まぁ、サラリーマンは、文書を作ることと会議をすることが主な仕事なのかもしれないと思うくらい、メールを書いたり、報告書を書いたり、会議に参加したりしますよね。
本日は、会議において主導権を取る方法。
■会議の議事内容をチェックする
会議を主催する場合は当然ですが、会議に参加する場合でも、必ず議事予定を確認するようにします。
これは主導権を確保するための最低条件。
チェックするのは
・会議のゴール(目的)
・会議において話し合われる各項目
・時間配分
の3つ。
もし、会議案内にこれらが書いてない場合は、主催者に直接聞きましょう。
優先順位は、上記の順番です。
最も大切なのは当然ながら、「会議のゴール」。
つまり主催者がどのような結論を出そうと思っているのかを聞き出します。
ところが案外主催者はこれがはっきりしていないことが多いんですね。実に曖昧に会議を始めようとしている。
・プロジェクトの進捗状況の遅れに対して、どのようにすればいいか
・×××の技術課題の対策方法を考える
など、結論が明示されていない(できていない)シロモノが少なからず有ります。
だからといって、あまりそこに突っ込んでも仕方がありません。主催者に、自分の意志がないのは平凡サラリーマンの特徴です。
でも、あなたは違います。結論がなければ結論を作っちゃえばいい。
電話で主催者とゴールについて
「もっとこうしたらいいんじゃない?」
「じゃぁ、こういう議事進行でどう?」
みたいに主催者に最初にゴールややり方についてコメントを伝えてしまえばいいです。
もしすぐには自分にもわからないようなときには、とりあえず主催者の意思をきくだけにして、次のステップに進んでください。
■話の流れを予測する
以前、5項日誌という記事で、議論を予測するということをやるといいと書きました。実はこれをやっていて、それなりの確率で当たるようになると、話の流れの予測というのはそれほど難しくありません。
どんな話し合いで、この場合どのような結論が出そうかというのは大体想像の範囲内に収まる可能性が高いんですね。
逆に言えば、そうなるように誘導してしまうこともできます。
例えば、上記の「プロジェクトの進捗状況の遅れに対して、どのようにすればいいか」という問題であれば、答えは4つしかありません。
・期限を延ばす
・投下する工数を増やす(人を増やすか残業でカバーする)
・必要工数を減らす(目標を下げる、目標の一部を取り下げる)
・効率を上げる(業務を「より出来る人」に任せる)
の4パターンです。
では今の状況に照らしてどれが適切かを考えて、選ぶだけです。
こういったことを考えるのは、マインドマップがすごくあってますがこれについては、また後日。
会議予測をしていると、どんな事態も過去にやったことがあるものが多いのに気が付きます。
つまり、仕事っていうのは、あるパターンを現在の状況に当てはめて、繰り返しているに過ぎない場合が多いんですね。
パターンがわかってしまえば、問題・課題は自由回答形式ではなく、選択肢から選ぶだけだということに気が付きます。
要はあなたは、すでに答えのわかっている会議に参加して、そこでわかりきった結論の「合意を得るだけ」ということです。
■資料を作る
ようやく今日の表題にたどり着きました(あいからわず前置きが長くてすみません)。
自分なりの答えを導き出したら、それに基づいて、パワーポイントかEXCELかを使って、それを説明する資料を作りましょう。
長々と説明する必要はありませんが、プロジェクトの計画であればおそらくスケジュール表が作ってあると思いますので、そのスケジュール表をコピーして、そこに新しいスケジュールを書きこんでしまうんです。
あるいは、WBS(Work Breakdown Structure)があれば、それに変更アイディアを書きこんでしまう。
ただし、共有ファイルに直接書いてはいけません。勝手に変えると怒られますので。
パワーポイントであれば、1〜2枚程度の図を作成します。
もしいずれも時間的に難しいようであれば、ノートにその案をまとめて図解しておきます。
図解の方法は、表形式でも問題ありません。表形式にする場合には、対案を複数書き出して、そのメリット・デメリットという軸でキーワードを書き込む程度で十分です。
■発表する
会議が始まったら、おそらく活発に意見が出るというわけではありませんので、なるべく早い段階で、あなたの案を発表してください。事前に考えているので、スムーズに話ができるはずです。
この時ポイントは、その後の議論があなたのアイディアを中心にされていくようにすること。
具体的には、次のいずれかの行動を取ります。
・ホワイトボードに書きだして、それが消されないようにする
・プロジェクタがあれば、資料をプロジェクタに表示して、それに対して意見が出たらその場で編集する
つまり、あなたのアイディアが常に参加者に見える状態にされているようにしている状況を作り出してしまうことです。
これは「アンカリング」といって、議論の方向を自分の都合いい話に固定してしまうやり方です。
その後の議論は、あなたの案がベースになって意見が出るようになります。
結果、あなたは議論の中心となるアイディアを提示して、議論の進行を主導することができるようになります。
これを何回もやっていると、必ず会議の関係者から「頼られる」ようになります。だってあなたの意見でほとんどのことが決まっていくんですから。
■全部はムリ
ただし、これをすべての会議でやろうとしたら、あなたは自分の業務と他人の業務をすべて考えないといけなくなります。
ですので、「これは!」という会議に限ってやるようにします。
案外、予測ができるようになっていると、いきなり考えたとしても、パパっと答えがわかるようになりますので、即興でやれれば、もうあなたの関係者への影響度は絶大になります。
まず第一歩は、予測トレーニングとパターン認識です。
是非訓練してみてください。