以前の記事でAARという方法を書きました。ちょっと引用すると
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改善/AARは、それをどうやったら改善できるかのアイディアを検討するところです。AARというのは「アフター・アクション・レビュー」という言葉の略で、米国陸軍が開発したやり方です。ビジネス書などを読んでいるとよく出てきます。
知りたい方は
http://www.tkc.co.jp/senkei/backnumber/0105/special.htm
なんかが参考になると思います。
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この方法を簡単に書くと
・何かの行動(打合せなど)をするまえに、これからどんなことが起きるか、どういう結果になるかを書きだしておく
・それを実際にやった後で、事実と予想の一致率を10点満点で評価する
・なぜその予想と違ったのかを考えて、1点だけあげる方策を実行に移す
というものです。
実際紹介した私としては、「当然できている」と言いたいところですが、毎日記録につけている結果を統計してみると10点満点中6点前後。つまり半分近くは外れている。
ほとんど丁半博打みたいなモノ?
ただ、このAARのポイント評価を始めた5年ほど前と比べるとゼロコンマ数点くらいは改善してます(有意差といえるかどうかは?)。
自分なりに改善した理由を考えてみたのですが、
なぜ事実と予測が違っていたのかを考える
という作業があったからではないかと思えました。
つまり、
・振り返りによって過去にやったことの不足を知る
事ができたからではないかと。
■不足を知る
そこで、最近部下や同僚に奨めているのが、予測が難しければ結果だけでも書く、という作業。
たとえば、どこかに出張に行くとして、
・毎日必要になった資料は何だったのかを報告させる
ということをやってみてます。
昔話をすると「トシヨリが…」と嫌われそうですが、かつては出張(特に海外出張)などは、完全に日本にいた環境と切り離されました。簡単に日本のサーバにアクセスすることもできないし、電話代も高くて、電話もできません。つまり、出張期間中に必要になりそうなものは、全部ローカルのPCや手帳、資料のファイルに用意して行かないと、「そんなことも答えられないで、お前何しにきたんだ!」って怒られました。
なので、段取りと言うのはすごく大切だったんですね。
今では、世界中どこにいても、会社のサーバにセキュリティが確保された状態で接続出来ますし、必要なら携帯電話でいつでも詳しい人に連絡ができるので、そこまで切羽詰まった状態ではないのですが、やっぱり日本の会社にいるようなわけには行かない場合も少なくありません。
こういった「何が不足していたのか」は、実際それを何とか取り寄せて、「コト」が終わってしまうとつい忘れてしまうので、反省として生きないんですね。
で、これを「報告する義務」を生じさせると、毎日出張報告に書いてくれるようになります(書いてなければ請求します)。
■事実を残す
例えば、打合せなら
・どういう情報に基づいて
・どういう経緯を経て
・どういう結論に至ったか
をメモするだけで、話の流れが整理できて、かつ、だんだんパターンがわかってくるようになります。
■ 成行メモ
どんなストーリで仕事を進めるのか、わからない時でも、この不足や事実を残すという作業をして行くと徐々に、必要なものリストが脳内に出来上がってきます。その結果、次に同じようなパターンが来たら、それが適用できて予測が立つようになります。
私はこれを予測メモの反対の使い方として 成行(なりゆき)メモと呼んでます。