2019年10月21日

長期計画は決めない





業務をする上で、計画(スケジュール)は必須です。

ところが、この計画、

 たてた途端に遅れ始める

のが困りものですね。

全く不思議でなりませんが、そうなるものは仕方がない。

本日は効率的な計画の建て方。




■計画の建て方のクセ


計画をたてるときに、どんな計画を書くかは、人によってパターンがありそうです。
もちろん、会社の社風やそのプロジェクトの重要度にもよって変わってくるでしょうけど、普段の自分自身の計画の建て方が、大勢で計画を立てている時も同じようにクセとして現れます。

 A) 全く計画を建てない
 B) 自分に関係する人の計画に「合わせます」しか言わない
 C) 「いつまでに完了させます」しか言わない。途中の計画がない
 D) 文章で「あれをやって、これをやって」は言えるけど、ガントチャートが書けない
 E) やたら詳細な計画を立てる(1年先の日付まで書いてある)
 F) やたらアバウトな計画を立てる(来週「くらい」に××をやって、今月「くらい」に○○をして……)
 G) 「多分、××日には構成管理機能仕様ができあがります」と成果物が??なものを計画に入れる

どれも業務を依頼したり、一緒にやったりする上で、すごく不安になる計画の立てかた。




■ベストな計画


じゃぁ、どんな計画の立て方がいいのかというと、世の中のスタンダードは、PNBOKでしょね。

もし詳しくない方は、ぜひ勉強してください。
WIKIPEDIAのページだけ紹介しておきます。

 http://ja.wikipedia.org/wiki/PMBOK

できたら、これについて半日くらいは語れる(講習会の講師ができる)程度には勉強しておくと、仕事にすごく役立ちます。


単純に言えば、タスクにブレイクダウンをして、そのタスクの難易度と過去の経験からタスクの長さ(必要時間)を決め、タスクの前後関係からこれをガントチャートに配置することです。

ところが、なかなかそんなのできないんですよね。

だいたい、最後までやり切るのに、どんな問題が出るかなんて分からない。やってみないとわからないことも多いので、そのやり方で最後までやれるのか、あるいは何らかの方針を決める必要があるのかどうかがわからなければ、あらゆる可能性を書き出していく事になるけど、詳細に分析してみないと(実際にやってみないと)本当のリスクは抽出できるものでもありません。

■現実的な計画


管理人オススメのやり方は、「再帰分割計画法」。
私が勝手に名前をつけただけなので、ググっても出てきませんよ。

どうやるかというと、

  1.いつまでに結果がを出すか(プロジェクトのゴールはいつか?)を決める
  2.大体7〜8割できている成果物・状態は何か、を決める
  3.それをゴールの日付とスタートの日付の中間点に置く
  4.その中間点の成果物をゴールとした時に、大体7〜8割の成果物・状態を決め、また中間点に置く。
  5.4を繰り返す。中間点が、来週になったら終わり。

ここでのポイントは、
 ・全体半分に分けて、前半だけを詳細化する
 ・さらにその前半の半分をより詳細化する
ということです。


「成果物・状態」と言うのは「こんなイメージのものや状態」があれば、ゴールに辿り着けるかな?と思えれるものすべて。
多分、これが複数個できるでしょう。

それが直近になるほど詳細化されます。

もし、あなたがソフトウエアアルゴリズムの勉強をしたことがあれば気がつくかもしれませんが、これは、多数のデータをソートする再帰アルゴリズムのひとつをプロジェクト管理の方法に展開したもので、着眼するのは、「半分にする」という作業だけです。

ただ、成果物が半分できた状態というのは、定義しにくいのと、「業務が半分出来た」と思うと大体残り時間は今までの2倍位かかるという経験則から、「7〜8割完了」を半分においてます。

こうやって計画を作ると、直近の計画はやたら詳細で、未来になればなるほど大雑把な計画が出来上がります。
明日やることははっきりしているけれど、来月やることは、1ヶ月スパンで割合いい加減に書いてある計画書です。

これが意外とうまくいきます。

今週もし遅れが出たとしても、来週は2週間先の計画なので、若干の補正を入れるのはそれほど難しくありません。そこに収まらなければ、2ヶ月先の計画を補正すればいいでしょう。これだけ大きなスパンだと、多少の誤差には揺らぎません。

もしやってみて、疑問があったら是非メール下さい。
私も考えてみたいと思います。




■同じテーマの記事

面接技術:一言話す

面接官をしていると「この人ちょっと扱いづらい」と思うようなシーンがあります。どういう場合かというと、何か質問をした時に、一言で答える人。たとえば、「最近勉強していることは何ですか?」などと聞いた時に、「マインドマップの勉強をしています」などと答えられるような場合です。後が続かないよく面接技術やプレゼン技術などで、一言で要約して話をするとわかりやすいという事がいわれます。たしかに、だらだらと話しをされるのは聞く側にとっては苦痛でしかありません。まして..

1日の仕事は3つに絞る

私は仕事はタスクリストで管理してます。このタスクリストには、大きな仕事から小さなちょっとしたToDoまでいろいろなものが入っています。1日の終わりに明日の仕事を決める以前の記事「10万ドルのアイディア」でご紹介したように、明日必達の仕事を3つだけ決めるようにしています。別に3つでなくとも、4つでも5つでも問題ありませんが、「やりきれなかった時に言い訳をする」ことが少なくないので、絶対にやりきれるだけの量しか「やる」と決めないようにしています。その代わり決..

個人業務計画書を作る

おそらく会社では、組織単位で年度初めに部門の活動計画書を出しているのを知っていると思います(零細企業ではやっているところは少ない、とも聞いていますが)。ほとんどの会社では、社長は大きな方向性は決めますが、その方向性に沿うために、それぞれの部門は今年度どのようなことをするのかを部長や管理職が決めて、それを計画書の形で役員に報告していると思います。その部門方針の一部がまた担当者の業務として与えられるわけです。ところが計画書が作られるのは、そういった組織やプロジ..

スケジュールにはショートカット

何かのタスクをスケジューラやタスクリストに登録するときにタスク名称だけ書いてませんか。実はこれ以外と効率が悪いです。タスクリストに資料を集めるタスクを作成する時には、そのタスクについてある程度がんが得ているので・あの資料と・このデータを・こう加工して・こんなイメージに仕上げようと思っていたりします。また、タスクの依頼がメールであれば、そのメールにタスクが必要になった背景などが書かれていますし、必要な情報がどこにあるのかが書かれてます。たとえば、..

「送る」メニューを整理する

エクスプローラーでファイルを操作している時に、右クリックすると「送る」メニューが出てきます。この機能を使うとファイルを開くアプリを切り替えたり、メールに添付した状態でコンポーズ画面(送信するメール)が開くので、作業がちょっとだけ便利になります。でも、いろんなアプリをインストールすると、この「送る」メニューのメニューの数が多くなってしまって、メニューを選ぶのにちょっとだけ時間がかかるようになったり、選択するメニューを間違えたりして、イラッとしませんか。「送..

期末面談:副産物を評価する

3月もいよいよ終わりに近づいてきました。おそらく、あなたの会社でも期末面談の季節なのではないでしょうか。以前の記事    結果が全てじゃぁないで、評価する側にとっては結果が出ないものは評価に値しないと書きましたが、逆に部下からの視点で、結果が出なかったときの、自己評価の書き方について過去に私がやって高評価がもらえたことについて、その理由を考えてみたいと思います。できなかった当初決めた目標は××の工程における..






posted by 管理人 at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ハック:仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック