昨日の記事で問題が発生してから解決するまで、大きく7つのステップがあり、大きく
◆問題認識ステージ
◆課題対策ステージ
に分けられると説明しました。
本日はこの第2のステージ
課題対策ステージについて説明します。
ただ、ちょっと長文になってしまったので、このステージも2回に分けてお送りします。
■課題対策ステージ
課題対策ステージは以下の5つにわかれました。
◇課題設定ステップ
◇課題解決ステップ
◇総合評価ステップ
◇解決実行ステップ
◇結果評価ステップ
本日はこの内最初の2つについてお送りします。
■課題設定ステップ
問題を正確に把握し、根本原因を特定したら、いよいよ対策です。
まず最初にやるのは、解決に役立ちそうなアイディアを出すこと。
実際に解決するつもりで考えるのではなく、「役立つかもしれない」アイディアを出すことです。
ここでもブレーンストーミングが役に立ちます。
ただ、議論の発散を防ぐために、
「○○に対して△△をやったらどんなことが起きるだろう?」
という質問を投げかけます。
もしあなたが、「問題の根本原因」まで行きついていれば、ある対策をしただけでは、いくつかの問題は解決するものの、他にも解決しない問題が多く残されるはずです。
また、今までそのやり方でうまくいっていたところも、対策を入れることでうまく行かなくなる場合も出てくるはずです。
これらをすべて出しきっていきます。
そうすると、
「まず最初に◎◎をやる」
「次に○○の副作用が出るので、▲▲をやる」
「さらに別の問題を防ぐために□□をやる」
のように複数の対策案が、ストーリにそって出てきます。
私の経験ですが、ある問題に対して
一つしか手を打たないような場合に、よく失敗をしてました。別の問題が出たり、直ぐに効果がなかったりして、「ダメだわこれ」とおもって捨ててしまい、結局問題が残ったままになるという事がありました。
つまりは、対策をとった後の状態や、対策の効果がある範囲をちゃんと想定せずに対策をして、効果がないところを評価したり、副作用を評価して、その対策がダメだと判断してしまうという無駄なことを繰り返す結果になったんですね。
ですので、最近はまず複数の対策を立て、実際にそれをやった時にどのようなことが起きるのかをちゃんと想定して、それを記録に残すようになりました。
こうしておくと、次に起こるほとんどの事象は、想定内の問題で、今やっている対策の評価は変わらない、自信を持って継続することができるようになります。
■課題解決ステップ
やるべき課題が決まったら、つぎは行動を決めます。
これが、
課題解決ステップ。
課題設定ステップで出した、やるべき事を具体的な行動計画にします。
「まず最初に◎◎をやる」
「次に○○の副作用が出るので、▲▲をやる」
「さらに別の問題を防ぐために□□をやる」
の例でも書きましたが、◎◎とは、
いつ、誰が、誰(何)に対して、どのようなことを
するべきかをひとつづつ決めていきます(いわゆる5W2Hを決めるというやつですな)。
これをすべての課題に対して実施していきます。
ただし、まだやっちゃあ(実行しては)ダメです。
続きはまた明日。
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