2020年06月22日

昇進試験グループディスカッション





最近、ウチの会社では中途採用や昇進試験でグループディスカッションを取り入れるようになりました。
これが見ていると非常に面白い。

普段ディスカッションというと、何かの議題に対して、どのような答えを出すのか、その答えに大多数が賛成してもらえるようにするにはどうすればいいのかという点にばかり注意していましたが、その人の能力を見極めるという意味で、ディスカッションの様子を観察すると、実力の差が歴然とわかります。




■ディスカッションの方法


これが普通の会社でも一般的なのかどうかはわかりませんが、Googleなんかで検索してみると、「面接 グループディスカッション」で結構ヒットするので、同様のやり方をしている会社も結構あるみたいです。

基本的には、

 ・仮想的な会社・部署を想定して、その状況説明を文章で渡す
 ・それに対して、10分ほど読む時間を与え、そこにおける課題と解決策を検討させる
 ・それを5〜6人くらいのグループでディスカッションさせる
 ・結果を発表させる

という流れです。
これをビデオにとっておき、後で審査官がチェックして、採否を決めるわけです。




■ディスカッションのポイント


ディスカッションをチェックする上で、ポイントになるのは、いろいろ有りますが、特に重要なのが

 ・リーダーシップをとっているか
 ・その人の提案(対策案)は妥当で実行可能か
 ・コミュニケーションがとれているか
 ・他の参加メンバーに対して、配慮ができているか
 ・ディスカッションの時間制限を意識しているか
 ・制限時間内に発表資料作成まで進められたか
 ・議論を横道にそらしたりしていないか

ということ。

■リーダーシップ


グループで集まると、「じゃ、時間配分は××くらいにして、とりあえず、自分の意見を発表しましょうか」と口火を切る人がいます(まあ、誰かが言い出さないと始まらないわけですが)。

大体の場合は、最初に口火を切った人がリーダーシップが最も高いと評価される傾向が高いです。
ただ、その人の案があまりにもショボイと、その後の議論に参加できなくて、主導権を他の人に渡してしまいます。

一番いいのは、最初から最後まで主導権をとり続けられる人。
次にポイントが高いのが、最後に主導権を持っていた人。

最終的に誰の案が採用されるか、あるいは議論するうちに新しい案が出来上がるのかは、実際はどうでもいいです。
その議論を、リードしていった人が有力候補になります。

理由は簡単。何かをするのはリーダの仕事ではないから。リーダに期待されているのは、多くの人の頭や体をうまく使って、グループとしての成果を出すことです。
当然、議論のベースになるものを提出できるだけの力は必要ですが、その人が自分の意見を押し通す必要はありません。

■コミュニケーション


リーダーシップをとる上でも大切なのがコミュニケーション能力。

ようは、他人の意見をうまく受け止めて、議論をすすめることができるような話術です。

 「なるほど。○○さんは△△という意見なんですね。私は、□□と思うのですが、この考えについてはどのように思いますか?」
 「私は、○○さんの意見には基本的には賛成です。ですが、△△の箇所については、異なる意見を持っています。なぜなら、△△では●●●●だからです。こういったところどのように思われますか?」

これゆっくり読んでみるとわかりますが、相手の意見を「採用しない」と言ってます。しかし、話し言葉で聞くと、否定されたようには感じないと思います。

こういう言い回しをして、議論を自分の望む方向に、「参加者の意見」という枝葉をつけながら誘導していける人が、この先有望と考えます。

■時間配分


時間のコントロールがきちんと出来る、というのも評価のポイントです。

つまり、ディスカッションの目標は、話し合うことではなく、「一定の結論を出し、発表する」ことです。
したがって、発表できなければ成果はゼロです。

考えて見れば当たり前で、

 仕事には常に締め切りと目標がある

んですよ。それが守れなければ、例えどのようなすばらしい意見であっても価値ゼロです。

■その他の能力


審査のポイントとして、その他に私が勝手に考慮するポイントですが、先日話し合ってみたら、人事も同意見でした。

そのポイントとは

  プロフィールと一致しているか

です。

応募書類(ウチの会社では、昇進試験も上司の推薦と本人の「申告書=応募書類」が必要です)に自分の脳力について書いて提出しているのですが、「私は誰とでもコミュニケーションがとれます」とか「アイディアはいろいろ出してきました」とか「やる気はあります」とか、書いてあるわけです。

当然個別面談では、事前練習をしているでしょうから、ある程度格好のいい事例や業績を説明してくれます。

ところが、実際にディスカッションのような丁々発止の場面になると、地が見えるんですね。
相手の発言や態度に応じて、自分の立ち位置を変えたり、実際に相手を納得させる説明を、臨機応変にしようとすると、相手が部下や後輩の場合はできても、同レベルの人となるとなかなかできない人が多いですね。
多くの場合、そこで淘汰される側か淘汰する側になるかが見えてしまいます。

それは、ひとつのテーマについてなので、得意不得意があってもある程度は仕方がないと判断しますが、この応募書類との乖離は見逃せない事実です。
つまり、自分を過信しているか嘘がある、ということです。

これを発見した場合には、私はほぼ間違いなく「×」をつけます。



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posted by 管理人 at 04:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 面接技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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