情報を大別すると
・今の業務に必要な情報
・今の業務に直接必要ではないけど関係する情報
・なんとなく気になった情報、世間の流行
の3つに分けられると思います。
最初の2つは、世間の流行とはかかわりなく、ほとんどが会社内でやり取りされていて、当然自分も多くの場合その渦中にいるわけですので、嫌でもその情報を処理しなければななりません。
ところが、3つ目の情報というのは、自分から積極的に取りに行かないと得られない情報です。
よく「ビジネスマンは雑誌を読め」という事を言われますが、こういった世間に流れている情報に疎くなるというのは、自分の考えの幅を広げる意味でも、あるいは世間に置いていかれないためにも必要なことなのでしょうね。
ただ、雑誌は雑誌社が何らかの意図があって作った2次情報です。
もちろん、記者は事実を正確に書く努力はしているのでしょうけど、事実のすべてを書いているわけではありません。
この記事も同じなのですが、自分の主張(雑誌で言えば、その雑誌の編集方針や記者の価値観)などが反映された形でしか出て来ません。
ちょっと取っ掛かりとして、ざっくりとした情報を仕入れるにはとても便利なのですがね。
第一、IT屋がファッション誌なんか読むと思います?
営業屋の男性が、「主婦の友」なんて読まないですよね。
要は、雑誌にも傾向があって、結構2番めの「業務関連」の情報に近づいてくるんですよね。
■通勤電車で盗み聞きする
ちょっと表現がまずいでしょうか…。
通勤電車には、自分と全く関係のない職業の人が乗ってます。学生も含めて。
当たり前といえば、その通りですが、そういった人たちは何に興味があって、どんな情報を持っているんでしょう?
電車で大声で話をしている人たちを見かけたら
あ〜。鬱陶しい奴らだな。とっととでけてよ
なんて思わずに、
ん? 何の話をしているんだ?
とよく聞いてみてください。
アイディアのヒントや、今流行のこと、その人が興味を持っていることなどを教えてくれますよ。
別にインタビューに行くわけではなく、友だちと話をしていることを寝たふりをしながら聞いていればいいだけです。
あと、喫茶店でも結構面白い話が聞けますよ。
先日、喫茶店でまったり読書をしていたら、隣りに座ったおじさん2人組。
「漫画家の××先生に来てもらって、○○で講演をしてもらってはどうだろう?」
「ウチの商店街で、その人のイベントを。。。。」
「市の補助金を×××で使って、〜〜〜」
とか話をしてました。
「へ〜。こんな田舎でそんなイベントを企画しているんだ」
「市ってそんな商店街の活性化のための補助金を出すんだ」
ということで、調べてみたら、それぞれの街でいろんなイベントがあって、まちおこしと称して、結構な金額が使われてました。
■言葉遣いにも
オフィスに居ると、すごく狭い交友関係しか出来ません。
もちろん、それ以外にも「広い交友関係があるよ」という方は別として、私などは、友人知人は数えるほどしか…
そうするとどうしても狭い「ムラ」でしか情報が入ってこないのですが、「××の言葉が流行っている」とか言われても、「そんなの聞いたこともないし」になってしまいがちですが、実際に不特定多数の、それも友達に対する砕けた発言というのは、なかなか世代が異なると聞けないものです。
こういう発言を聞いていると、意外と子どもたちの物の言い方も、「ちょっとキツイぞそれ」みたいに思う言葉でも、「普通に使われてるんだ」と思えるようになります。
■悪口も聞ける
私は基本的に、他人の悪口を言わない/聞かないことをモットーにしてます。
ですが、電車の中で聞く悪口はちょっと面白くて聞き入ってしまいます。
「アイツは××が○○だからなぁ」
「そうそう。このまえもサ。。。。」
とか。
これが意外と面白い。悪口自体は聞いてて楽しいものではないですが、
「その人物像を作り上げる」
ゲームとして聞いていると、結構楽しめます。
つまり、その人が何か発言者(電車でしゃべっている人)の気に入らないことをしたとすると、
もしかして、○○という背景があったのかもしれない
とか他人の立場を考える訓練になります。
ついでに「アイツ」なる人の人物像を考えてみたり。
意外と対人関係訓練になっているのではないかと思うのですが。
■ちょっとだけ周りに注意を払う
どうしてもサラリーマンは、自分の職域に対して、その範囲をはみ出すのに抵抗があります。
しかしながら、多くの場合アイディアは外からやってきます。自動車組立の「カイゼン」がオフィスの業務効率改善につながったりするわけです。
人の話を聞くというのは、一時的であっても、部分的であっても、その人の体験を共有するということなので、物の見方が広くなります。
普段通りに生活していて、そのついでにちょっとだけ「外の情報」を取り入れる事ができたら、もしかしてそこにダイヤモンドが落ちているかもしれませんよ。