時間をうまく使うためには、「次の行動」を考える事ができるかどうかにかかっています。
よくビジネス書で、「難易度の高い仕事にまず取り組め」的な事が書いてありますが、私の経験からすると
難易度の高い仕事に取り組むのは無駄
です。
難易度が高いということは、それだけゴールに行き着くまでに大変なわけで、簡単には成果に結びつきません。
成果や結果がすぐに出ないと、飽きてしまったり、挫けてしまったりします。少なくとも私はそうみたいです。
■アクションゲームかロールプレイングゲームか
単なる好みなのかもしれませんが、私はゲームでロールプレイング系のゲームはほとんどやりません。
面クリア型のアクションゲームは大好き。
おそらくこれが仕事の進め方にも現れていて、
アクション ちょっとやれば直ぐに結果がわかる
ロールプレイング こつこつ長い時間やらないと結果が出ない
という関係から、ロールプレイングはすぐに面倒くさくなってしまうみたいです。
■ロールプレイングゲームをアクションゲーム化する
難易度の高い仕事も同様で、
まず、何からやればいいだろうか…
などと考えながら着手すると、すぐに「あ、メール見なくちゃ」「あ、あの作業、明日締め切りだ」など思い出して、簡単に着手できるものだから、そちらがわをやり始めてしまって、難易度の高い仕事に対してそこまで考えていた事柄自体もわすれてしまう。で、結局考えなおしたり、また別のやり方を考えたりしてちっとも進みません。
「では、ロールプレイングゲームをアクションゲームのように、ちょっとやってすぐ結果がわかるようにするには?」と考えたのが、一般的に言われている、大きなタスクは小さなタスクに分解する、という方法。
ただ、これだけでは具体的な作業に落ちないので、以下の様なテンプレートを作ってます。
1.ノートにその仕事の表題を書く
2.その仕事の完成した時のイメージや目的を「言葉」または「簡単な絵」でまとめる
3.制約事項があればそれを書き出す
ただ、これをやるだけのタスクを作る。
これをやるだけなら10分程度ですね。
これだとゴールもはっきりしていて、すぐに答えが出るので取り組みやすい、というわけです。
例えば、「職場のコミュニケーションを改善する」という仕事を任されたとしましょう。
そうしたら
表題: 職場のコミュニケーション改善
目標: アンケートで満足度を0.1ポイント上げる
制約: 活動に業務時間を極力使わないこと
みたいに書き出せばOKです。
■連想分解する
これが一番難しい。
タスクを分解出来れば、難易度の高い仕事は、難易度は対して高くなくなります(簡単になるわけではありませんが)。
どうしてその仕事の難易度が高いかというと、その成果を出すために、具体的に何をすればいいのか(どういう行動を起こせばいいのか)がわからないからです。
そこで、行動にかかわらずその仕事で思いつく言葉をノートに書きこんでいきます。
これが非常にやりやすいのがマインドマップ。
ただ、完璧を目指してはいけません。今はとにかくたくさんの言葉を出すことに専念します。
これも制限時間10分〜15分でやります。何個出るかはわかりませんが、私の場合は、初めてやるときには目標10個を目指します。
たとえば、上記の「職場のコミュニケーション改善」で私が出したのは
情報伝達
目的共有
サーバシステム
Webページ
管理職から一般職への説明
アンケート
:
なんて具合。この時点では無理に文章にする必要はなく(逆に文章にしないほうがいい)、ひたすら思いついた単語を出していきます。思いついた単語から発想が広がった場合にはその単語の下にさらに単語を書いていきます。
この作業も目標時間が来たら、やめてしまいます。
■タスクにする
この連想分解を何回かに分けて行います。
まぁ、3回〜10回程度が目安ですが、自分が気に入るだけ出せたら(もう出ないかな…と思ったら)やめてしまいます。
そこでおもむろにタスク化します。
例えば、「情報伝達」というキーワードに対して
正確な情報が伝わるようにする
言葉ではなく文章(ドキュメント)で伝える
直接関係者が集まって、目的や技術的手段を検討する
みたいなものが出たら、
情報掲示板をつくる
という行動が思いつきます。
今時、掲示板を作るだけなら、ものの10〜30分もあれば、ITに詳しくなくてもできちゃいます。フリーでそれっぽいプログラムがネット上で公開されてますので。
やってみるとわかりますが、意外とたくさんのタスクが上がります。
■タスクを評価する
行動可能なタスクが上がれば、こちらのものです。
難易度が高いというのは、具体的にどのような行動をとったらいいかわからないから難易度が高いということですので、行動が明確になっった時点で、難易度は大きく下がっていると思います。
ただ、その行動を取れば、その仕事が完了するかといえば、そうではありませんので、その行動をやってどの程度の効果があるかを考えないといけません。
評価の方法にも色いろ手法があるのですが、あまり深く考えずに
・こいつは効果がありそうだな
・こいつは大した効果が無さそう
なんて具合に「えいやっ」で決めちゃいましょう。
■計画表を作らない
難易度の高いものというのは、色々やってみないとわからないものです。
なので、上記で上げたタスク(行動)のうち2つか3つをやってみて、その様子を見て次の行動を考えればいいです。
きちんとゴールに行き着く計画にしようとすれば、完全に仕事を分解しないといけませんが、それが出来れば、最初から何をどうしていいかなんてわかっているわけです。それがわからないから困っているので、わからないなら最初から考えずに、思いついたことをとにかくやってみるという事だけでいいのではないでしょうか。
その結果を見て、もう一度、最初(連想分解)にもどり、また「今の現状から何か思いつくことは…」とやっていけばいいです。
いつの間にか結構進んでるという状況になりますよ。
少なくとも、悩み続けていて何も行動しなかったよりは、前向きな結果が得られます。