パソコンにコーヒをぶちまけてしまいました。
で、電源をいれても立ち上がらない
…なんて、あまり想像したくないシチュエーションですね。
■緊急事態を想定する
ところが、往々にして
天災は忘れた頃にやってくる
もので、普段からどのくらい備えをしていたかによって、実は上司からの評価がかなり変わってきます。
たとえば、PCが壊れて、
再インストールをやっていたために、提出物が遅れた
過去に作った資料がなくなってしまった
などというために、業務に支障が出た場合、同情はしてくれますが、助けてもらえるわけではありませんし、「業務が遅れた」という事実は、事実として評価されます。
そのうえ、自分にとっても
・再インストールというもともとやらなくて良い業務
・過去に作った資料を記憶を頼りにもう一度作る業務
などのムダなことをするはめになって、イライラすることこの上ありません。
■緊急事態に備える
いろんな緊急事態を想定しておくと、いざというときに慌てなくて済みます。
もちろん、同しようもない事態はあるものですが、「PCのHDDが吹っ飛んだ」程度のことは通常想定範囲にしておくべきでしょう。
それに何かの操作間違いで、削除しちゃったということも、(私がウツケなだけかもしれませんが)、数ヶ月に1度くらいはやります。
■バックアップ
このために、バックアップは常に2つのバックアップを持つようにしていますが、今のWindowsは、マイドキュメントの下に関連ドキュメントを、メールはメールソフトの下になどデータがバラバラに存在して、簡単にバックアップ出来ません。
ですので、PCをセットアップしたら、すべてのソフトのデータを1箇所に集めてしまいます。
私の場合
c:\_USR
というフォルダを作って、この下にすべてのデータを書くようにしてます。
何もしないと、ファイルの保存をしようとするとマイドキュメントのフォルダが選択されてしまいますので、マイドキュメントフォルダには、このc:\_usrへのショートカットだけを置くようにしておくと、保存しようとした時に、すぐにC:\_usrフォルダに移動出来ます。
もちろん、標準の保存フォルダを変更することもできますが、いちいちやるのが面倒くさいので、マイドキュメント、マイピクチャーなどの標準フォルダの下には、すべて C:\_USR フォルダへのショートカットがおいてあります。
フォルダ名に"_"(アンダースコア)が付いているのは、これがあるとファイル名でソートした時に一番上に来るからです。
他にも
フォルダ名を @ で始める
フォルダ名を数字で始める
などのコツはありますが、私は入力しやすいので、"_"にしてます。
このフォルダにはお気に入りのツールも
C:\_USR\Tools
というフォルダを切って、インストール(コピーしただけですが)してあります。
ただし、ツールでセットアップが必要な物は、
C:\_USR\SETUP
というフォルダにおいてあります。
■最新ミラーフォルダ
で、ここには自分が作ったファイルや一旦共有フォルダからローカルに持ってきたファイルなどがあるので、業務に必要なすべてのファイルをここに集めておいて、1日に1回バックアップを取ります。
最近のPCにはまずSDカードリーダがついてますし、SDカードの容量も大きくなってきたので、SDカードを愛用してます。
PCをシャットダウンする時に、
「スタート」→「シャットダウン」
とやらずに以下の様なバッチファイルへのショートカットデスクトップにおいておきます。
★―――――――――――――――――――――――――――
Robocopy /MIR c:\_usr q:\_usr
shutdown
――――――――――――――――――――――――――★
そうすると、Qドライブ(SDカードのドライブ名は固定しています)にC:\_USRフォルダのミラーが作られます。
これで、少なくともPCが死んでしまっても、SDカードには最悪前日の状態が保存されることになります。
お気に入りのツールも上記のように、このSDカードにバックアップされているので、他のPCを使うことになっても必要なツール類は揃っていることになります。
必要があれば、SETUPフォルダからセットアップしてしまいます。
どんなツールが必要だったを考えるまでもなく、このSETUPフォルダのインストーラを順番に起動していけば元の環境の出来上がりです。
現実は、このClosePC.batはもうちょっと複雑です。
私は自宅にPCが3台。会社で2台持っているので、シャットダウンのたびに今生きているPCを調べて、すべてのフォルダと同期を取ります。
生きているかどうかは
★―――――――――――――――――――――――――――
PING -n 1 (PC名)
IF errorlevel 1 GOTO XXXXX
Robocopy /MIR c:\_usr \\(PC名)\C$\_usr
:XXXX
――――――――――――――――――――――――――★
というのがたくさん書いてあるわけですが。
このコツは
ping (PC名)
とやってやると、そのPCがネットワーク上に存在すれば、すぐ下の
if erroeleve 1
というのが成立しなくなる(つまり次のコマンドを実行する)という点ですね。
もし、そのPCが存在しなければ、IF文が成立してラベルXXXXにジャンプします。
■過去ログフォルダ
さて問題は、過去に作った、あるいは参照したファイルが、この _usr フォルダにあるとファイル数がやたら多くなってしまって見通しが悪くなること。
それから、ときどき変更するファイルなどで、ファイル自体の編集履歴を残しておきたい場合があることです。
最近のMS-Officeなどは編集履歴まで記録出来ますが、これはオプションで毎回ファイルごとに設定しないといけません。
このためつい忘れてしまうので、ファイル自体の履歴をとるようにしてます。
これはWindowsの標準機能では実装できなかったので(プログラムを作れば出来ますが)、FFCというフリーのコピーツールを使ってます。
以下のバッチファイルが作ってあります。
★―SnapShots.bat―――――――――――――――――――――
ffc.exe /bg /md /sr /ys /ov:b4c0a2 c:\_usr /to c:\zBackup
――――――――――――――――――――――――――★
このバッチオプションの意味は、
c:\_usr の下のすべてのファイルを C:\_zBackup フォルダにコピーする
ただし、コピー先に同名で古いファイルがあれば古いファイルをリネームしておく
という機能です。
これで、過去に作ったファイルを編集すると、古いファイルはタイムスタンプでリネームされて、新しいファイルとともに zBackupというフォルダに残ります。
ちなみに、なんで "zBackup" かというと、ファイル名でソートした時に一番下に来るから。
■まとめのバッチファイル
ということで、シャットダウンの時に以下のバッチを実行することになります。
★―ClosePC.bat――――――――――――――――――――
ffc.bat /bg /md /sr /ys /ov:b4c0a2 c:\_usr /to c:\zBackup
PING -n 1 (PC名1)
IF errorlevel 1 GOTO XXXXX1
Robocopy /MIR c:\_usr \\(PC名1)\C$\_usr
:XXXX1
PING -n 1 (PC名2)
IF errorlevel 1 GOTO XXXXX2
Robocopy /MIR c:\_usr \\(PC名2)\C$\_usr
:XXXX2
Robocopy /MIR c:\_usr q:\_usr
shutdown
――――――――――――――――――――――――――★
※このバッチファイルは、(PC名)のところを正しいPC名にしないと動作しません。
■そこら中にバックアップ
何のかのと、こんなわけで、私の環境だと
5台のPCに同じデータ
2台のPCに過去に作ったすべてのファイル
1枚のSDカードに最新のデータ
があることになります。
ちょっとやり過ぎですかね?
ただ、どのPCでも全く同じ環境でやれるようになっているというのは、ちょっとPCが使えない時でも、作業にししょうがないので、緊急事態以外でも意外と便利です。一度その環境に慣れてしまうと、もうやめられなくなります。
同期のためには何の作業もいりませんし。