最近、転職面接を多くするようになりました。
私は人事担当者ではないので、書類審査とかはしないのですが、2次面接か3次面接の時に面接官のひとりとして参加しています。
この数年ほど、被面接者(応募してきた人)の受け答えがすごくうまくなったということを実感として感じます。面接のテクニックなどをまとめた本やそういったことをセミナーでやっているからでしょうか。
まあ、私にとっては、能力が高くて人間的にも優れた方が仲間になってくれるのであればそれに越したことはありませんので、張り切って面接に望んでいます。
ただ、色々なテクニックが流布したせいで、どうも言葉を飾ったり、面接官に聞こえを良くしようとして、「多分事実と違うだろうな」と思える発言をされる方も少なからず見えます。
実は、同じ会社・同じ部署から5人の人が同時に我が社に応募してきたことがあって(その会社は、某有名メーカの子会社工場で、リストラで会社自体が整理されることになったので)、いろいろお聞きした時に、全員同じ経験・成果を述べたという事がありました。
さすがに3人目から、「????」な状態になったわけですが、簡単に言ってしまえば、「人の成果を、自分の経験として発言している」んですね。
ただ、これ、実は誰が一番事実に近いことを言われているか、わかっちゃいます。
なぜわかるかというと、「事実と想像の違い」というやつ。
「あのリーダはこういうことをしたので、自分の成果として発言するなら、こんなふうに発言すればいいかな」と思って発言すると、聞く人にもよりますが、「あ、この人の考えではないな」というのが、感じられます。
■第1印象
これがまず第1。
ある程度大勢の人を面接したり、人生経験として接したりしていると、第1印象でその人がどんな性格を持っているのかが、なんとなくわかったりします。もちろん、外れていることもありますが、面接はわずか30分なので、その第1印象で人を判断するしかないわけです。
私の場合は大きく4分類してます。
・技術屋タイプ
・芸術家タイプ
・観察者タイプ
・挑戦者タイプ
技術屋タイプの人が、「社内で初めてのプロジェクトを提案して、リーダとしてみんなを引っ張って成功しました」などと言われれば、
・私の第1印象が違っている
・実際の行動と発言が異なっている
のいずれかです。
■面接の時の印象を良くする
面接の時の印象を良くするためには、というと実は近道がありません。
もちろん基本的なテクニックとして、セミナーやコンサルタントが教えてくれるようなことは勉強しておくに越したことはありませんが、その時だけよく見せようとしてもすぐに分かるんです。
習い性という言葉をご存知でしょうか。
つまり、どんなに取り繕っても、普段の言動が透けて見えてしまう。
極端な話、私生活で余裕のない生活を送っている人は、仕事をしていても余裕のある仕事の仕方をしない、ということです。
1分間だけ立ち止まるのが嫌で、点滅信号を走って渡ろうとする人は、仕事でもやっつけ仕事をします。
最初から余裕を持って計画を立てません。それで結果のごまかしができると思っているのが見えちゃうということです。
結果、面接の時だけ、自分をよく見せようとして、無理をすることになります。
だから、面接の時に相手に良く見てもらおうと思うなら、普段の生活を変えていく必要があるわけですね。
・1日に10分だけ、ゆったりした音楽を聞きながら黙想する時間を作る
・信号は点滅になってから渡らない
・車を運転中に割り込まれても道をゆずる
・いつも背筋を伸ばして歩く
・挨拶をするときには、(相手の上下にかかわらず)自分からはっきりと挨拶する
・人が話し始めたら、必ず聞き手に回る(自分の意見を優先しない)
くらいは心がけておいたほうがいいとおもいます。
1ヶ月も続ければ、自然にできるようになりますよ。
もちろん、自戒を込めて