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■難題を解決するノート術
今日は、お題について。
「お題」というのは、何でもいいのでとにかくノートに書くテーマです。たとえば、
・上司から指示された、どうやったらいいかわからない難題
・本を読んでいて気になったキーワード
・ブログネタのキーワード
などなど。とにかく何でもOK。
ただ、本稿は仕事術関連なので、一番最初の「難題」を例に書いていることをご紹介します。
たとえば、「来年度予算を20%カットしろ」なんて言う無理難題。あるいは、「お前の生産性を20%あげるのを目標にしろ」なんて言われた場合。
そんなことできるわけないじゃん
って思っちゃいますよね。「言うほうは楽だよなぁ…」ということで、期限のぎりぎりまで放置して、最後の日に力任せに「こんなもんでどうでしょ」的な資料を作って、お茶を濁す。
…なんてことはよくある風景。

こんなことではいかん!
ということで1年ほど前からやりだしたのが、このお題ノート。
これをやるようになって、「生産性の20%アップ」を指示されても、「これこれこういうチャレンジをします。ただし、こういうサポートを下さい」とはっきり言えるようになりました。
これはすごい秘密があるんです。
知りたい?
知りたい人は続きを読んでください。
■お題ノート
さてその秘密ですが、
ノート見開きの真ん中に「お題」を書く
ことです。
これぞ名付けてお題ノート!
あとは、このページがすぐに開けるように付箋を付けておいてください。付箋はノートからちょっとはみ出して、それを押さえればすぐにそのページが開くように。
このページに、思いついたことなんでもいいです。とにかく、このお題を見て思いついたことを書く。書く場所は何でもいいです。整理しようなどとは考えなくて、文字の大きさもその場の勢い。
はい。これだけです。
これだけで難題に答えが出ます。いや、ほんと。
たとえば、「生産性の20%アップ」とかいたら、
・生産性って何?
・測定
・無駄の発見
とか、Webで「生産性」「向上」などと調べて、そこに出てきたキーワードを書き込んでいく。
書き込むときに、そこに書いてあるキーワードをさらっと眺めてください。そこでさらに思いついたキーワードも追加していってください。

■お題ノートの秘密
「こんなので本当に答えが出るのか?」と思われるでしょう。
私の実感として、正しい答えが出るかどうかは別として、全く取り付く島がないという状態はなくなります。
なんでかというと、課題を頭の中でもっていると、その課題に対して、同じことを何度も考えてしまって、ぐるぐる回ってしまいます。
だから、考えが前に進まないんです。
課題だと思っていると、自然にその課題にかかわるものに意識が行きます。これを脳の「オートマトン(automaton)機能」というそうですが、とりあえず難しい話は置いておいて、課題にかかわる情報が自然に集まるようになってます。ただ、脳は忘れっぽいので、すぐに忘れてしまって、その課題だけをぐるぐる回している状態に戻ってしまいます。
これを防ぐために、ちょっとでも引っかかったキーがあれば、それを書き留めておいて、それ以上考えるのをやめてしまうんです。
★−−−−−−−−−−−あなたを天才にするスマートノート−
そうか、悩みの本質、苦しさの本質というのは、「複数の問題を頭の中でグルグルと回している状態」から生まれるのだと気付きました。
これを私は[頭の中でジャグリングしてる」と呼んでいます。ノートを取らずに悩むことは、悩みをジャグリングのように空中で回しているのと同じことです。
本来、悩みの解決に使うべき脳の容量をジャグリングに使っている。だから、あんなに悩むのは疲れるんです。だから、悩んでも答が出ないんです。
悩みが多<なると、一度にすべてを考えることは不可能です。だから、いくつかの概念やアイデアを、同時に何個かずつ組み合わせては、ぐるぐる回すことになります。悩んでも答が出ないと、次は別の組み合わせでぐるぐる回します。その次も、その次も、回し続けます。組み合わせが変わると違って見えるので、悩みは無限にあるような気がします
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そ。こういうことです。
いろいろ考えなければならないことがある。それをちょっと引っかかったことがあるたびに、頭の引き出しから出してきては考える(考えているような気になる)。で、すぐに答えなんてないので、また別の課題を考える。その前に考えていたことはまたすぐに忘れて、振出しに戻る。いかにも「ジャグリング」ですね。
これを断ち切って、考えたことをどこかにアウトプットして、それを集約しておくんです。その時点では考えない、と割り切って。
■お題ノートを提案書にまとめる
で、締切前になったら、このノートに書いてあることを整理体系化します。そうすると、いっぱしの回答が出てきます。
これにはマインドマップを使います。
ノートに書いてあることを全部PCアプリのマインドマップソフト(私はXMINDというソフトを使ってます)に全部移して、それを並べ替えたりグループ化したりします。
そうすると、問題に対応するための構造が見えてきます。
結論だけ言えば、答えはそこかしこに転がっていて、あなたの頭の中にはあるんです。それをうまく引き出してやれればいいわけです。
■正解は「実行の結果」
ただし、正解かどうかはわかりません。
それはやってみなければわかりませんので。
それでうまくいかなくとも、すくなくともやってみて「うまくいかない方法が見つかった」と思えばいいです。方針自体はよさげなので、やり方をちょっと変えてみるとか、方針自体を180度変えてみるとか、とりあえずとっかかりはできたのではないでしょうか。
まぁ、やってみて簡単にうまくいくようなら、最初に「難題」と考えたほうが間違っていたのでしょうからね。