2018年08月27日

問題認識の手法3―現状分析





本日は、問題解決の手法の3回目。

第2回めで「見える化」についてお送りしましたが、実は問題解決のプロセスを時系列で並べると、こちらが先です。
ただ、今回問題認識の手法というテーマで書いていますので、話の流れの都合上、問題を顕在化することを先に持ってきてしまいました。

ですので、この記事を読んでもう一度前回の「見える化」に戻って読み返していただけると、この記事の内容が理解しやすいかもしれません。




■現状分析手法


現状分析はパターンがあります。

 パターンとは決まったやり方

ですね。

つまりこれは、状況に応じて考えるものではなく、あるパターンに当てはめてしまえばいいです。
実際大して難しいものではありません。

ただし、そのパターンは常に使えるようにしっかり身につけておく必要があります。
知っているのと、使えるのは天と地ほどの差があるんですね。

昨日紹介した

 「見える化」仕事術

にも概要が書いてありますので、一度パターンについて詳しく勉強したら、後はどんなパターンがあったについては、この本で思い出す程度で充分です。正確に解説できるようになったり、より緻密に使えるようになるためには、結構勉強が必要ですが、これについてコンサルタントをするつもりがなければ、2割も理解していれば、十分役に立ちます。
詳しくなるのは、それをもっと理解したいと思えるようになってからでいい、と思ってます。

名前だけ挙げておきますと

 ・リスト
 ・マトリクス
 ・ツリー
 ・ネットワーク図
 ・フロー図
 ・自由形

です。自由形というのは、上記『「見える化」仕事術』での命名(だと思う)ですが、とにかく適当に思いつくことを書いていく方法で、

 ・ブレスト
 ・KJ法
 ・マインドマップ

が紹介されてます。




■MECE


随分以前から言われている単語なので、もうご存知だと思いますが、現状分析で大切なのは、この

 MECE(ミーシーとかミッシーとか読むみたいです)

日本語にすると、「もれなく、ダブリなく」と言われているとおもいます。

これは、マッキンゼーの企業戦略分析で使われている単語が一般化したものと認識してます(間違っているかもしれません)。私が最初にこのを知ったのは、以下の本

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 マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック

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先ほどWeb検索したら、「実践編」というのが出版されてますね。
早速図書館に「注文」しました。


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 マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック (ソフトバンク文庫)

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ちょっと『マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック』から引用すると

★――――――――――――――――――――――――――
最初にキンゼー人がビジネス課題に構造を応用する方法を要約しておこう。
・MECE を貫徹させる。
 構造は、事実に基づいたマッキンゼーの問題解決プロセスに欠かすことができない。マッキンゼー人にとって構造は、ツールというより身についた習慣だ。ある卒業生など、マッキンゼーでの経験を「構造、構造、構造。 MECE、MECE、MECE」と要約したほどである。 MECE は「ミーシー」と発音し、「互いに重ならず、すべてを網羅する(Mutually Exclusive, Collectiviterly Exhaustive)」の頭文字で、この概念はマッキンゼー式思考プロセスの基本のひとつである。問題解決においてMECEであるというのは、問題を重複しない別個の問題点に分けることができ、しかも関連のある問題点をひとつも見落としていないということである。
・初めての間題など存在しない。
 マッキンゼーは、構造化された問題解決での経験を大いに活用してきた。いくつものフレームワークを利用することにより、コンサルタントは、数多くの共通するビジネス状況の概要が素早く見えるようになる。あなたの組織にも独自のフレームワークがある場合、できればそれらを活用するべきだ。ない場合は、経験に基づいて間題解決のためのツール・キットを自分で作りあげることである。
・クライアントは、それぞれが唯一無ニ。
 フレームワークは万能ではない。マッキンゼー人は、クライアントがそれぞれ唯一無二だと心得ている。どの組織の抱える問題でも、適当なフレームワークを利用して解決しようとするだけでは限界がある。この教訓は特に、ファームを離れてからのマッキンゼー人にあてはまる。
――――――――――――――――――――――――――★


これは、私がこの本で一番繰り返し読むフレーズで、1語1語、1文1文にすごく深いプロセスが簡単に要約されてます。
これが行動に現せていれば、年収何億円のコンサルタントになれるワケですね。

■一番重要なのは現状をきちんと認識すること


現状分析だけで本がまるまる1冊かけてしまうくらい、奥が深い
でも、ほんとうに重要なんです。

これがきちんとできていないと、無駄な改善努力をすることになります。
だから、ここはどれだけ強調してもし過ぎということはないと思ってます。

ところが、この現状分析は体を動かして何かするよりも、机の上で、要素を並べてウンウン唸っている事のほうがおおいです。
つまり、派手さがないし目立たない。だから、問題解決能力の高い人というのは、実際に「あれをしろ」「これをしろ」といっているのが的を得ているのですが、それ以外の人は、その「改善を指示している」ところばかり真似しようとして失敗します。

この現状分析のプロセスをしっかり踏んでいるから、正確な指示が出せたり、臨機応変に応用が効くんですね。
でも、これが見えてない。

たとえば、本の場合でも、出来上がった本は見えるのですが、

 ・本のテーマに沿った要素をリストアップして、それを他の人が理解できるように並べ替えたり、足らない部分を見つけ出して要素を追加したりするプロセス
 ・そもそも、その本のテーマを決めるプロセス

は見えてないので、本を読むと「このくらいならオレでも書けるや」と思ってしまいがちですが、さにあらず。
たかだかこの程度のブログ記事を書くだけで、ノートを1ページ(今回は私にとっては結構大作で10ページくらいマインドマップを書きました)も使って考えたわけです。200ページのビジネス書ならどのくらいの検討資料を書かないといけないかは、ちょっとクラっときますね。
これは、こういった記事を書き始めてからわかった実感

■UMLを使いこなす


上記、「見える化」仕事術には出てこないのですが、本記事の読者の方には是非おすすめのツールがあります。

それがUML
もしご存じなければ

 5分で絶対に分かるUML
 UMLを基礎から理解する

をとりあえず読んでみてください。

本来は、オブジェクト指向型ソフトウエア開発に向けて作られた言語仕様(プログラムの設計図の表記方法)なのですが、これが現実のビジネスシーンに対してすごくマッチします。

もともと、オブジェクト指向というのが、

 独立した判断能力を持ったグループ(オブジェクト)の集合体でプログラムを作る

というものですので(いい加減な説明ですみません。正確ではありません)、これは人間の組織に対してすごくマッチするんです。
これを知った時には相当感動しました。

 そうか、こう書けばプロセスが図解できるんだ!

と目からウロコが大量に落ちました。いやホント。

■次回に続く


「現状分析」は重要なのと、あまりにも長くなってしまったので、次回も問題分析手法についてお送りします。




■参考図書 『「見える化」仕事術





立ち読みできます立ち読み可
「見える化」という言葉を聞いたことがありますか?

「ああ、製造現場の改善手法でしょ?」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
その通り。「見える化」とは、現場で何が起きているのかを、警告灯で見えるようにしたり、
不良率の測定値や納期遵守率をグラフ化したりして、異常が起きていないかどうかを目に見える形にし、
その結果、アクションが起こせるようにすることです。

巷に溢れる「見える化」は、トヨタ生産方式をはじめとした製造現場の改善の事例がほとんどです。
その源流は「目で見る管理」と呼ばれ、たくさんの具体的な事例があります。
日本の製造現場が、品質で世界の最高峰に君臨しているのは、この「見える化」のおかげなのです。

こんなにすばらしい方法を、製造現場だけでなく、わたしたち一人ひとりの仕事に使ったら、いったいどうなるでしょう?
世界最高品質の仕事ができるのではないでしょうか。
まあ、それは大げさだとしても、「見える化」の可能性をもっと知りたいと思いませんか?
自分の仕事に役立つ使い方はないのか、知りたくありませんか?

そうです。「見える化」は、製造現場を飛び越えて、あらゆる仕事のレベルと質を上げる、強力な道具なのです。

しかし、一方で、巷に紹介されている「見える化」による仕事の改善方法は、
異常値や問題点が発生し、それに気がついてから対策を練るという、後手のアクションが中心になっています。
わが国が世界に誇る「見える化」手法のもつ可能性はまだまだあります。
わたしたちの仕事、思考法、コミュニケーションに生かせる部分がたくさんあるのです。
その具体的な方法を、本書でお教えします。





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「見える化」仕事術
著者 :石川 和幸

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●本書を引用した記事
 問題認識の手法2―可視化する
 問題認識の手法3―現状分析
 生産的であるために4:対人関係編、もの編、計画編、食事・健康編の詰め合わせ

●このテーマの関連図書


思考のボトルネックを解除しよう!

すべての「見える化」で会社は変わる―可視化経営システムづくりのステップ

仕事の見える化

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