■万善簿
廣瀬淡窓という人物をごぞんじでしょうか?
幕末の人物で、現在の大分県のひとです。
ちなみにその子孫が現大分県知事広瀬勝貞氏。
この人は、幕末の私塾のひとつ咸宜園(かんぎえん)を開いた方でして、ここの出身者では
靖国神社の銅像として知られる大村益次郎
蘭学者の高野長英
日本初の写真家、上野彦馬
といった著名人を輩出してます。
塾生だけで4000人以上いたそうです。
このひとが面白いことをやってました。
それが、「万善簿」というもの。
大したものではありませんが、その日
良いことをしたら、白丸をつける
良くないことをしたら黒丸をつける
ということをやり続けたそうです。
そして白丸と黒丸の差が1万になるようになるのを目指したのだそうです。
以前の記事2ヶ月カレンダーでご紹介しました、「毎日やると決めたことができたらカレンダーに丸をつける」というのはこれをヒントにしてます。
■できたことカウント
ただ、本記事は「善行を積みましょう」的なお話をするのが目標ではないので、ちょっと丸の付け方のルールを変えたやり方をご紹介します。
毎日やると決める
毎日やれたことを振り返る
これは、自分の成長のために良い習慣を身につけるのに、多くの本で推奨されているやり方ですが、ただ決めたことをやるだけでも続かないのに、それを記録することが続くわけ無い…、と以前は私も思ってました。
実際に、ある時やろうと思っても、それが1週間も続かず、「まぁ、明日からでいいや」というふうに思ってしまい、明日になると「また明日」で、明日は永劫来ませんでした。
ところが、ある時からできるようになったんですね。
それが、
できたことカウント
というやりかた。
■記録するには
記録するためにはカレンダーが必要です。出来たら、すぐに手に取れる卓上カレンダーがいいでしょう。私は、上記の記事「2ヶ月カレンダー」のようにノートにカレンダーを自作してますが。
で、カレンダーの上に、毎日やろうと思っていることを書きだしておきます。
私の場合、頑張ってやろうと思っているのは
・日誌を書く
・ブログ(この記事)を書く
・ストレッチをする
・黙想をする
の4つ。
さらに、やれるといいなものも書いておきます。
・3階までは階段で上がる
・1万歩歩く
・体操をする
・1時間やったら15分休憩をする
:
なんでも構いません。
で、やったらその日のところにマル印をつけます。
ただし、頑張ってやろうと思っているものは特別な丸(丸の中に、「ニ」(日記)・「ブ」(ブログ)などの最初の文字を書いておく)、それ以外は普通に丸。
作業にはものの1分もかかりません。
■振り返る
丸をつけるだけでも、それ以前にどのくらい丸があるのか、嫌でも目に入りますよね。
それが振り返りになります。丸の数が多いとちょっと嬉しい。
このちょっとだけ嬉しいというのが、ミソ。
人間というのは、やって辛いことというのは自然と回避しますが、「気持ちい」「嬉しい」と言うのは積極的にやろうと思うみたいですね。
自然とやるようになります。
廣瀬淡窓のように、1万個を目指すというのも、明確な目標があっていいですが、それほど気張らなくても、「ちょっと気持ちいい」のを目指す程度にしておくと、あまり気負わずにやれるみたいです。
■週次レビュー、月次レビュー
ちなみに私は、丸の数を毎週週次レビューの時間にカウントして、EXCELに書き出してます。
でこれをグラフ化して遊んだりしてます。
そうすると、丸の個数が少なかった週は、割りと仕事に余裕のないやり方をしている場合や、何か気がかりなことがあった場合などに多いことがわかりました。
心理的余裕が、こういうところにも現れるんですね。
逆に、絶対に丸の数を守ろうと思っている時には、忙しくてもきちんとやれてます。
つまり、モチベーションが高ければ意外と続くもんだなぁ、と思ったりしてます。