2013年12月18日

主張を通す8つのコツ2


昨日の続きで、プレゼンのコツについて。

■昨日の要約

最近、ウチの会社では昇進試験に

 プレゼンテーション試験

というのが取り入れられました。以前の記事

 昇進試験グループディスカッション

でもちょっと書きましたが、やっぱり昇進してリーダーなり管理職にになれる人というのは、自分の主張を持っていることも大切ですが、その主張を人に聞き入れてもらえるというのも大事ですね。

前回の記事では、試験で評価されるポイントを書いたので、今回は実際に自分の主張を通しやすくするためのヒントを少し。

■アリストテレスの議論法



によると、実践で使えるディベートのポイントは以下の8つだそうです。

★――――――――――――――――――――――――――
1.相手を知れ
2.内容を単純化せよ
3.対立意見者の信頼性を貶めよ。弱点を強調せよ
4.主張に目を向けさせ、弱点からは注意をそらせ
5.内容を忘れられぬよう、繰り返せ
6.注意をひき続けよ
7.感情語を交えよ
8.信頼されよ
――――――――――――――――――――――――――★


これ、まったくその通りで、私も日頃注意していることなので、ご紹介します。

〓〓注記〓〓
以下の解説は私が勝手に解釈したもので、この本「なぜ、あの人の「主張」だけ通るのか? 」に書いてあったものではありません。したがって本書の著者 佐藤綾子氏の意図とは異なる場合がありますのでご了承ください。

昨日は、2まで説明しましたので、本日は3のところから。

■3.対立意見者の信頼性を貶めよ。弱点を強調せよ
多くの場合、ある問題や課題に対しては、複数の意見があります。
その時に、あなたの主張や意見を採用してもらうためには、あなたの主張をわかりやすく、納得しやすいものにすると同時に、比較対象を低く見せることで、あなたの主張が採用されやすくなります。

例えば、2つのシステムの提案があったとすると、あなたの提案するシステムのプレゼンの時に、「別の案は、○○のような欠点があり〜」のように相対的にあなたの競合の推薦するシステムの欠点をあげつらうのです。
あるいは、相手の論理的矛盾を、傍聴者(意思決定者)が簡単に理解できるように、主張することです。

この方法は、2つのやり方があり、
 ・対立意見自体を攻撃すること
 ・対立意見をいう人を攻撃すること
の2パターンがあります。

攻撃と言っても、相手を責めるのではなく、相対的に自分のほうが優れていると思わせるような言い方がいいです。ここは非常に論理的に進める必要があるので、発言の前には、「何をどのように攻撃するのか」をメモしてから発言しましょう。

■4.主張に目を向けさせ、弱点からは注意をそらせ
どのような提案にも長所と短所があります。その短所が、「取るに足らないもの」のように見せることです。

■5.内容を忘れられぬよう、繰り返せ
キーポイントとなる主張は、2.で単純化して、短いフレーズで言いやすくして、これを繰り返すことです。人間は、繰り返し出現した言葉を重要だと認識するので、あるいは注意をひくようにして繰り返すことです。

例えば、「注意一秒怪我一生」みたいにわかりやすく、言いやすい言葉にしてしまえばいいです。

■6.注意をひき続けよ
5.と重なるのですが、注意をこちらに向け続けるためには、
 ・繰り返す
 ・(文字にするときは)目立たせる、色を変える
 ・(声にするときは)そこだけ声の大きさ、トーン、速度を変える
 ・相手の目を見つめて言う
などのように相手が注意せざるをえないような行為を何度も行うことです。

■7.感情語を交えよ
感情語とは、相手の感情に訴えるような単語。例えば、「素晴らしい」「嬉しい」「恐ろしい」などの言葉。通常ビジネスでは論理的ではないので、あまり多用されることはありませんが、キーになる主張に対してはこれを使うと、普段使われないだけに印象に残ります。

■8.信頼されよ
3.の反対。つまりは自分が信頼されれば、自分の発言はそれだけ信用が高まるということです。
これは普段の行動が影響するのですが、よくビジネスで

 「何を言うのかではなく、誰が言うのか」が重要

というやつです。

初めて合う人などに対しては、その人は自分に対してバイアスを持っていないので、

 ・意見の採否を決める人の発言には、大きく頷く
 ・発言者の方に体ごと向けて発言を聞く
 ・他の人の発言を受けて発言するときには、まず相手の意見を肯定する
 ・否定文を使わない
 ・負の表現(「悪い」「暗い」「辛い」など)を使わない

というやり方で信頼を得やすくなります。

■パウチする
これらは、議論をしていて熱くなってしまうとつい忘れがちになります。
ですので、私の場合は、この8箇条を印刷して、パウチ(ラミネート加工)して、手帳に挟んでます。何かの議論や自分の主張を通したいときには、まずこれを目立たないように机の上に取り出して、自分からは常にこれを見ながら、これからするは発言はどの項目を意識して発言するべきかを気をつけながら発言したり、人の発言を聞いています。

これをするようになってから、自分の主張が通ることが多くなったような気がします。
もちろん、ビジネスなので、地位がモノを言うこともあります。ある程度職位が上がったことで自分の発言を聞いてもらえるようになったということも否めませんが。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■参照先
――――――――――
◆アマゾン

なぜ、あの人の「主張」だけ通るのか? (フォレスト2545新書)

◆楽天
なぜ、あの人の言い分だけ通るのか?

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著者:佐藤綾子(パフォーマンス学)
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posted by 管理人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 交渉術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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