「いろいろやろうとしたけど、結局長続きしなくて…」
こんな経験ありますか?
もしあれば、そういった人にちょっとだけうまくいくかもしれない「意志の力」を強化するためのヒント。
■心理学テスト
ノースウェスタン大学の心理学者のチームが、 意志カトレーニングによって暴力や暴言を減らすことができるか、という実験を行なったそうです。
まず、 40 名の成人18歳から45歳までをてきとうに 3 つのグループに割り振りました。
第 1 グループは利き手ではないほうの手を使って食事や歯磨きをしたり、ドアを開けたりするように指示を受けました。
第 2 グループは汚い言葉を使うのを禁じられ、「うん」と言わずに「はい」と答元るよう指示を受けました。
第 3 グループはとくに何も指示を受けませんでした。
さて、どうなったと思います?
第3のグループに対して、第1と第2のグループはカッとなって暴力や暴言を振るうことが減ったそうです。
つまり、「自制心」という意思を強化することができたというわけです。
通常「自分は意思が弱くて…」という時には、「どうしようもないんですけどね」という言い訳に使われます。それを言う本人には改善する気が全くないし、まったくできるとも思ってない。
「生まれつき意思が弱い人」がいて、それはその人の変えようもない不変のものだと信じてしまっています。
まあ、そう信じる人は、勝手にそこに永久に立ち止まってくれていていいですけどね。
■意志の力は強化できる
この実験を知ってから、意図的に意志の力を意識するようになりました。
つまり、あることをやると決めたら徹底的にやる「意思を持つ」ためには、その意思を持続する意思】を持たないといけない。
なんか、禅問答観たいか…。
これを強化するためには、
なんでもいいので、ある制約を決め、その制約を守る
ということを繰り返していれば、徐々にそれが自制心や意志力として、有効に機能するようになります。
■簡単なことを
ただし、難しいことをやろうとすると、また「継続する意志力が弱い」というもとの位置に戻っちゃうので、
思い出した時だけ、意志力強化のためにそれをやる
ような簡単なものがいいです。
そこで、私は以下の様な制約を作ってます。
・ドアノブを開けるときには左手を使う(利き手は右手です)
・本を読む時には、支えにする手を時々交換する
・部下に対しても「おはよう」ではなく「おはようございます」と言う
・板書は片目で読み取る
いつも出来るわけではなく、本当に思い出した時だけですが。
この一番最初の「左手をなるべく使う」と言うのは、上記の心理学テストの第1グループそのままですが、最初のうちは意識しないとできません。特に、歯磨きなどちょっと複雑な動きをするものは、利き手でないとすごくやりにくいです。でもそれを一生懸命やっていると、自分が制約に対してちゃんとやっているという気がしてきます。
それに、左手なら右脳、右手なら左脳につながっているそうなので、(私の場合)は右脳も鍛えられるかもしれません(淡い期待)。
■利き手を使わない
ちょっとだけ、利き手を使わないというのを意識してみると、自分のやりたかったことを継続する意思がつくかもしれませんよ。
私は、これが有効に働いたのかどうかわかりませんが、若いころより継続力がついたような気がしています。