本日は、会社内で影響力を高めるためのヒントが満載の1冊の紹介です。
著者は、社会心理学を利用したビジネススキルの実践的に紹介してくれている著書が多数ある内藤誼人氏。この人の本はわかりやすくて、あまり理論・理屈だけにとどまらず、実際にどう使うのかをきっちり紹介してくれているので、管理人が好んで読む著書の一人です。
■■要約
人に軽んじられるのは面白いものではない。いやもっと積極的に腹が立つ。当たり前の話であるが、さて、それがどのようにすれば、軽んじられなくなるか、と考えている人はじつは少ない。ただ成り行き任せだ。
もともと私は人に軽んじられるのが非常に嫌だった。軽んじられないためにいろんな努力をしてきたつもりである。その結晶をここに紹介する。
主に6つの点についてお話する。
本書で紹介されている技法をうまく使えば、「あいつは見所がある」「ああいうやつほど本気になると怖いんだよ」とか、周囲からアナタの見る目が変わってくることを私は保証できる。私自身がそれを実践しているからだ。
一つは知識・見識が深いように見せかけること。自分の底を知られないようにすることである。
そのためには、
・流行語を使わない
・他人の意見を全面肯定しない
・ゆっくりとしゃべる
・自分が「専門家と比べて」無知であることを最初に示す
・弱音を人に見せない
ということがある。
2つ目は謙虚であってはならないということである。
謙虚さは美徳のように言われるが、謙虚にしていたら、自分には着目されない。ビジネスは目立ってナンボなのである。
3つ目は、「物怖じしない」事である。
遠慮していては自分を買ってもらえない。常に自分が主導権を取れるようにしておく。
4つ目は、年齢である。経験年数でもいいが、いずれにしろより多く見せるべきだ。新人とベテランが営業に来た時、どちらの言うことに重きをおくだろうか。考えてみれば当たり前である。日本人は少なくとも(表面上はどうあれ)老人には一定の敬意を払う。これを利用することだ。
5つ目は形にこだわることだ。質が伴えばそれに越したことはないが、まずは外面を整えることだ。
最後の6つ目は、一芸に秀でるようにすることだ。ゼネラリストを目指しているということは、器用貧乏になるということだ。結局使い物にはならない。「○○ならあいつ」と言われるようになって初めて他人から敬意を表してもらえる。
●目次
第1章 一目おかれる話し方の極意
〜知識は少し隠 L たほうがいい
底が浅いと思われる人は「こんな会話」をしている
「思わず口にした言葉」であなたの軽さがバレる
「賛成です」の一言ですますとナメられる
会話のつなぎ目に「なぜなら」を連呼しろ
「知識を限定」することで教養を匂わせる法
はやる気持ちをおさえて訥々と語る
「私は頭が悪いんです」と、先手を打つと知的に見える
弱音を吐くなら、相手は「こんな人だけ」にしろ
会話に入れる数字は官公庁から得たものに限る
「この人と話したい」と思われるための2つの秘訣
第2章 「謙虚さ」はナメられる
〜相手を心理的に威圧する技法
目をきゅっと細めて、相手の顔を見つめる
仕事で力を入れるなら「4月」にしろ
不用意に頭を下げると、仕事はこない
「不機嫌な声」「仏頂面」を戦略的に使う
100 円のものは 1000 円で売るべし
まれな場合にしか、やさしくしない
恐い顔をしていれば、人はおとなしく従ってくれる
援助を受け入れると、あなたは「弱者」になる
第3章 「物怖じしない人」の秘密
〜宴会では「お挺生日席」を選べ
遠慮せず、「目立つ場所」に席をとる
30歳になる前に、「一流の雰囲気」に慣れておく
オーバー・アクションで、「強気な自分」を引き出す法
主導権をとりたいなら「話しかける」のは自分から
ときには「非常厳な質問」や反対意見を
「口出し」すると、あなたの人間的価値が高まる理由
知臓がなくとも、「知臓がある」ように見せる技
第4章 一流の人間は「サバ」を読む
〜人は「ナニ」に敬意を払うのか?
「肩書き」にとにかく貧欲になる
コネの「威光」を利用する
明るいイメージを売るなら「朝に強い」ことを吹聴する
2、3歳、年上に見られるように、年齢で「サバ」を読む
取引先に「若さのアピール」はむしろマイナス
経験年数でも「サバ」を読む
私が「賞」にとことんこだわる理由
なぜあの人は、だれにでも「平気で軽口」が言えるのか?
第5章 対人術は「質」より「形」
〜相手に見くびられない「見た目」の話
度胸はどんどん「安売り」しよう
「外面」は、いつでも自信満々でいる
「伝統」を感じさせるものを、 1 つは身につける
余分な「混じりもののない道具」を便う
自分がした約束は、 1 度でも破ると評価はゼロ
なぜ仕事ができる人は、「筋トレ」をするのか?
どこか「危ない雰囲気」を潔わせる
肉体改造をすると精神的にも強くなる
100 戦して 100 勝を心がける
第6章 簡単に「スペシャリスト」になる技術
〜自然と相手が負けてくれる心理テクニック
数少ないプロがしている「普通のこと」とは?
「○○と言えばあいつ」を確立する簡単な方法
ゼネラリストは「中途半端な人」の代名詞
ひそかに「俺のほうが、ずっと格上」という意臓を持つ
今ではなく、「1カ月先のこと」を考えて過ごす
仕事では、手抜きをすると「クセ」になる
やさしい人は、実は「気弱な人」である
無意味におごると、軽んじられるだけ
●著者
著者情報 内藤 誼人 心理学者。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。有限会社アンギルド代表取締役。執筆活動、講演、セミナー、コンサルティング等で幅広く活躍中。心理学系アクティビストとして、ビジネスの場で実践できる心理学を多方面から研究し、あらゆる場面で多彩に活用する方法を紹介している。
“かしこい生き方”はムシたちに学べ 毒・寄生・変態なんでもありの“いきもの学”/相手を動かす「暗示」交渉術 できる人が使っている心理誘導術をこっそり伝授! など著書多数。
■■キーポイント
★P65−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
どのようなビジネス書にも、「不機嫌でいたほうがいい」などと書いてあるものは見つからない。
しかし、不機嫌さは百害あって一利なしのようなものではなく、ほんのちよっぴりは役に立つのである。
少なくとも一利はあることを、アンドレード教授のデータは示している。「内藤誼人も言っていることだし、たまには、仏頂面でもしてみるかな?」読者のみなさんに、そんなふうに考えてもらえれば幸いだ。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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講演やセミナーをするとき、演台に立ったままで、ほとんど身休を動かさずに話をすると、よほど内容の濃い話をしないと、参加者はあきれてそっぽを向いてしまう。
しかし、壇上を右へ左へいったりきたリし、しかも大げさな身ぶリを加えて話をすれば、参加者は演者の顔に注目し、熱心に話を間いてくれるのだ。
人間は、大きな動きに目を引きつけられるからである。
人と話をするときにも、手を動かしたり、 上半身をゆすったりといった、オーバーなアクションをとるようにしよう。
身体を動かしていれば、人と会うときの緊張もほぐれるし、何より自分の気持ちが強気な方向にむかってゆくことがわかるだろう。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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★P93−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ビジネス書などを読むと、「相手の話をきちんと聞きましよう。あなたが発言するのは、その後なのです」などと書かれているが、まさに噴飯モノ。
そんなことをしていたら、相手に会話の主導権を奪われ、立場が弱くなって、言いなりにされるに決まっている。
たしかに相手の話に耳を傾けることも大切だと思う。特に若いうちは、人の話をきちんと聞くことは、大事なことである。
しかし、ある程度の年齢に達したら、話しかけられるのを待つのではなく、自分から話しかけるということを積極的にやっていきたい。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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★P145−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
アメリカの伝説的な弁護士クラレンス・ダロウは、「ダロウイズム」と呼ばれるほどの切れ者の弁護士として勇名をはせた。そんな彼のとった作戦というのが、自信満々の態度で相手を威嚇するというやり方である。
ダロウは、法廷ではいつでも自信たっぶりの高圧的な態度をとって、胸を大きくそらしてみせた。そして、サスペンダーを引っ張っては放し、ビシビシと耳ざわりな音を旦てながら、相手側の弁護士を威圧したという。この作戦を、読者のみなさんも見習おう。
商談中にはアゴをあげて相手を見下ろし、手にしたボールペンでテーブルをコツコツと叩いて不快な音を出すのだ。
ちようど取り調べの警察官が、犯人を威圧するときのような感じで、やや横柄とも思えるような態度をとるのである。
内藤誼人(著) 『他人に軽く扱われない技法』
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■参考図書 『他人に軽く扱われない技法』
立ち読み可 | 「お客さんにナメられて、とんでもない値下げの条件ばかり飲まされるんです…」「同僚のなかでも、僕だけが、上司に集中的に怒鳴られているんです…」「いつまでたっても新人扱いで、大切な仕事をまかせてもらえないんです…」本書を読めば、もうあなたをだれも軽んじたりしない!究極の自己防衛術。 |
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他人に軽く扱われない技法 著者 :内藤誼人 | 他人に軽く扱われない技法 検索 :最安値検索 | 他人に軽く扱われない技法 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
体を動かすと影響力が増す
ダルカチと60人のモンゴル人
目を細めて人を見ると凄みが出る
ゼロ秒思考2
他人に軽く扱われない技法
ゆっくりしゃべる
一流のお店にいく
援助はうけない
入社5年目以降に覚えるべき5つスキル:繰り返す
●このテーマの関連図書