2013年04月10日

残念な人の仕事の中身


仕事をする能力は非情に高いのに、上司からなかなか承認されない。あるいは昇進が送れるという人がいます。本日はそういった人へのアドバイスを書いた一冊。

私の同僚にも本書に当てはまる人がいます。同僚といっても、昇進が遅れているので、すでに職位は随分離れてしまいましたが。

本書を読んでいて、「確かにその人のついては、思い当たるフシが幾つもある」ということに気が付きました。

 「そうか、こういうことをすると昇進が出来ないんだ」

というのが、その理由とともに本書には明確に示されています。

逆に自分が昇進してこれたのは、その人より仕事が出来るわけではなくて、本書に書いてあるようなことをせず、その真逆を指摘たから昇進ができたのかと、今更ながら、昇進のルールがわかったような気がします。

この記事の読者の方なら、「仕事が出来るようになりたい」と思う気持ちはすごく強いと思います。ただ、

 なぜ仕事が出来るようになりたいのか

という点になると、私はより多くの給料や尊敬が欲しいということです。

これが「仕事が出来るようになる」というのが、給料や地位の必要十分条件になっていないことに気付かされました。

是非読んでみてください。


要約
かつて著者は60以上の公的機関・民間企業でCEOから新人バイヤーまで800人以上のマネージャたちにアドバイスやコーチングをしてきた。その中で、なぜ、本来ならば適任と思われる人が昇進候補からはずされたり解雇されたりして、ほかの人が昇進するのか、その秘密をずっと迫いつづけてきました。

その秘密とは、ズバリその人物を昇進させなかった、あるいはクビにした理由です。

組織にとって扱いに困る行動彼らはなかなか本音を話してはくれないものです。しかし、彼らが気を許している時間を狙って根気強く聞き出してみると、その答えは、とても人のキャリアを左右する理由とは思えないような、複雑で個人的な好き嫌いばかりなのです。

しかし、本人に対して、これらが昇進の見送りや解雇の理由だと素直に認める上司はほとんどいません。問題はすりかえられ、あなたは勤務評定でよく目にするたぐいの欠点を指摘されることになります。「新しいシステムの導入に時間をとりづぎた」「工場が片づいていない」「部下たちのやる気を高めていない」などなど。
これらは一見、正当な理由に見えますが、上司が昇進の見送りや解雇を決めた「本当の理由」ではないのです。

職場や文化が違えど、部下を昇進させるかどうかの判断では、みなほぼ同じ点に着目していたのです。それを具体的な例を持って説明します。


組織において、その能力を期待されながら、結果を出せなかったり、結果を出しても満足のいく評価をされなかったりする人がいる。これらの人々を観察すると以下のような特徴がある。

1.一貫性の欠如:
  ごまかす。人の手柄を横取りする。まわりに不信感を持たせるような振る舞いをする。
2.役割の無理解:
  「上司にとって何が大事か」をよくわかっていない。
3.ジコチュー:
  人と協力して仕事をするのを嫌がる。
4.倣慢:
  高飛車で挑発的。トラブルメーカー。
5.頑固:
  譲歩しない。組織の利益より自分のエゴ。絶対に譲らない。
6.理論至上主義:
  理屈っぽい。直感や第六感をまったく受け入れない。融通の利かない石頭。
7.偏見:
  異性や異なる立場の相乎を軽視する。
8.変化への抵抗:
  変化を嫌がる。新しいアイデアも非現実的と切り捨てる。
9.仲良しクラブ:
  かつての同僚の上司になりきれない。いつまでも仲良しクラブのまま。
10.まかせない:
  人に仕事をまかせられない。自分でやったほうが簡単と思っている。
11.問題の誇張:
  解決方法よりも問題自体にとらわれすぎ。過度の心配性。
12.無用なユーモア:
  人を傷つける皮肉や無神経なユーモアばかり言う。

これらは仕事の成果云々ではない場合も多く、単なる人格の問題である。

最終的に昇進が決まるためには、仕事の成果ももちろんだが、上司とその同僚によって、以下の問いが発せられる。

 「ところで、彼と一緒に働きたいか?

つまり、どんなに成果を出したとしても、どんなに有能であったとしても、こんな単純な問いに対して、少しでも否定的な意見が出されれば、あなたの昇進は見送られてしまうことになる。
これらを解決するためには、

★――――――――――――――――――――――――――
 上司が同僚になると認められる行為をすること
 上司の時間を必要以上に拘束しないこと
 マネージャとして部下に仕事と権限を委譲し、部下からの尊敬を集めること
 威圧的な態度を取らないこと
 人格が疑われるような発言を慎むこと
 同僚との関係をよいものとして維持し続けること
 特定のやり方、古い成功・経験に固執せず、新しい考え方を受け入れること
 かつての同僚、現在の部下に対しては上司としてふるまうこと
 気分で決断をしないこと
 上司の優先順位を知り、上司をイライラさせないこと
 ユーモアと皮肉を取り違えないこと
 すべてを数字で割り切らず、またすべてをビジネスライクに切り捨てないこと
――――――――――――――――――――――――――★


を念頭において行動すること。
そうすることによって、上司や部下から評価され、あなたの行動は肯定的に受け入れられるだろう。

上司が「絶対に受け入れがたい」と考えている行為について、本人は「まったく問題がない」と認識していることがよくあります。

これは、その人の将来のキャリアを閉ざしてしまうほど深刻な問題です。
そんな「避けるべき行動」と「避けるための方法」を、最新のケーススタディをあげて紹介し、あなたが認められるためにはどうすればよかったかをひとつづつ考察していきます。

この本を書いたのは、これまであなたが気づかずにおかしてきた「キャリアに響く失敗」を、うまく乗り越える道案内をしたかったからです。あなたより才能のない人が前に進んでいくのを黙って見ているわけにはいきません。あなたがオフィスに入ったら「おめでとう!昇進が決まったそうだよ!」と祝福されるのを聞きたいのです。

■目次
第1章 「なぜ採用されたか」知っていますか?:自分が見えないという問題
 「言わずもがな」が通じない
 自分の役割がわかっていない
 なんでも大げさに言う
 自分の短所が自覚できない
 すぐ気分に振りまわされてしまう

第2章 「話がだらだらしてる」と言われませんか?:マイペースという問題
 必要以上に細かすぎる
 皮肉をユーモアと思っている
 人の意見をすぐに否定する
 つねにのんびり構えている
 優先順位を間違っている

第3章 「こっちはちゃんとやってるのに」と言っていませんか?:協力できないという問題
 数字ですべてを割り切ろうとする
 人のいらだちがわからない
 ビジネスライクな対応ができない
 相手を偉そうにおさえこむ

第4章 「いくらやっても評価されない」と思っていませんか?:自信過剰という問題
 ひとりで仕事を抱えてしまう
 つねに人のせいにしている
 絶対に譲らない
 自分だけで仕事ができると思っている
 うまく人を動かすことができない

第5章 「それなりの仕事で乗り切ろう」としていませんか?:変化を嫌うという問題
 古いやり方に固執する
 なれあいで仕事をしている
 世代の違う人間と話せない
 古い話にばかりこだわっている
終わりに

◎著者
ロバート・W・ゴールドファーブ
コロンビア大学卒業、ニューヨーク大学修士。世界的コンサルティングファーム「アーバンディレクションズ」代表。世界の5つの大陸で、製造業から教育機関、政府機関まで60以上の組織で800人以上のリーダーやマネジャーを対象にコンサルティング、コーチングを行なっている。「ニューヨーク・タイムズ」や「ウォールストリート・ジャーナル」などに、マネジメントに関する論説を寄稿している。

■本日の参考図書
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