIT戦略に反映されていかないこと。
現場にとっては、自分たちが慣れ親しんだ方法であれば、ことはスムーズに運ぶのに、新しい方法を導入することになると、今迄のやり方が通用しない。その結果現場では大混乱状態。押し付けたほうは、「これがいい方法だから」といって投げっぱなしで、現場が混乱していても、見ること自体をしません。

IT部門としては、こういった業務改善につながるITシステムを整えることが業務ミッションなので、人がいる以上、その人たちの業務を作り出さないといけない。だから現場が何と言おうと、これで「50%改善する」という数字をでっち上げて、現場への導入を進めます。

  その成果をチェックした人を私は知りません。

で、被害者になった現場は、IT部門に対して不信感を持つことになります。
往々にして、本社系部門と現場系部門は仲が悪いのは、こういったことが要因なのかもしれません。

もし読者のあなたが、こうした本社系にいらっしゃるなら、こんなやり方はどうでしょうか?

 現場部門の代表者を巻き込んで、どうやったら業務改善が進むかを議論する

のです。

多くの人間は自分が携わってきたものは、それ自身を第3者的に見ることはできなくなります。つまり、愛着がわく。愛着がわくと、誰かがそれを否定的に言うと、そうではないことを示したくなります。

これを現場での発言力や影響力の強い人(管理職ではありません)にになってもらうわけです。そうすると、いざ導入したときに現場に強力な見方を作ることになり、それをうまく運用するために、いろいろな手段を整えたり、反対勢力を削る活動をしてくれます。

そう、単純に言えば

 敵の中に内通者を作るんです。

まぁ、本社系の方は現場系の人を「敵」だとはみなしていないでしょうけど。

これはITの導入だけでなく、いろいろな場面で使える方法です。

別の部門やグループに何か働きかけようとした場合、その働きかけの内容がまだにつまらないうちに、対象の部門・グループの有力者を巻き込んでしまうと、完成したときには、その有力者の合意はすでにとれている状態から始まっていますので、相手の説得や実際の運用がうまくいくことになります。

すでに自分の中で「こうすればできる」と思っていることでも、まず有力者に「こんな目的のことがやりたいと思いますが、どうすればできるでしょうか」と聞いてみることです。
そして、その人の言っていることを自分のアイディアに追加しながら、自分のアイディアが、その人のアイディアであるかのように誘導すればいいんです。

この辺のコツはまた近いうちに。
ラベル:交渉術 戦略 戦術
posted by 管理人 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交渉術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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