過去の記事で何度か書いてますが、私の転機は、仕事が忙しくなって、
長時間労働→ウツ病発症→休業→復帰
のプロセスを経験したことでした。
それまでは、ウツについては管理職なりに勉強はしていたのですが、自分が実際になってみると、「本当に大変だった」というのがいまさらながらよくわかりmした。
■心が折れそうな時
心が折れそうなとき、心が折れてしまった時
「夜空の星を眺めよう」
「広大な景色を見に行こう」
「アフリカの恵まれない子どもたちを想像しよう」
「カラオケにでも行って、大声で歌おう」
などと進める人もいたりしますが、ほとんど役には立ちません。そんなこと考えている余裕もないですので。
■心理上の3対応
これらの対応方法は、一応心理学的にはある程度効果があると言われています。
簡単に説明すると
・悩みの縮小化
・悩みの相対化
・悩みの転嫁
というものです。ただし、これが効果があるのは、非常に初期段階。いわゆる「悩み」の段階です。実際に心折れた状態またはそれに近い状態になった時には、もうこのレベルではどうしようもありません。
では、そうなった時にどうすればよかったのかというと、もし、私が過去の私にアドバイスを送るとしたら、こんなことを言うつもり。
■変えるか、やめるか
心折れる状態になったときには、2つの方法があります。
・原因を解析して対策を取る
・逃げる
■原因を解析して対策を取る
もし、自分がまだ論理的に考えられる状態だと思えるのなら(実際にウツになると、論理思考は殆どできません)
なぜ仕事がこんなに忙しいのか?
を考えて、改善をするにはどうすればいいかを考える。
のが最初に撮るべき行動。
いま、忙しい仕事は一旦停止。
もちろん、忙しいのは仕事がたまっているせいであって、さらにそれを止めるというのはすごく勇気のいることですが、忙しいからといって、タスクばかりをこなしていたのでは、改善はしません。だから、まず走っていて息切れがひどいなら、まず立ち止まって水を飲む必要があるわけです。
その仕事はどうなるのか?
期限が迫っているのに、やめるわけには行かない
大概の場合、そう考えます。私もそうでした。
仕事の効率を改善しないと、もうやってられない
のは頭ではわかるのですが、「これを今日まで」「これを明日まで」とタスクをこなしていると、「改善方法を考えるなんてやっている時間がない」となってしまいます。
だから、
仕事の半分は、改善のための時間にする。
間に合わないものは、「できませんでした」を言う。
と決めてしまうことです。「半分」というのも、明確なせんびきをします。つまり、「午前中は通常の仕事」、午後からは「仕事の能率を変える」仕事をする。
そこまで割り切って、仕事をすることです。午後からは、会議も電話も一切停止。
悩みの段階のように、「問題点の見方を変える」ても「一時的に忘れる」ようにしても、その問題(仕事が渋滞を起こしていること)自体は、何ら変わりません。
渋滞を起こしている原因を探り、それを変えない限り、渋滞は解消しないんです。
■逃げる
もし、午後から改善の方法を考えても、やっぱり「つい仕事をしてしまう」とか、「解決できそうもない」とかんがえるのであれば、もう限界です。
対策は、「逃げちゃう」のひとつ。
本当に精神科にお世話になる前に、長期休みを取ります。
もちろん、責任感はありますので、「いま休んだら、関係者が困る」という思いはありますが、一度精神科にかかってしまえば、半年以上は職場復帰できません。
そうなった時には益々困ることになるので、
もう限界なので、今日から1ヶ月間休ませていただきます
と上司に報告しましょう。
1ヶ月後に戻ってみると、意外や意外
会社は潰れてません
あなたの忙しかった仕事なんて、その程度のものですよ。
そこからゆっくり「リハビリ」と称して、たまっているメールの処理やら、勤怠関係処理やらをやればいいです。
今まで関係者はあなたがいない環境で仕事をしてきたので、それほど頼られたり仕事をふられたりすることも少なくなっているはず。
もちろん、会社や関係者に迷惑をかけたことは確かなので、評価が下がるのはある程度やむを得ませんが、その後また徐々に戻ってきます。
私は例外なのかもしれませんが、お休みをした2年後には昇進面接で合格して、より地位が上がりました。
少なくとも、有給休暇を使って休んだのですから、それによってペナルティを食らわせることは、直接的には会社としてはできないはず。
■今、ウツになりそうな人へのアドバイス
もし、いま、死ぬほど忙しくて、何とかしたいと思ってこの記事に辿り着いた方は
・仕事の改善の時間を作る
・1ヶ月以上休む
のいずれかをやってみてください。
実際に自分がやったわけではありませんが、「あの時こうしていれば」という思いはあります。
ご参考にしていただければ嬉しいです。