2013年11月29日

面接の逆質問はやる気の現れ




面接の最後の方に

 「さて、あなたの方から何か質問はありませんか?」

と言うのは定番ですね。

ところが、これに対して

 「いえ、ありません」

とか、これに類似する回答をされる方が以外に多いんですよ。
今どき、こんな答えをすれば、マイナスになるくらいわかっていそうなものなのですが、やっぱり聞きたいことはないのかな。

と先日中途入社してきた人に聞いてみました。

彼の場合は、以前勤めていた会社が精算されるということで、転職面接を受けに来たのですが、その時に他の人の状況も色々聞いたそうです。そこで彼が気がついたのは、なかなか就職先が決まらない人は

 「就職できればどこでもいい」

とおもって、適当に片っ端から業績の良さそうな会社や規模の大きな会社を受けていた傾向があるそうです。もちろんそうでない場合もあるので、絶対にということではありませんが。

 「どんな会社?」

と聞いても、「ん〜。自動車関係」みたいなレベルでしか認識してなくて、「その会社、受けたんでしょ?」と突っ込むと、「ダメだったし」とか。

これを聞いてハタと思いついたのが今日のネタ。

■質問がないのは興味が無い

セミナーなどでもそうですが、日本だとまず、「質問する」ということがまれですね。

ところが、私は中国やアメリカ、UKなどで、ブリーフィングの経験があるのですが、時間の3割は質問タイム(T_T)。もう突っ込まれまくりです。

私も新人時代の上司に、

 「セミナーに行かせてはやるが、何を質問したのかをレポートにしろ。セミナーの要約のレポートはいらない」

と言われて、徹底的にシゴかれました。
「なにも質問しませんでした…」などと言おうものなら、「今すぐ講師の連絡先に電話をして、疑問・反論をぶつけてこい! それができるまで他の仕事は禁止だ!」と何度怒られたことか…

会社の面接でも同じで、「最後にあなたから何か質問がありますか?」と言われて「何もありません」というのは、

 あなた(面接官)の会社には興味が無い

と言っているのと同じなんですよ。だから、評価が下がるわけです。

興味があれば調べます。今どきネットを使えば、創立以来の会社の損益だって調べられる。
その会社の公式ツイッターや社員のやっているSNSなどもある。

ちょっと調べて、「なぜそうなったのか」を考えてみると、わからないことだらけだと思います。

たとえば、

  2011年度は「特別損益で10億円が計上されている」とか。
  なぜ特別損益が必要だったのか?

  会社の公式ツイッターで発信している情報に、「震災支援で××に○○を送った」とかあれば、どうして○○になったのか。それは誰が作ったのか?

など聞けることはいっぱいあります。

■熱意がある?

面接で、「自分のいいところは、何事にも熱意があることです」などと言っておきながら、面接を受ける会社の、10分なれば調べられる程度のことを調べるのに使う

 熱意はないのね

と判断されても、やむを得ないですよね。


■10個は質問を用意する

もし、中途面接(新卒でも同じですが)を受けるのであれば

  10個は質問をメモして持っていく

のは必須だと思ってください。

そして面接官から「なにか質問はありますか?」と聞かれたら、

 「ちょっと短時間で終わりそうもないのですが…」

と言いながら手帳を取り出して、そのメモを3つくらい読み上げてください。

おそらくあなたの評価はぐんと上がるでしょう。
※私ならまず「合格」にします。それまでの評価がよほど悪くなければ。


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