■喫煙所の会話
私は喫煙をします。
最近はいろいろなところで分煙や禁煙が進み、非常に苦労しますが、喫煙室というのは、ちょっとした
肩の力を抜いた仕事の話
というのができます。
普段会議の場では、公式の発言というのを求められて、なかなか本音が言えないところがあります。ところが、喫煙室だと割合リラックスして、「あの発言はね、実はこういう背景があったんだよ〜」なんていうちょっとした本音が出ます。
その上だんだん喫煙者が少なくなると、ちょっとした連帯感みたいなものができます。つまり、仕事上で直接関係ない人とも話をする機会ができます。そうすると、その人と何らかの仕事が重なった時に、すでに雑談をする程度の中ではあるので、割合何かを頼むにしても、やりやすくなります。
勿論タバコは吸わないに越したことはありません。単なる喫煙者の言い訳ですが。
■立ち話をする
感覚的には、ちょっとした簡単な業務を別にして、一定のコンセプトに合意してもらうためには、1回の長時間の打ち合わせよりも、複数回の短時間の打ち合わせのほうが合意に至る確率は高くなります。ここでは、時間の長さよりも濃度のほうが重要になります。
「株式会社はてな」では打ち合わせスペースに椅子がないそうですが、最近自分の部署ではミーティングスペースから椅子を撤去しました。
立って打ち合わせをすると、雑念が入りにくいため、集中して濃密な会議をするようになるからです。
同じように、ちょっと廊下ですれ違った機会を捉えて、さっと状況把握をするための話をちょっとだけしておく、これを何回か繰り返すと、相手は状況がわかった状態でこちらの話を聞いてくれます。
逆に1回の話し合いだけですまそうとすると、相手は、今までの話を整理し、自分のすべきことを考えるというのをリアルタイムでやらなければなりません。
こちらの言い分を通そうとすればそのほうがいいのかもしれませんが、あとから「よく考えてみたらちょっと無理だった」なんてことにならなくてすみます。
なにも会議室を予約して、そこへわざわざ集合して、プロジェクタに資料を映しながらやるだけが打ち合わせではありません。
コミュニケーションを伴うものは全て打ち合わせなのです。
言い方を変えると、ある程度情報の冗長性(ムダ)を許容すること。
たっての打ち合わせを始めるときも、例えばちょっと違う視点で状況を説明することも、相手の理解を助けることになります。
この冗長性が相手にとっての情報の多面性になって、相手の納得感をます事ができます。
説得したいと思う人とは、なるべく接触機会を増やして、いわゆる根回しをしておくと、公式の場になって何かを決めるときに相手から爆弾を投げつけられずにすみます。
まずはちょこちょこ近くに行って、相手(特に権限を持っている人)との接触機会を増やすこと、自分がやりたいと思っていることに対して、どういう状況かをちゃんと説明しておくことが重要です。