時々気になる時があるのですが、情報集めが好きな人っていますよね。
ご多分に漏れず、私もそういう時があるのですが。
たとえば、「新聞」。
なぜ新聞を読むのか?
■新聞は読んでも意味が無い
よく時間術の本などで、こういったセリフに出会います。
いわく、
「新聞を読む時間は無駄だ」
「新聞代を払うくらいなら本を買った方がいい」
と。
まぁ確かに、新聞を読んで何かをするわけではないですね。
※本を書く人にとっては、「そりゃ本を買う人がたくさんいたほうがいいわな」とひねくれた見方をしてみたり。
新聞や週刊誌を読んでも「へ〜。そんなことがあったんだ」程度にしか思わないことが多いですね。
それなら確かに読むのも無駄なのかもしれませんね。でも、どういうわけかやめられない。
私の場合は、「新聞を読む時間」というのがあるわけではなく、食事の時にしか読みません。食事をしながら新聞にざっと目を通して、食事が終わるまでに読まなかったところはもう2度と読まないですので、まぁ、自分の時間を削っているわけではありませんが。
※なので時々、「お行儀が悪い」「家族とちゃんと話しなさい」とか家内に怒られるわけですが。
■情報は目的を持って集める
本来情報を集めるのは、ある目的があるはずです。
若い頃は、技術書の切り抜きをやってました。
連載ものの技術は、雑誌(月刊誌)から切り抜いて、バインダーに閉じたりして。未だに押入れの隅からこういったものが出てくる時がありまして、「懐かしい〜」と思ったりします。でも、再利用したことはほとんどありません。
色々情報術(という言葉があるのかどうか知りませんが)の本を読んでいて気がついたのは、情報には4種類あるということ。
1.仮説をたてるための情報
2.仮説を検証するための情報
3.基礎知識を形成するための情報
4.役に立たない情報
この4.をやるのが「時間の無駄」というやつですね。
一概に「新聞を読むのが無駄」と言うわけではなくて、1〜3の目的があって読む分には、無駄にはならないんですよ。
ただ、言葉にすれば簡単ですが、それぞれの情報の境界はすごく曖昧です。
■仮説のための情報
1.と2.をまとめちゃいましたが、この情報は
ある問題や課題を解決するために、それに関係する情報を収集する
ということですね。
たとえば、「定年後の資産が不安だ」という問題に対して、「どうやったら資産形成ができるのか」という課題を設定し、「資産形成」をするために「有価証券取引をやってみよう」と思えば、「今後の経済見通し」という情報は必要な情報ですよね。
それをもとに、「経済見通し」を自分で考えて、それがその通りに推移しているかを検証するのには情報がいるわけですよ。
そのために日経平均株価をチェックしている。
株価の変動要因の識者のコメントをじっくり読んでいる。
と言うのは、有用な行動ですよね。
ただ、識者のいうことを鵜呑みにするために読んでいては、意味がありませんが。
つまり、「何の課題のためなのか」が認識できればその情報は意味があるということではないかと思います。
■基礎知識のための情報
たとえば、上のように、「資産形成がしたい」という目的のために、どういう方法があるのか、それはシロウトが手を出せるものなのかという基礎知識がいります。これらのために広範に情報を集めて、あるところに修練させていくために、色々な基礎知識が必用ですね。
そういうために情報を集めることがあります。
以前の記事本を横取りするで書いたように2割は興味のある周辺ジャンルの本を読むというのは、自分の裾野を広げるための作戦のひとつですね。
■役に立たない情報
こうやって考えてみると、役に立たない情報というのは
自分の持っている情報と直接関連のない情報
なのだと言えるように思います。
つまり、自分の知識マップみたいなものがあって、そこから今読んでいる情報が何らかの形で線がつながるのであれば、それは意味のある情報になりうる。でも完全な浮島になってしまうような情報は、あっても役に立たない情報と言えるのではないでしょうか。
もちろん、それがアンカーになって、そこから大陸になる可能性はありますが、ほとんど奇跡に近いでしょうね。
■情報は流れを見る
そういうふうに思い返してみると、私の新聞の読み方は
・下の方の本の広告を読む
・一面の記事の解説部分を読む
・経済面の新製品欄を読む
・特集記事・社説を読む⇒ノートに図解する
のに限定されてます。つまり、自分の仕事に関係有るも(製品情報)のか、自分の興味が有ること
(出版社が強力にプッシュしている本)、自分の能力開発の3つのジャンルしか読んでないです。
その他はタイトルくらいは読みます(「見る」に近い)が、本文まではあまり読まないです。
新聞は毎日の出来事がのるものなので、「点」の情報が多いのですよ。『「点」の情報』と言うのは、
ある出来事は、過去の別の出来事に端を発している
のですが、その過去の出来事が書かれていないか、書かれていてもすごく直近の過去のことだけしか書いてない情報です。
多くの場合、ある大きな流れなものがあって、毎日の出来事はこの大きな流れの小さな波の一部にしか過ぎないですね。なので、その一部自体を見ても意味がなくて、大きな流れを掴まないと未来を考えることはできません。
なので、記事を詳細に読んでも「大して意味は無い=時間つぶし」という風におもってます。
■3つの情報
この
1.仮説をたてるための情報
2.仮説を検証するための情報
3.基礎知識を形成するための情報
の3つの軸で情報を振り分けて、課題(いま自分が意識しているもの)の流れを見るための素材として捉えるようにしていると、無意味な情報集めが減りますよ。
「あとで何かの役に立つかも」と思っても、自分の知識の島から線が引けないのであれば、それは捨ててしまって構いません。個人的な経験値ですが
あとで役に立つ「かも」しれない情報は
後にも先にも役に立たない
です。