これは自分の上司に対するものでしたので、今回は部下・後輩・同僚への報連相について。
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報連相は大事だと言われますが、その論調は主に部下・後輩がすべき業務として定義されているようです。
しかしながら、ほとんどの場合は、仕事を出す側(上司、先輩)のほうが多くの情報をもっています。逆に仕事を出される側(部下、後輩)のほうが現場をよく知っているわけです。この状態では、どのように仕事を進めるのか、あるいはどの程度進んでいるのかを仕事を出す側と出される側で共有されていなければ、成果には結び付きにくくなってしまいます。
「部下や後輩が報連相をしてくれない」と嘆くのではなく、積極的に自分から報連相しましょう。
報連相は、上に向かっても、下に向かっても、横に向かっても必要なのです。
■目的を意識する
報連相の目的に戻ると
・仕事の問題点、結果などを知らせる事で、指示された仕事の進行状況を伝える事ができる。
・作業の方向性の確認、効率的に作業を進める事へのアドバイスや指示を得る事ができる。
・情報整理の方法を学ぶ事により、自己中心的な考えの方向性をただして、チームワークを向上する事ができる。
という状態を作り出すために、報連相をするわけです。
したがって、この目的が達成されないのであれば報連相の意味はありません。
◆報告
報告は何でもかんでもすれば良いという物ではありません。だらだらとまとまりの無い話をしていても、時間のムダです。
そこで、状況に応じて口頭で報告した方が良いか、書面の方が良いか考える。必要に応じて、資料や図などを添えて分かりやすく報告しましょう。
「週報や日報を上司に出しているが、なんのレスポンスもない。だから報告なんてしても意味がない」という意見を耳にすることがあります。そんなものを当てにするから、いつまでたってもペーペーのままなんです。
報告は、今の現状を頭の中で分かったつもにになって仕事を進めるのではなく、明確に状況を整理するためにするものなのです。つまり、文章や図に整理することで、今の自分の状況を自分で考えるためにするんです。
◆連絡
5W2Hをつかって明確な情報提供をする。
上から下、横へ向かっては、自分の知っている環境の変化や方針の変化などの情報を出します。逆に下から上、横へ向かっては、現在の進捗状況を連絡することになります。
◆相談
何をどのようにしたらいいのか、何をどのようにしようとしているのかを明確にします。
これも報告のところで書いたように、自分の活動に対して、将来の予測を立てて、それを目に見える形にするのが目的です。
そのうえで、異なる知識や経験を持った人から、アドバイスがもらえればラッキー、くらいに考えておくべきです。
これらを整理することで、相手から大したレスポンスがなくとも、自分の中で整理することが重要です。

だいたいの場合、仕事をお願いする側の持っているその仕事のゴールイメージは伝わりません。所詮人間の持っている言語能力の範囲では、確定していないものは伝わらないのです。
だから繰り返し、言葉を変えて伝える必要があります。
これを1回でやろうとすると、相手から「くどい」と思われてしまいます。
このために、「前にお願いした仕事だけどさぁ、こんな風に使えるようになるといと思うんだよね〜」と実例をもって、様々な角度からその仕事の成果物を説明する機会を設けるわけです。
そうすると、その仕事を受けた側がやろうとしていることとのギャップが明確になってきます。途中までやったのであれば、受けた人はある程度仕事のゴールが見え始めているでしょう。それに対して、お願いした側は、ゴールの状態がアップデートされていないので、その差が出来上がりの状態として明確になってきます。
これをしょっちゅう軌道修正するわけです。
■方法を相談する
仕事は「やらせる」という意識ではなく、「相談する」という意識でやらないと、相手の自由度が上がりません。自由度が上がらないと、やる側の人(お願いされた側)のモチベーションが上がらないわけです。
最近は会議の資料を紙で配ることはなくなりましたが、コピーを頼むときに「これを20部コピーして」と頼むのではなく、「来週の部門会議で、この資料をみんなが見て議論ができるようにしたいんだけど、どうすればいいと思う?」と相談するわけです。
「コピーして」というと、コピー機にかけて、コピーボタンを押せば終わりですが、「みんなでこれを見ながら議論できるようにする」というと、1ページずつちゃんとコピーされたかを確かめたり、ホチキスで留めるのがいいのか、クリップのほうがいいのか、考える余地があるわけです。
最近私がよくやるようになったのは、子供にも「お風呂をきれいにしたいんだけど、頼めるかな?」という言い方です。「お風呂を洗いなさい」というと、子供は命令だし、洗うことが目的になるので、洗剤をぶちまけて、水で流せば、「洗う」という行為はしたことになります。でも、「きれいにする」という行為をどうするかを子供に依頼すると、
きれいにする = 洗う
とは考えなくなるんです。洗うという行為は、単なる手段であって、選択肢の一つでしかなくなるわけです。
これを「こうやってやりなさい」ではなく「どうやってやればできると思うか」を相談することで相手の意思を持って進めてもらうようにします。
■状況の変化を報告する
先輩・上司であれば、社内の環境にも詳しくなるでしょう。つまり、もともとやろうとしていたこと(その仕事のビジョン)が、徐々に変化してくることはよくあることです。
これを逐一報告します。ただし、確定的でない変化については、報告するべきか否かをよく考える必要があります。やっている作業が無駄になるかもしれないと不安を与えると、作業が停滞する場合があるからです。
ここの見極めは、先輩・上司としての重要な判断です。
9割がた目標が変わる確率があるのであれば、すぐにでも現状報告をしますが、5割なら判断に非常に迷うところです。
これは、どのレベルならという判断基準はないと思います。それぞれごとに、変化の大きさと変化が起こる確率を考えて、経験的に判断するしかなさそうです。
■結び
報連相の大切さは、ビジネスにおいては基本なのでしょうけど、横や下に向かってはあまり強調されてこなかったと思います。
しかしながら、仕事の成果を出すためには、経験的には、自分から横や下に向かってちゃんと報連相をしたほうが、相手から報連相を待つよりもいい結果を生んできてます。
相手が報連相をしてくれないと相手を責めるのではなく、自分から動いてみて言ってはいかがでしょうか。
■関連Web
上司から報連相の意識!だから部下は動かない!
http://www.soumunomori.com/column/article/atc-16689/
部下として、自分自身が「報・連・相」を徹底する方法
http://nanapi.jp/14725/
「ホウレンソウ」がうまく回らない理由
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0910/10/news001.html
■資料
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また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。