2019年09月23日

メールのGTD




メールの受信ボックスが魔窟になってませんか?
まだ読んでないメール、メルマガ、通知メールなどなど。

振り分け設定して、フォルダに分割されている方もみえると思いますが、未読件数2000件って、「後でほんとに読むのかよ」と思ってしまったりします。




■受信ボックスのなかで生活しない


受信したメールと返信したメールが同じフォルダにあると、どれが返信済みなのか、どれが未処理なのかわからなくなって、時間を見つけては未処理のメールを探すことになります。

その果ては、今日出席する会議や、やらなきゃいけない仕事なども受信ボックスのなかにたまったままになっていて、一日の始めが「さて、放っておけば火を噴くような懸案事項はなかったっけ」と、受信箱の捜索から始まっているようなら、それは「受信箱の中で生きている」のも同然だと、ある方が言ってました(私が直接聞いたわけではありませんが)。

どんなに仕事が出来る人でも一日の「時間」と「注意力」には限度があります。その有限のリソースをメールチェックで埋め尽くさないためにも、メール管理自体を逆の発想で行ないましょう。

つまり、メールそのものを整理するのではなく、メールから action をはぎ取ってさくさくと消すか・アーカイブするという発想のアプローチです。これが、Inbox Zero の原則です。




■メールを処理する


GTDでいうところの「処理」とは、その事象から次に取るべき行動を抜き出すことです。なので、すべての必要なメールに返信することではありません。

すなわち、メールを「処理」するというのは、メールから予定なら予定、やるべき仕事ならやるべき仕事の情報を抽出し、カレンダーや ToDo リストなどといった別の場所に格納した上で、メール自体は消すかアーカイブしてしまうということを指しています。

具体的には次の5つのステップを実行します。

@消去・アーカイブ:
 そのメールに対してとるべき行動がないなら、即座に消すか、とっておきたいならアーカイブしてしまいます。
 アーカイブ先はたった一つのフォルダにすることが原則です。フォルダを整理しているひまがあるなら、次のメールの処理に入ったほうが効率的です。
 あとで必要になった時には、メールソフトの検索機能や、GMailならラベル機能に期待しましょう。
 経験的にですが、1週間後に必要になるメールは全体のメールの1%にもなりません。
A転送・デレゲート:
 転送するメールなら、即座に転送して、メール自体はアーカイブします。返事待ちになるなら、「返事待ち」のフォルダに移動するかGmailならラベルして、やはりアーカイブしてしまいましょう。
B返信:
 その場で返信できるなら即座にやってしまう。
 返信はなるべく簡潔に。画面からはみ出すような返信は避けるようにしたいですね。もし、長文の返信が必要だと思ったらCへ。
Cあとでやる:
 2つのパターンががあります。
 ひとつは、何かを調べたり何かのアクションをしたりする必要があるもの。これは、そのメールにフラグを立てましょう。Gmailならあとでやるのラベルを張って、アーカイブします。
 
 もう一つは、長文の(説明の長い)返信が必要な場合。
 これは、返信ボタンを押して、本文に返信の時に書く内容のポイント(キーワード)だけを書いて、閉じてしまいます。そうすると自動的に草稿箱に入ります。1つのメールに2分以上かけないことを目安にやりましょう。

DDo:
 その場で2,3分でできることなら、やっつけてしまい、メール自体も消すかアーカイブする。メールがスケジュールなどに関することなら、カレンダーに転記した上で、やはりメールは消すかアーカイブします。
 カレンダーに転記する場合には、スケジュールを書くのは当然ですが、本文もスケジュールのテキストに書き写しておきます。
 アウトルックでは、左側のスケジュールのアイコンにメールをD&Dすると、本文を引用した形でスケジュールを作ってくれます。
 ただし、スケジュールが参照されては困るときには、非公開にすること。誰が見るかわかりませんので。

■要はGTDと同じ―アクションを剥ぎ取れ


要するに、GTDの処理ステップと同じ事をメールでさっさとやります。
こうしておくと受信ボックスには未処理のメールだけが残るので、残りの件数はほぼゼロを保つことができるようになります。

大切なのは、メールという仕組みから、必要なデータを抜き取りながら、自分のアクションをする仕組み(Todoリスト、カレンダー)に情報を移動すること。これを「アクションを剥ぎ取る」と言うそうです。

アクションを剥ぎとったメールは、もうすでに抜け殻ですので、安心して消してしまっても問題ありません。
ただし、アウトルックはサーバに大量のメールを貯めていると処理が遅くなるので、オフラインファイルに移して、普段はもう参照しないようにするのがいいです。
私の場合は、MailStoreというソフトに移動してしまって、アウトルックからは参照しないようにしてます。このソフトは以前の記事でも紹介しましたが、検索が非常に高速。10万件のメールでも、10秒前後で検索できます。

Gmailの場合なら、アーカイブしてしまいます。Gmailは検索機能とラベル機能が強力なので、あとからメールを探しだすのに困ったということはほとんどありません。ただ、会社で使えないのが難点ですね。

■自動受信はOFF


メールが着信するとつい見たくなりますよね。
こうしたプロセスを回すのに、いつもこのプロセスを要求されると、際限なくループしてしまいます。
コツとして、
 ・可能な限りメールから離れて一日に少ない回数でまとめてやる
 ・返事する必要のないメーリングリストなどはフィルターを使ってはじめから処理しなくていいようにしておく
 ・繰り返しの多い文章はテンプレートをなるべく作ること
を上げておきます。

詳細はまたそのうち、思い出したら書くかもしれませんが、一つだけ。

Outlookで自動受信をOFFにするには
 ファイル→オプション→詳細設定→送受信→送受信…
とたどると設定できます。


■いまたくさんのメールが受信ボックスにある人


とりあず、全部のメールをアーカイブしてしまいましょう。
一度リセット。

もし、どうしても必要な物なら、そのうちまた請求がありますって。
ただし、2回も3回もそれをやると、怒られるので、徳政令は1回だけだよ。

メールの受信ボクスがゼロになると、すごく気持ちがいいですよ。




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●関連 Web
 GTD:Getting Things Done - ウィキペディア
 誠 Biz.ID:Getting Things Done(GTD)まとめ
 はじめてのGTD - 誠 Biz.ID - Business Media 誠
 GTDでお仕事カイゼン!
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●関連図書
 ひとつ上のGTD ストレスフリーの整理術 実践編――仕事というゲームと人生というビジネスに勝利する方法
 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
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