タスクスケジュールのべからず7
と呼んでいるものがあります。
否定形だとちょっと覚えにくいのですが、タスクの実行スケジュールを作った時に、簡単にチェックをしています。
■1.準備の時間を省くべからず
スケジュールするに書き込むときに、つい、タスクを実行することだけに気持ちが入ってしまい、実行に必要な用意の時間を確保することを忘れてしまう時があります。
たとえば、
○○さんと3時に××で会う
という計画を入れたとします。そうすると、その前にいたのが地点1だとすると、××へ行く時間を考慮しなければなりません。
これをつい忘れて、アラームを3時にセットしておくと、3時になって、アラームがなってももう手遅れ。
ですので、ちょっとした移動もスケジュールに組み込んでおきます。
目安は移動に5分以上かかるかどうか。
これ以上掛かりそうなときには、スケジュール帳に移動時間を組み込んでおくことを忘れないようにチェックしています。
■2.タスクをまとめるべからず
多くの場合、タスクは
資料(情報)収集、調査
情報整理
実行
の3つからなります。
タスクの計画というと、多くの場合、
「あんな資料があれば、このくらいでできそうだな」
と想定して、「このくらい」の時間だけをスケジュールに入れてしまいがちです。ところが、さて始めようとすると資料がない。
で、結局その情報収集(調査)だけで、予定の時間を過ぎてしまって、その他のタスクをする時間がなくなるか、そのタスク自体が完成せずに残業、というパターンです。
ですので、ひとつのタスクは、かならず最低でも上記の3つに分割して、スケジューラに登録します。
■3.変更を避けるべからず
スケジュールとは、最初に予定があり、それが変更を経て確定して、実施に至るという流れがあります。最初に決めたとおりに行くことなんてほとんどありません。
予定はあくまでも「見込み」であって、変更するのは当たり前だと思っていないと、思い通りに行かずにいらいらしたり、「やっぱり俺には無理」なんて変に悲観したりします。
変更があるのは当たり前だと思って計画を立てる事です。
■4.1点に集中するべからず
1日のタスクの中で、やらなければいけない最重要項目を決めて、それを中心にやろうとすると、最重要項目をやっている時間が変わった(のびた)時に、その他のスケジュールがボロボロになります。
最重要項目をちゃんとやることは重要ですが、その他のタスクをやらなくてもいいわけではないので、最重要項目が、他のタスクに与える影響を考慮しながら、優先度を変えたり、分割したりしないといけません。
時には、その最重要項目の優先度を下げるための活動をすることも必要です。やらないとクビになるわけではありませんから。
1日の作業の計画の練り直しをする必要に迫られた時には、長期スパンでその作業を見直しをすることです。
1週間後にこのタスクはどうなっていないといけないのか?
1ヶ月後は?
2ヶ月後は?
その長期スパンのなかで、今日もしやれなかったら、どこでその遅れを回復できるようになるのかを考えます。
■5.無理をするべからず
時間効率を優先するあまり、無理な予定を組んでも意味がありません。特に、人間の集中力には限界があります。個人差はあるでしょうが1時間前後だと思います。それ以上、ひとつの仕事に時間を割いても効率が上がらない。
だからスケジュールを組むときには、2時間のスケジュール枠を作るのではなく、1時間を2コマ、長くとも1時間半位を目安にしたほうがいいです。
そこでキリにして、一旦休憩するなり、別のタスクをするなりして、気分転換しましょう。
■6.期待をするべからず
予定を立てからと言って、その通りできるわけではありません。
自分の能力が、それに見合うかどうかを把握しておく必要が有る。
作業を分割した時に、どんな作業がどの程度かかっているのかをちゃんと測定しましょう。
自分の能力を定量的に把握する必要があるので、1時間と見積もった作業が実際にどのくらい掛かったのかをちゃんと記録して、能力把握をする必要があるのです。
自分の脳力は非常に高い、と思いたいものですが、厳然たる事実はあります。自分の実力をちゃんと把握しておかないと、いつもできないスケジュールを組んでしまいかねません。
■7.埋めるべからず
スケジューリングで失敗する典型が、空き時間のないスケジュールです。細かい空き時間があると、つい「この空き時間にはこれをやろう」と思ってしまいますが、それは我慢しましょう。
実際にその時間になった時に、作業が空いているのならやるのはかまいませんが、それを計画に入れた途端に、多分、やる時間はなくなります。