今日のおすすめのビジネス書はこれ。
ストレスフリーの仕事術
■要約
◎目次
第1部 GTDの基本
第2部 ストレスフリー環境で生産性を発揮しよう
第3部 基本原則のパワーを体感しよう
◎課題
最大の生産性とは、何かを実現するために−それが家具を作ることであれ、高速道路を建設することであれ、楽しい時問をすごすことであれ−最小限の「努力」で最火限の「成果」を上げることである。そして、「努力する」ということには、何かを成し遂げようと思ったときに妨害や障害に直面するものだ、ということが暗に示されている。生産性を高めるということは、行く手を阻むものや邪魔なものに対して、いかに効果的に対処していくかによるところが大きい。
どうすればリラックスしつつ、人生や仕事をコントロールすることができるだろうか。
そのための最良の方法を私は20年以上も探してきた。もっと生産的に、しかももっと楽しく仕事をするためにはどうしたらよいのだろう。
◎解決策
私は今まで、自身が開発してきた生産性向上のための手法を、何千人というプロフエツショナルたちに広めてきた。この手法を身につければ、どんな状況においても、もっと簡単に直観力や創造力を発揮することができるようになる。
これは、あるアプローチに沿って段階的に全体を把握することである。
私(筆者)はこれをGTD(Getting Things Done)と名付けて、これから紹介していく。
◎要約
自分のやるべきことが、頭の中に複数ある人は、まず次のようにするべきである。
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1.頭の中の「気になること」を全て頭の外に追い出す。
2.「気になること」について、求めるべき結果と次にとるべき行動を決める。
3.とるべき行動を信頼できるシステムで管理し、定期的に見直す。
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そのための具体的なプロセスとして、以下の5つのステップを実行すること
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1.「気になること」を全て1箇所に集約する。
2.それぞれの意味と行動を明らかにする「処理」を行う。
3.その「処理」の結果を「整理」する。
4.それらの行動の選択肢をレビューする。
5.選んだ行動を「実行」する。
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頭の中にある「タスク」は何かの形で外へ放り出さない限り、頭は「忘れてよい」とは思わない。このため、いつまでたっても、何をしていても、しばしばそのタスクのことが頭をよぎり、ストレスがなくならない。
したがって、まずこれを信頼できるシステムに預けて、自分はすっかり空っぽにしてしまうことだ。
そして、外から入ってくるすべてのものも、同じくいったん、その信頼できるシステムに預けてから、必要な時に頭の中に戻すようにすることだ。この必要な時が、その「タスク」を実行するべき時であり、実行したら、タスクがどこまで進んだかをレビューして、さらに新しいタスクを見つけていくようにするステップを回すことが重要である。
■書評
◎コメント
GTDのバイブルともいえる、デビット・アレン氏のGTDの基本とその実施の仕方が書かれた本です。私(管理人)はこの本を読んで、目からうろこが百枚くらい落ちたような気がしました。
ここから私のGTDもどきの導入が始まって、この本を手本にしながら、自分で独自の方法を加え、また、自分の環境に合わせた工夫をしながら現在に至ります。
◎オススメ
すべてのビジネスマン、主婦、学生。あらゆる階層の人たちにぜひ学んでほしい一冊です。
少なくとも、自分がやらなければならない仕事が指で数えきれないと感じたときから、このやり方をすることによって、やらなければいけいないことのストレスが始まっており、そのストレスをわずかでも感じる人であれば、これは非常に有用な本になると思います。
■ポイント
★P68(36)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
毎週必ず「やるべきこと」をレビューする機会があるとわかっていれば、次のチャンスまでまる1週間の間、「やるべきこと」についてまったく考えなくて良い、という贅沢を味わうことができるのだ。
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普通、タスクをどんどん書き出して、それを忘れずにやろうとする「タスク管理」にチャレンジすると、最初はかなり多くのタスクを出すことができるようになりますが、どうしてもおろそかになるのが、ここで書かれているレビュー。
これをおろそかにしてしまうものだから、だんだんタスクが現実と離れていき、さらに、それがすぐに実行できないほどの粒の大きさだと、いつまでたっても着手されずに長期間残って、そのうち
見るのも嫌になる
ことになって、最後はタスクリスト自体が意味をなさなくなります。
つまり、自分が、信頼に足るレビューをちゃんとやることがわかっていれば、そのタスクについては、次のレビューの機会まで何も考える必要がなく、今目の前にある、できそうなタスクにだけ集中すればよくなって、実際に作業効率が上がります(経験談)。
私(管理人)がどのようにそれをやったかというと、
●毎週金曜日に2時間の週次レビューの時間をスケジューラで確保した
というだけのことです。
この時間は、電話も会議も一切禁止の時間です。
この時間が確保できて、必ずレビューがされることが経験的に理解できると、分解できていないタスクが気にならなくなります。次の時にもう一度分解すればいいとわかっているから、NextActionに指定されたタスクだけを見つめて仕事をすることができるようになります。
★P100−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
生産性は勝手に高まるものではない。自分が何をすべきかをはっきりさせ、生産性を最大限に活かしてそれを達成するためにやらなければならないことが3つある。
1.今やっている仕事をなぜやっているのかを考え、次に
とるべき具体的な行動を定義しよう(具体的にやっている
ところを思い浮かべてみよう)。どんな仕事も、この2つ
が定義されないかぎり、行動に移されることはない。
2.やるべきことをすぐに実行に移さない場合は、それを
やり終えたときにどうなっているか、その結果とそれ
について起こすべき行動を書き留めておこう。何もかも
頭の中でやるべきだという考えは今すぐ捨ててしまおう。
3.リマインダーを設定しよう。適切なリマインダーなしには、
もっとも能率よく仕事を進めるためには、ある状況に
いるときに、その状況で何ができるかを記したリストを
見る必要があるのだ。行動を起こすきっかけを失ってしまう。
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今やっている仕事は、何をするためのものでしょうか?
この、仕事(タスク)の目的をイメージし、その目的が達成されるように今の仕事に取り組みましょう。いつも、
XXXXに関するレポートを作る
というタスクを上げてしまうと、そのレポートを作ることだけに集中してしまいがちですが、そのレポートに盛り込む実験の記録は、レポートを出すことによって達成したい目標に十分なものでしょうか? それをしっかり作りこんでいないと、期待した効果は上がりません。
また、3.で述べられている、リマインダは、
今考えなくてもいいもの
ただし、ある条件が成立したときに考えなければいけないもの
です。だから、ある条件が成立したかどうかを、わなを仕掛けておかないと、そのタイミングをあっさりとり逃してしまうことになります。
これができるような仕掛けを考えておき、イベントが発生した瞬間に、タスクがスイッチするようなやり方を考えておくべきです。
よくあるのは、ある時間になったら始められるもの。
そうしたら、それは大麻をかけておいて、パソコン上でそのタスクがポップアップするようにしておかなくてはいけません。
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■GTDの5つのステップ
1.収集する
2.処理する
3.整理する
4.レビューする
5.実行する
■行動につなげるための5つのステップ
1.目的、判断基準を決める
・なぜそれをしなくてはいけないのか?その理由について一歩
立ち止まってえよう
・このプロジェクトについて意思決定したり行動したりする際の
判断基準は何だろうかアどんな規則によってこれを実行していく
のか?
・これらがはっきりしてはじめてプロジェクトにおいて意思決定
を行うことができる。
2.望ましい結果をイメージする
・あなたがやりたいことはどうなれば成功したと言えるのか?
それが成功したと、どう判断するのか?
・成功した場合、プロジェクトに関心のある者には、それが
どういうふうに感じられ、どのように見えるだろうか?
3.ブレーンストーミング
・このプロジェクトを成功させるために考えつくオプション
は何か? 現在の状況はどうなっているだろうか?
・私は現在何を把握していて、何を把握していないだろうか?
今考えるべきことはなにか?今まで考えなかったことは何か?
・このステップでは素直にすべてのオプションを検討しよう。
批判的な分析は禁物だ。
・あらゆる角度から物事を見てみよう。
4.考えうるオプションを整理する
・プロジェクトの構成要素、それに続く結果、優先順位など
を明らかにしよう。
・アウトラインやリスト、チャートなどを用意して、物事を
コントロールできるように準備しておこう。
5.次にとるペき行動は?
・現状での必要事項や関連事項について、次の行動を決定しよう
(次に何をするべきか?だれがそれをするのか?)。
・さらに計画することが必要なら、その計画を立てるために
必要な行動を決定する。
必要ならば、プ口ジエクトを違うレべルから見でみよう
・何をすべきかがはっきりしなくなってきた場合、ステップ
を進めたり、戻したりしながら検討しよう。たとえば
ブレーンストーミングでいいアイデアが浮かばなかったら
ステップを戻して、望むべき結果をイメージしなおして
みよう。
どこまでやるべきか?
・これらのステップはあなたの頭の中がすっきりするまで何度でも行なってみよう。これらのステップが正しく行われたかどうかは、あなたがそのやるべきことに対してどれだけ気分が軽くなったかで判断しよう
■週次レビューのやり方
・ちらかつている紙をまとめよう
走り書きした紙片、名刺、領収書、書類、手紙などを「inbox」
に人れて処理しよう。
・メモ用紙の処理
日誌やメモ帳を見直し、それぞれについてどうするのかを決めて
しまおう。必要ならば「次に適当な場所に入れ「とるべき行動」
リス「プロジェクト」リスト、「連絡待ち」リストなど、適当な
場所に入れてしまおう。
・頭をからっぼにする
あなたの頭の中に「まだ書き出していないもの」はないかチェック
しよう。新しいプロジェクト、片付けるべきこと、いつかやりたいと
思ったことなどだ。
・「次にとるべき行助」リストを見直そう
「次にとるべき行動」リストを見直し、完了した行動にはチェック
を入れよう。リストを見直し、必要ならばリマインダーを設定しよう。
・「連絡待ち」リストを見直そう
「連絡待ち」リストを見直し、連絡がきたものは消していこう。
フオローアップが必要なものについては適切な行動を定義して、
しかるべきリストに入れよう。
・「ブ口ジェクト」リストを見直そう
各プロジェクトの状況や目的、結果を評価しよう。それぞれの
リストについて、それを前進させるために少なくともひとつ、
次にとるべき行動を決めよう。必要だったら関連する書類を
ざっと見直すといいだろう。
・過去のカレンダーを見直そう
過去のカレンダーを見直し、まだ完了していないものがないか
チェックしよう。もしあったならしかるべき日付に転記したり、
適切なリストに入れてしまおう。
・今週の力レンダーを見直そう
今週のカレンダーを見直して、そのために必要なアクションを
書き出そうc
・チエックリストをすべて見直そう
使いまわしのできるチェックリストを作っていたらそれも見直そう。
・「いつかやる/多分やる」リストを見直そう
今、始めることができるプロジェクトがないかどうかを見直し、
あれば「プロジェクト」リストに移してしまおう。興味を失った
項目は消してしまおう。
・他にあるかな?
・他にこの週次レビューのプロセスに加えるべきアイディアが
あるかなやすることはない、ここに加えてしまおう
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ストレスフリーの仕事術