Business Media 誠:会社、好きですか、嫌いですか
面白いのは
係長・主任クラス 59.7%
一般社員 51.7%
が好きと答えていること。
つまり、職位が上がるほど「会社が好き」と答えている点。
残念ながら管理職などの役職の方の統計はないのですが、私が想像するに、もっと好きの比率が多いのではないかと思います。
これは私の想像なのですが、職位の上の人のほうがその会社に長くいることになり、その会社の雰囲気や環境といったものに慣れてきているのではないかと思います。
さらに、当然ながら職位が上になれば年齢も上になって、「嫌い」といっても別の会社に行けるわけではなし、「好きだと思い込まなければやっていけない」という感情から、「好き」と答える傾向が高くなるのではないかと思います。
ちょっとWebでいろいろ検索してみたのですが、役職級の人の会社への「好き・嫌いの意識」というのはヒットする情報がなかったのですが、機会があれば自分の会社でもアンケートしてみたいと思いますね。
会社に慣れてくると、なぜ「好き」が増えると思うのかというと、会社の風通しの悪さや、その業務環境などにたいして、「こういうもん」という習慣化が行われてしまい、それが常識化すると、それが「問題だ」という認識がなくなってしまいます。
ウチの会社にも時々派遣できていただく人がいるので、その方と1か月くらいしてから、会社の感想などを個人的に聞くようにしてます(たまには2人で飲みに行って)。
そうすると、ウチの会社の「ここが変だよ、(ウチの会社)」みたいな話が次から次へと上がってきます。
結構、自分にとっては当たり前だと思っていることが、別の会社から来た人にとっては、異世界のお話のように感じるものみたいです。
もう一つ、この調査結果の中で会社が嫌いという理由が
・社員を区別する言動がある
・社内の人間関係がよくない
・評価に疑問がある
・社長がワンマン
・労働環境がよくない
が結構面白いと思いました。
たぶん、これも若年齢層の方の意見が多いのではないかと思いますが、自分からしてみると、「会社が嫌い」なのではなく「環境が嫌い」なだけではないかと。
・社員を区別する言動がある
これなんか、入社1〜3年くらいの人の意見みたいで、私にとっては、区別されて当り前です。仕事のできる人とそうでない人、上司が気に入っている人とそうでない人、会社を引っ張っていける次世代リーダと目(もく)せる人と足を引っ張っている人。
つねに会社は区別しています。それに基づいて評価されるんですから。
そうでない会社はないのではないでしょうか。
・評価に疑問がある
以前の記事にも書きましたが、完全に数字の売上業績などは別として、人の能力評価をするときには、完全に「上司の恣意」です。上司は自分自身では公平のつもりでも、結局人間なので個人的な好き嫌いが入ります。つまり公平な評価がされると思っていること自体が甘い。
まぁ要するに、私の受け取った印象は、嫌いな理由というのが、社会的な甘さから来ているような気がする、というものでした。
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で、ようやく前振りが終わりまして、本題。
上記のようにWebではいろいろな調査情報やそれに基づく人の意見というのが公開されています。これについて、時々
自分はどう考えるかを考える
ことをしましょう。
これまた以前の記事に
情報→知識→見解→見識→教養
のステップというのを書きました。これが自分のアタマで考えないと、知識から見解へ展開しないんですね。それをいっぱい集めて、見識というものを作るわけです。難しい言葉でいえばゲシュタルト。
組織で評価される人間になるためには、この「見識があるひと」とみなされないと、自分の意見は通りません。つまり、提案や会議での発言も、何を言ったかではなく、
誰が言ったか
が重要視されるわけです。その環境を作るためには、せっせと自分のアタマで、ゲシュタルトを作る訓練をしていないといけないわけです。
もちろん、会社の中の出来事に対しても、常にそういった見解を作っていれば、誰かがそれと異なる意見を言ったときに「ふ〜ん」といって流されてしまうことなくなり、自分で自分の今後を決められるようになります。
ということで、若い人(20代〜30代)の方には、ちょっと読んでおいてほしい本。
「自分のアタマで考えよう」
ぜひどうぞ。
※この本、ちょっと自分には物足りないものでしたが、20代に読んでいたら、すごく良かっただろうなぁ、と感じました。そのうちに読書感想文もアップしたい(このブログの読者の方にお勧めしたい)ほんであります。