私が勝手に「究極の時間術」と読んでいる方法があります。
いろいろな時間管理の方法が書籍やネットあるいはこのブログ記事でも提案がありますが、これに勝る効果があるものを知りません。
先に結論を言ってしまうと
「他人にやってもらう=委託する」
これをすれば自分はその作業の指示をするだけで、あとは放っておけば、自動的に成果が出る。自分はなにもしないんだから効率は無限大。
■委託の課題
ただいいことばかりではありません。課題があります。
・期待した結果と違う
・他人の成果にされる
・締切の概念が違う
の3点。これをクリアしないと、一旦は自分で引き受けた業務であれば、責任を問われます。
それぞれ対応策があります。
■期待した通りの成果が出るようにする
これが一番難しい問題です。
自分が期待している成果物を委託した人がちゃんと出してくれるのか。
もし、それが着たいと違っていたりしたら、最悪、締め切りギリギリになって自分でやるはめになります。これは最悪。
物の本によると
1)どの様な成果がほしいのかを徹底的に話し合う
2)途中途中できちんと確認する
というのがほとんどの対応策の趣旨ですが、
1)については、個人的には自分の思っていることを100%伝えることは無理だと思ってます。自分と同じ事を考えられる人というのは、自分と同じ経験を持ち、時分と同じ環境に置かれた人だけです。そんな人いるわけ無いじゃないですか。
2)については、もともと自分の時間を使いたくないのだから、委託しているのであって、細々と確認していたら本末転倒。
これをやるのは、委託した人を育てようと思っている場合だけです。
ということで私がやっているのが、
出来上がり品質がどこまで下がっても我慢できるかを考える
ことです。
つまり出来上がり品質が高いものを期待しているのであれば、
優秀な人に委託する
のが一番で、あまり優秀でない人に委託すれば、それは自分の手間を取るだけでメリットはありません。
出来上がり品質が多少落ちてもまぁ我慢できるかな、っていうものをレベルの低い人に委託する。
そうすると「期待通り」品質が悪いので、それをちゃんと指摘して、「今回はこれでいいから次回から気をつけるように」と言ってから受け取るようにします。
ただ、こういった人たちは、1回言っただけでは記憶に残りません。なるべく早い段階で同じような仕事を2回、3回と出したほうがいいです。もちろんそういう仕事があればですが、私の場合は多少無理矢理になっても同じような仕事を出すようにしてます。
そうすると、だんだんコツが飲み込めてきますから。
■自分の成果にする
これは、方法論的には一番簡単です。
部下に委託する
ということです。部下の成果は自動的に上司であるあなたの成果になります。
もし、部下を持っていないのであれば、自分の統括するチームに、
チームを統括していないのであれば、自分の後輩に委託するようにします。
要するに、自分より下とおもわれる人(指示や命令がしやすい人)に委託すること。
そして、依頼者への報告は、自分ですることです。
依頼者は、誰がやったのかについては大して考えてません。
つまり、報告者=実行者と考える場合が多いです。
その結果、やった事自体はあなたの成果になります。
ただし、自分の成果にするということは、それについての責任を取るという事でもありますので、事前に内容をチェックしておく必要が出てきます。
まぁ、これは致し方ないところ。
■締切を短くする
最後に、依頼する時に締切をそのまま伝えてはいけません。
自分がその結果をチェックし、修正する時間を加味して締切を再設定しないといけません。
この時間は避けようがありません。
なので自分が余裕を持ってチェック・修正できるだけのマージンを見て実行者に依頼することです。当然実行者には本来の締切は教えません。
※ただし、本来の締切と自分がお願いしている締切が同じであるという「うそ」を言ってはいけません。あとでバレた時に信用をなくしますし、勝手に締切を延ばされることにもなりかねません。単に「言わない」ということです。言えば嘘になりますけど、言わなければそれは嘘をついている事にはならない、ということ。
■時間術の本には…
時間術の本にもこのやり方は、ほぼ間違いなく書いてあります。
ところが、どういうわけか、大体の場合は一番最後(あるいは最後のほう)にしか書いてありません。
これが時間短縮には一番効果があるのに、なぜなのか、いまだにわかりません。
私がもし、時間術の本を書くとしたら、一番に書くんだけどなぁ。
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