「運」がいい人と悪い人の違いは何でしょうか?
会社で昇進したり、世の中で成功した人は、もちろん実力もあるのでしょうけど、運もあるようです。しかしながら、「運」といってしまうと、そこから思考停止になって、自分ではどうしようもないことの用に感じてしまいませんか?
■運も左右できる
でも、そういった人の自伝などを読みながら考えてみると、実力のある人は、いろいろな運を自分から引き寄せているようなところがあります。
つまり、成功するべくして成功している。
・それまで培ってきた人脈が生きる
・その人のもっているスキルが世の中で必要とされる
・様々な会社でその人のスキルが評価される
・上司から重要な仕事を任される
などなど、その人の力意外に外的な要素が働いているようです。
自分を振り返ってみると、今会社での仕事で、社内第1人者と認定されているような仕事を持っています。その分野においては、ほぼすべての情報が自分のところに集まってきます。もちろん、それに対して色々なアドバイスをして、その業務の方向性も調整できる立場にあります。
これは10年ほど前に、「こんな仕事をやってみたい」と手を上げて、一人でコツコツやり始めた結果です。
そのとき、たまたま上司が、「今の会社ではこういう問題がある」といっていたのがきっかけでした。それの改善を自分にやらせてください、と手を上げたわけです。
これは運でしょうか?
・その時の上司がたまたま、問題点を公言していた
・自分が持っていたプロジェクトがちょうど収束した時期だった
・問題点に対する提案書を上司が認めてくれた
・当時の役員が、別の問題解決のために、自分の提案書の方向性と同じような解決方法を口にしていた
ほぼそんな偶然が重なって、自分の提案が関係部門に受け入れられた結果、会社において初めての取り組みに私が主導的役割を果たすことができ、それをあちこちの部門に導入することによって、私が社内第1人者として認められる結果になったわけです。
つまり、それまではその他大勢だった私が、「××のことならあいつに聞け」と言われるくらいになれたのは、いくつかあった偶然を、一体の方向に集めたからです。
■運を引き寄せる
では、どうやれば運を引き寄せることができるのか?
ちょっと自己啓発本ふうに言えば、
・チャンスをすぐに捕まえられるように用意していること
・チャンスを見逃さないようにアンテナを立てていること
・チャンスを活かすアイディアをねっておくこと
といえるでしょうか。
でも、自己啓発本では書かれていない(私は読んだことがありません)方法が一つだけあります。
・クジを引き続けること
です。
クジに当たる人というのは、基本的には偶然です。つまり、目の前にチャンスが飛び出してくるのは偶然の産物。ところが、自己啓発本で書かれているように多くの人がそれをチャンスなのか、単なる道端の石ころなのかを区別がつかずに失敗してしまう。だから、チャンスを見極められる目を持ちましょう、】と。私には、そんな将来を見極める力なんてありませんよ。
それがチャンスかどうかなんて、結果論です
その偶然を生かしたかどうかで、チャンスだったのか石ころだったのかは決まるのであって、最初から決まっているわけではないんです。
だから、目の前で起きたことは、とにかく多く「私がやってみます」と手を上げることです。そしてそれが徐々に拡大して自分の道を開いていくものと、何も変わらないものを選別すれいい。とにかく、石ころかダイヤモンドかは拾ってみないとわからない。
■クジを引き続ける
クジに当たるための絶対的な法則があります。
・確率が1/100なら100回やってみればいい
ということです。100個に1個の当たりクジがあるのであれば、1回だけやってみて外れが出たからやめてしまう人には、もう当たりクジは出ません。
もう一回やってみれば、今度の当たる確率は1/99です。それでダメならもう一回。その内に1/1になりますよ。
■1回のクジのコストを下げる
ただし、クジを引くのにはコストが掛かります。
たとえば、1回10円のクジであれば、100回引くためには1000円必要です。
でも、これを交渉して1回5円にしてもらうのです。1回あたりのコストが下がれば、それだけ多くのクジを引くことができます。
サラリーマンで言えば、自分の業務時間をかけないと、クジを引けません。
そのために、業務の空き時間を作る。新しいクジを引くための用意をするわけです。
だからこそ、自分の業務時間や心の余裕を作って置くことが必要ですが、それだけで終わってしまわずに、次のためのクジを引くということをし続けないといけません。