本日は人相記憶術のの最終回。ついに一週間使ってしまいました。
今回は、前4回とは異なり、作った記憶をいかに強化するかについてご紹介します。
■1回では記憶できない
以前の記事でも紹介しましたが、記憶というのは
・それが重要であると認識されること以外に強化する方法はなさそうです。
重要であるというのは繰り返し、記憶の引き出しから出したり、入れたりを繰り返すことで認識されます。
したがって、反復練習というのが重要なんですね。
お経のように意味もわからずに繰り返しても、記憶はできますがこれには相当な回数が必用。
それほど合うわけでもない人の名前を繰り返しても、何かの引っ掛かりがないと記憶は強化されません。
■連想の糸を繰り返す
そこで連想法で作った連想の糸を使って強化します。
波(ウェーヴ)のり「み
なみ」さん
打ち合わせ中に、これが自然に口をついて出るまで繰り返し言うわけですが、声に出してしまうとちょっとまずいので、頭のなかで繰り返します。
最初にあった時に、呼びかける時には、
「いまおっしゃられたことですが…」
みたいに、つい名前を省略して呼びかけてしまいますが、これは記憶を強化できません。
「いま、南さんがおっしゃられたことですが…」
のように必ず名前をつけて話をします。その時に頭のなかでは
波のり「み
なみ」さん
と言いながら、「南さん」を発音します。
※絶対に、『波(ウェーヴ)のり「みなみ」さん』と発音しないように注意してくださいね。5〜6回やると、自然に、「なみ」と思った瞬間に「みなみさん」が出てくるようになります。
そうすると、大体の場合、「ウェーヴのかかった髪」=「みなみさん」が刷り込まれます。
■歩行呼称法
もし、時々顔を見るような関係の人(近くの部門の人)なら特にこの方法は効果的です。
ちょっと仕事に疲れたら、お散歩に出かけて、その時にすれ違った人や周りを見回してそこにいる人の名前を次々と呼んでみます。
「お、高田さん」
「あっちは伊藤さん」
「暇そうだな。鵜飼くん」
みたいに。別に声を出さなくていいので、どんどん名前を思い出していきます。
歩きながらこれをやるので、
歩行呼称法と名づけました。
このように反射的に人の名前を読んでいると、いざという場面でとっさに名前が出てきます。
■名前で呼ぶことの大切さ
私の場合、人の名前を覚えるのが不得意だという意識が強いので、余計に名前を呼ぶときに、「もし間違っていたらどうしよう」とか心配になり、それがもとで「名前で呼ぶ」というのを無意識に避けてしまいます。そうすると相手に対して一線を引いたような発言になってしまい、フランクな話し合いができなくなります。
これは交渉ごとにおいては特に大切なことなので、意識して名前を呼ぶようにしてます。
ということで、今週は「名前」の記憶方法について、私なりの方法を書いてみました。
もし、「自分も不得意だな〜」と感じていたら、やってみてください。「得意になる」とまでは言えませんが(相変わらず、不得意だと本人が思ってますので)、多少はいい方向に行きます。
そして、名前を呼ぶことの重要さとそのメリットを実感する時がきっときます。
「いままで損をしてたなぁ」と思わないように、ちょっとづつ訓練しておきましょう。
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