仕事をする能力は非情に高いのに、上司からなかなか承認されない。あるいは昇進が送れるという人がいます。本日はそういった人へのアドバイスを書いた一冊。
色々書き出していたら長文になってしまいましたので、2回に分けてお送りします。
今日は後半として、各章のポイントになるアドバイスを抜き書きしたものをお送りします。
私の同僚にも本書に当てはまる人がいます。同僚といっても、昇進が遅れているので、すでに職位は随分離れてしまいましたが。
本書を読んでいて、「確かにその人のついては、思い当たるフシが幾つもある」ということに気が付きました。
「そうか、こういうことをすると昇進が出来ないんだ」
というのが、その理由とともに本書には明確に示されています。
逆に自分が昇進してこれたのは、その人より仕事が出来るわけではなくて、本書に書いてあるようなことをせず、その真逆を指摘たから昇進ができたのかと、今更ながら、昇進のルールがわかったような気がします。
この記事の読者の方なら、「仕事が出来るようになりたい」と思う気持ちはすごく強いと思います。ただ、
なぜ仕事が出来るようになりたいのか
という点になると、私はより多くの給料や尊敬が欲しいということです。
これが「仕事が出来るようになる」というのが、給料や地位の必要十分条件になっていないことに気付かされました。
是非読んでみてください。
■キーポイント
★P38(20)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●数字で説明する
上司は数字を好みます。彼らは数値化できる目標と、そこに到達するまでのプランを聞きたがり、またその結果を早くほしがります。上司たちは、部下からの次のような報告を聞きたがっています。
「いまいるところがここです。そしてこのゴールに向かって進んでいきます。それにはこのような障害が待ち構えています。それをいつ、どのように乗り越えていくかについては、こんな計画があります。そして、結果をはかるためのべンチマーク(指漂)がこれです」
●定期的に報告する
上司には進捗状況を定期的に報告しましよう。「いままでに得た成果、およびこれからとるステップ、そして私たちが決めた締め切りがこれです。何か提案や心配なことはありますでしょうか?」
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★P45(23)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●対案をうながす
私の場合、もしクライアントにリスクが迫っているときには、不安をあおるより、相手にほかの案を考えてもらうように仕向けます。たとえば、人員削減の要求が、結果的に職場の女性の年輩者たちに影響を与えそうなときには、「これをすると、年齢や性差別問題の訴訟に巻き込まれ、何年も悩まされることになりますよ」と相手を脅すより、「あなたの考えている入員削減案は難続年数の長い女性たちを直撃するでしょう。それよりも、たとえば今度隣町にオープンする新しいオフィスの人員を減らすことで、同じ削減効果を生むことはできないでしようか?」と言うほうがはるかにうまくいきます。後者は相手に前向きな思考を生みますが、前者は相手を守りに入らせ、意見を言うことを躊躇させ、結果的にうまくいかないことが多いのです。
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★P66(34)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
第1章「なぜ採用されたか」知っていますか?−自分か見えないといった問題
・いい仕事ができても、職場の「和」を乱す人は評価されない
・上司の「些細なこだわり」を尊重する
・「自分の強み」を生かすために採用されたことを忘れない
・問題は主観的に指摘せず、「事実」に語らせる
・男女がそれぞれ同じことをしても、違った評価を受ける
・職場にいるときは「嫌なこと」は忘れて仕事に集中する
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★P104(54)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
第2 章「話がだらだらだらしてる」と言われませんか−マイペースという間題
・話し足りないくらいで切り上げるほうが興味を持たれる
・辛口の「ユーモア」が意見を言いにくい空気をつくる
・「おさえつけ型」の人間が上に立つと、チームは弱体化する
・非現実的な意見も、立ち止まって可能性を考えてみる
・マイペースに見える人は仕事ができても残念な人と思われる
・やりやすい順に仕事をやっているだけでは成果はあがらない
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★P123(63)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●相談のかたちを取る
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彼女は、奨学金制度のことを調べる前に、上司のところへ行き、ある一定期間だけ口ースクールに通うことは、協会、そして上司にとっての彼女の価値を高めるということをしっかりと確認すペきでした。こうすれば上司は、若いアシスタントに対するメンターという立場を取らざるを得なくなります。
また、彼女が上司を大事に思っていることも伝わります。フュリーシャは彼を立てることなく、自分で勝手に決めたことを突然言い出して彼を驚かせ、これまでの関係に変化が起きることを想像させてしまいました。それは上司が最も嫌がる変化だったのです。彼の助言を請うかたちを取れば、上司は彼女の意欲を理解し、それを援助しようという気持ちになったかもしれません。
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★P137(70)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●信頼れる存在になるには
1.人の話に真剣に耳を傾ける
まずは体を楽にして椅子に座り、声を柔らかくして、人の話をさえぎることなく最後までしっかり聞くこと
2.本来の目的を意識する
人を威圧するような態度は、一見効き目があるように見えますが、本当はまったく無意味です。同僚たちはそのような人物を避け、ほかの人からの依頼であれば聞き入れるようなことでも却下しようとします。
:
人を威圧することなくゴールを達成することが、トニー(そしてあなた)の能力をはかる基準となります。
3.譲るべき要求は譲る
4.誇れる経験に意識を集中する
威圧しようとする人に対しては、自分の中の誇れるような経験に意識を集中し、それを跳ね返す、あるいはそれに耐えることをしなければならない。
5.穏やかさを身に着ける
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★P142(73)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●「こっちはちゃんとやってるのにと言っていませんか−協力できないといつ問題
・データや実績で無理押ししても意見は通らない
・合理性よりも感情に訴えかけたほうが協力を得やすい
・上司に要求があるときは「相談」のかたちを取る
・どんなに優秀でも、とっつきにくい人は仕事ができない
・意見が通らないときは、「自分に原因がある」と考える
・偉そうな相手にもおじけづかず、堂々 と人に接する
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★P146(75)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●不効率な頑張りは無意味
時間管理の方法は木にいくらでも書いてありますが、次に挙げるいくつかのシンプルなステップで、べスはすべての問題を片づけ、その後ほかのことを考えたり予定を立てたりする余裕が生まれるはずです。そもそも、彼女が本来すべき仕事は他人の問題の尻拭いではなく、店全体のことを考えることであるはずです。
1.相手に責任を持たせる
2.期待していることを伝える
マネジャーは、権限を委譲しなくてはなりません。そのためにあなたの部下がいるのです。部下に対するあなたの期待を伝え、それをはっきりと理解できるよう彼らに繰り返させてください(たとえば「いま、私があなたに求めたことを、私に教えてくれませんか?」と聞いてみるのです)。そしてその進み具合を定期的にチェックしましょう。目標が達成できたらほめたたえ、できないときはその責任を負わせましよう。
3.任せている相手に同情しない
4.問題より解決策を要求する
5.相手にとって、何が「いいこと」かを考える
マネジャーは、部ドから頼まれると、つい彼らの仕事を肩代わりしたい誘惑にかられがちです。そんなときは、少し間をおき、こう自間しましよう。「彼らの責任を免じてやることが、本当に彼らにとっていいことだろうか?」 答えはほとんどの場合ノーでしょう。手助けしていては、部下はいつまでも部下のままです。
6.やる気のない部下に時間をかけすぎない
やる気のない部下はよくパンクしたタイヤにたとえられます。それはどれだけ空気を送り込んでやってもすぐに抜けてしまうからです。
7.駄目な部下を甘やかさない
ミスをしつづけたり、生産性の低い仕事をしている部下を大目に見ていると、生産的な部下たちからの信用を失うことになります。そういう部下に対しては、自分の経験で、もう十分だと思うまで、カウンセリングや、建設的なフィードバックなどを続けましょう。それでもダメなら、最終手段を取るしかありません。
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★P179(91)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●人の力を最大限に引き出すには?
1.難しいタスク(チャレンジ)を与える
これまでに多くの実験で、無作為に選ばれた人物に』ロ向い期待をしたところ、ほとんとの場合、期待されなかったスタッフにくらべて、より高いパフォーマンスを発揮したことが証明されています。
2.低い評価も率直に伝える
3.大げさに言わない
4.こちらの至らない部分を聞く
「このプロジェクトはうまくいっていない。私がやっていることに何か問題があったり、やっていないことがあったら教えてくれないだろうか?」このように、相手ではなく自分に焦点を絞って話せば、相手が過度に自分を守るような態度を取るのを防ぐことができます。また、そうたずねれば、部下はあなたがほとんど情報を提供してくれないとか、提供してくれてもいつも遅すぎるといったことを言うかもしれません。その場合、今後一切そういったことがないよう約東しましよう。何か足りない資料があればすぐに渡し、部下が仕事をするために必要なものはすべて揃っているかどうかを確認しましょう。そしてこう言うのです。「この仕事は遅くとも金曜の午後までに仕上げる必要があります」。これはストレートかつ親切な言い方です。
5.本人が思っている能力以上に期待をかける
6.プロ同士として接触する
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★P184(94)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●第4章「いくらやっても評価されない」と思ってませんか−自信過剰という問題
・「頑張っている気分」で自分をごまかさず結果に集中する
・「任せられない病」を克服しない限り成長はない
・「暗黙のルール」がわからない人は評価されない
・重要な意見を通すためには、些未な問題は譲る
・上から評価されたければ、まずは部ドに認められる
・期待されなければ、人は力を発揮できない
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★P189(96)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●挑戦しない社員は必要とされない
過去の人ではなく、未来の一員として見られるために、自分を磨き続けなければなりません。
●プロとしてステップアップしていくには
1.客観的に自分の成果を見る
2.古いやり方を断ち切る
3.ひとまず他人の意見を肯定する
自分の考えを横におき、相手の意見に耳を傾けましよう。「これはもしかしたらうまくいくかも」と思いながら聞くのです。その考えに若干の修正を加えれば、それこそあなたが求めていた答えになるかもしれません。仕事においては、ついひとりよがりになり、新しいアイデアを自分のやり方をかき乱すものとしてとらえがちです。何か新しいアイデアに接したときには、まずはイエスと言えるようにしたいものです。
4.前に駄目だったアイディアも検討する
5.経営者の視点でチェックする
6.「この職場を始めてみたとしたら」で考える
あなたの部門や職場を、あたかも初めて訪問する人のような目で観察して自問してみましょう。「なぜそのやり方でやっているのかリ」「必要のない作業をしていないか?」「これだけITが進化しているのに、なぜこんなに人量の紙を使っているのか?」「もしこのレポートをつくるのをやめたら、誰かが困るだろうか?」「なぜこんなに人手がかかるのだろうか?」「このスペースのもっとよい使い道はないだろうか?」社員たちをよく見て、あなたの言動が彼らを奮い立たせているか、やる気をなくさせているのかを自分に間いかけてみましょう。
7.「パッと見て気になることは何か」と考える
「訪問者が来たとき、いちばん最初に気になることは伺たろうか?」
同じ職場にずっといると、すべてが当たり前になってしまい、問題が見えなくなってしまうことがよくあります。
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つねに自分を改革し、しなくてはいけない作業の先を見越し、これから起ころうとしている変化にどう対応するかを考えておきましよう。そして、いまの仕事に求められる能力を満たすだけで満足せず、それ以上の結果を出せるように自分を磨きましよう。
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★P220(112)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●第5章 それなりの仕事で乗り切ろう」としていませんか−変化を嫌うという間題
・「これまでうまくやってきたから」は通用しない
・変化をやめた時点で、「古い人材」の仲問人りとなる
・客観的な目で自分の仕事を見直してみる
・同じ仲間とつるんでいる限り認められない
・上の世代の人間に積極的に話しかけて理解を得る
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