2012年02月22日

上司の視点

よく、「上司の視点で物事を考えましょう」ということを書いている本などを見かけます。でも、

 それ、無理ですから

これは、自分が上司になってみて初めてわかったのですが、一般職の人(部下)と管理職の人は全く視点が違います。それは問題なのではなく、業務自体が違うからです。それを一般職のうちから上司としての視点が身につくかというと、そんなことは絶対にないと思います。

■部下の視点
部下の視点は、業務自身にあります。
つまり、「今の業務をどのようにやったら、うまくこなすことが出来るのか」ということが最大の関心事です。

要は視野が非常に狭い。ただし、見ているものは深く見ています。簡単にいえば、部下が行なっている業務の全ては、その本人が知っている、ということです。


■上司の視点
逆に言うと、上司は部下が行なっている業務やそこで見えているもの、感じているもののすべてを知りません。現実に直面しているのは部下なのですから、
 ・お客様にどのように言われたのか
 ・現場でどのようなトラブルが起きたのか
という事実は上司は認識していないんです。

ただ、上司は部下よりも広い視野で物事を見ています。
これは能力の問題ではなく、情報量の問題です。

管理職になると、最初に驚くのは、その情報量の多さです。
それまでも、リーダとしての業務などはやっていますので、ある程度他の人の業務も把握しているのですが、それは下からの情報。爆発的に増加するのは上からの情報です。たとえば、

 ・経営、財務に関する情報
 ・現在の部門費の消費具合
 ・部下個々人の評価指標、評価結果
 ・部門の評価指標と評価状況

など、管理職でなければ知ることができない情報が、山のように降り掛かってきます。

自分の部下に今年管理職になったばかりの人がいるのですが、その情報量の多さにアップアップ状態です。
しかしながら、そういった情報を自分なりに消化して部門であったり自分のチームであったするものの目標・方針を決めて、実行することを要求されます。

こういった上からの情報をベースに「今後どのようにするか」を考えているのですから、部下が「上司の視点をもつ」ことなんて、無理なんです


■上司の要求
部下が上司に対して、報告するような場合、上司の視点をもって報告するということは、根本的に不可能です。では、どうすればいいかというと、上司の要求していることを知ることです。

上司は、詳細な情報を必要としていません。上司の視点は先程行ったように、自分のグループの目標に対して、それ(報告しようとしている事項)がどのような影響があるのかを判断したがっているんです。

だから、報告しようとしている事項が、

 ・順調なのか、なにか障害が発生しているのか
 ・障害が発生しているとすれば
   ・誰(どの部門)に影響が及びそうなのか
   ・どの程度の影響があるのか?(大中小)
   ・何かアクションが必要か

これだけを報告すればいいです。
いずれも、YES/NOや単語だけで答えられる質問ですよね。
これだけ報告し、詳細は求められたら報告すればいいです。

 これが上司が求めている報告です

「こういった問題が起きているんですけど、どうすればいいでしょう?」 というのを上司に求めてはいけません。
それは、仕事の先輩に求めるべき質問です。
もちろん、仕事の先輩 イコール 上司という場合もあるでしょうけど、それは上司として扱っているのではなく、仕事や問題をより多く経験している先輩として扱っているに過ぎません。

この、相談と報告を明確に区別していないと、上司から見ると、

 何がして欲しいんだ、こいつ?
 
と思ってしまうわけです。

■まとめ
上司の視点はもてません。ただできるのは、上司が求めているものを知ることです。簡潔に上司の求めているものを提供できる様になれば、「こいつ、なかなかつかえるな」と思ってもらえると思います。
ラベル:視点 仕事術
posted by 管理人 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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