この記事を呼んでくださっているあなたは今なん歳でしょうか?
20歳代、30歳代でしょうか。40歳になってるかたは少ないかもしれませんね。
私が役付き(管理職)になったのは、30歳中盤でした。
私はソフト技術者だったので、巷でよく言われた「ソフト屋定年35歳説」というのに反発して、「じゃあオレは定年まで第一線のソフト屋でいてやる!」などと思ってました。
自分がソフトについては会社の中で誰よりも詳しかったですし、能力も高かったと自負していました。
そこへ降ってきたのが、「管理職になれ」という指示。
驚きましたね。
もちろん、それまでも業務としてメンバーを率いてプロジェクトを遂行していましたし、管理職もどきのこともしてました(その部署は課長一人に付き50人近い部下がいて、一人では管理ができなかったので、リーダークラスが人事評価の代行もしていたのです)。でも、自分は「管理職ではなく、ソフト屋だ」という思いが強かったですね。
最初は抵抗したのですが、結局説得されて管理職に。
まぁ、それまでも管理職の代行もしていたのだから、役職がついただけでやることは変わらないと。それで「給料は上がるし、まぁいいんじゃないの」が最終判断でした。
最初のうちはそれでもうまく行ったのですが、だんだん歯車が回らなくなってくる。
「どうしてうまくいかない?」
いろいろなビジネス書もこの頃読みふけりました。
で結局わかったのが、
30歳は20歳の延長ではない。
40歳は30歳の延長ではない。
という今となっては、「当たり前じゃん」と思えるような単純なことでした。
そのエッセンスが書かれた本がこれ。
30代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則
40代を後悔しない50のリスト 1万人の失敗談からわかった人生の法則
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30代を後悔しない50のリスト |
40代を後悔しない50のリスト |
有名な本なので、どんなことが書いてあるかは、ネットでちょっと検索すれば出てくると思いますが、私の感銘をうけたところだけ、ちょっと抜書きします。
■30代で身につけておくべき力
「30代で後悔しない50のリスト」で私が最も感銘を受けた部分はこれ。
・「自分のテーマ」が見つからなかった
・「リアル人生設計」を描けなかった
・もっと多くの人と出会っておけばよかった
・真面目だけではうまく行かなかった
・組織の中で「自分」を貫けなかった
・「生き金」を使うべきだった
・子供のしかり方を学べばよかった
特に最初の「自分のテーマ」というのが、まったくそのとおりでした。
20代というのは、上から言われたことをとにかくこなすことで力をつけていきますが、30代になったら、「自分のテーマ」を持たないと、いつまでたっても、「やってくれる便利な人」にしかなりません。
結局私の場合は、まったくの偶然で、自分のテーマが見つかり、それで会社内でその第1人者とみなされるようになったのですが、これはまったくの偶然。自分がテーマを持って取り組んだわけではなく、ある程度やっていたらだんだん固まって、さらにそこにどんどん突っ込んでいったら、結構奥が深かった。という状態です。
ほんとうに自分のテーマを追求していっていたら、もしかして別の展開があったかも、と思ってしまいます。
「テーマ」とは「会社の課題認識」と置き換えてもいいです。その会社で、どのようなことが問題なのか、それをどのように解決していくのか、そこに自分の力がどのように使えるのかという、「会社規模の視点」が絶対に必要です。
これは、自分の意志もあるでしょうし、その時の上司が自分に期待していることにもよるでしょうけど、結局は、自分がそこに突っ込んでいくという選択をしない限り得られないものです。
■40代で身につけておくべき力
マネージャとして、一家の大黒柱として何をするべきなのかが書いてあります。
私は30代で「マネージャ」になったので、こっちのほうがしっくり来るものも多かったのですが、
・本当に頼りになる人脈を築いておけばよかった
・自分の特性をもっと意識しておけばよかった
・負けない交渉力が欲しかった
・[スピード」をもっと重視するべきだった
・[週末時間 J を有効に使えなかった
・頼まれたときに[上司として」応えられなかった
・「上司の能力」を積算しておくべきだった
・サラリー以外の「生活の糧」を持つべきだった
今思うと、この中でも、ようやくできつつあることはありますが、まだまだ理想にはほど遠い。
10月で新たに「マネージャ」になる方もみえると思います。
是非、「40代を後悔しないための50のリスト」を読んでみてください。
ピンと来ないものもあるとは思いますが、ちょっとでも「これって…」と思ったら、自分の考えを改めて、実践してください。きっと10年後に振り返ってみて、
「あの時、考え方を変えておいてよかった」
と思えるはずです。
■延長線にはない
単純に年代で分けましたが、考えて欲しいのは、
今の延長線上に自分の将来はない。
ということ。
人生のターニングポイント(ステージが変わるところ、と言ってもいいかも)は必ず来ます。
その時に、どのような用意をしていたかによって、そのステージで終わりになるか、さらに上のステージに行けるかが決まります。
人生は坂道ではなく、階段なのかもしれませんよ。