「黄昏効果」ってご存じですか?
用法の元としては心理学分野の言葉ですが、最近は論理学や議論方法、説得術などでもよく見かけます。
簡単に説明したWebを見つけました。
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認知・発見、思考・判断能力などの人間の活動能力全般が黄昏時(夕方の時間帯)に著しく低下する時間効果の事。
人体の活動・覚醒周期(バイオリズム)は、起床後の経過時間や外界の気象変化によって上下の波を繰り返し、黄昏時は様々な能力が停滞する時間帯とされます。
認知・判断能力が停滞する上に、外界の明暗に関する気象変化が大きくなる時間帯であるため、最も交通事故が起こり易い時間帯となっています。
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脳に栄養が最も多く行くのは、食後1時間後くらいであり、人間は3度の食事のあと1時間位で脳がもっとも活動しやすくなるそうです。その3度の食後のピークの内、休息(睡眠)後の朝のピークがもっとも脳が活発に働く時間なのだそうです。
逆に夕食前の時間帯は疲労がピークになる時で、論理的な思考力が低下するそうです。
夕方になれば、脳は1日働いてクタクタです。栄養(脳の栄養といえばブドウ糖ですね)を補給したとしても、一時的なカンフル剤としての効果しかありません。
そんな状態では、最高の結果は望むべくもないわけですね。
ですので、この時間帯はは「暗示」にかかりやすく、衝動買いや詐欺などもこの時間帯が多いのだそうです。
そういえば、日本でも昔から、夕方を「逢魔時」などという呼び方をしてますね。
他の本で読んだのですが、かのアドルフ・ヒトラーは「演説会は夕方開け」と言っていたそうで、実際記録を見ると、夕方から夜にかけて演説会を開くことが多かったようです(私が調べたわけではありませんが)。
ちなみに、女性を口説くときも、夕方とか夜が多いですよね。
朝は元気だからといって、朝女性を口説く人も少なそうな。
※注記:私はそういった経験がありません!!
■夕方に判断してはいけない
重要な判断をしたり、ちょっとややこしいメールに返信するときには、夕方や夜は避けたほうが良さそうです。
その時点では、適切に思えるかもしれませんが、朝考えなおすと「やっぱり、こっちのほうが…」みたいな経験が確かにあります。
「朝活」という単語を聞くようになって久しいですが、人間の集中力は朝が最も高いのが普通。
かつては自分も夜型人間で、そのほうが効率がいいと思ってました(プログラマはそう思っている人が多いらしい)。しかし、実際に朝はやく活動するようになってみると、朝のほうが集中力も高いし、結果も良い事が多いので、最近は朝の活動に重点を置くことが多くなりました。
※単に、トシを食って朝はやく目が覚めるだけなのかも…
夕方から夜にかけては
・メールは処理が必要なものと不要なものに振り分けるだけにする
つまり、GTDでいうところの「処理ステップ」だけにするというわけですね。
・どうしても緊急なもの以外は、タスクとして先送りする
ようにしたほうが、効率が良さそうです。
メールを返すときも、夕方〜夜はやはり体も脳も疲れているので、文章が雑になったり、不要な感情的なメールになったりする場合があります。悪意がなくとも、そう取れる文章になる危険もあるので、なるべく返信は、下書きだけにして、翌朝出すようにしてます。
夜出したメールは、相手は朝読みます。
相手のほうは、頭の回転がいい状態で読むので、逆に変に深読みされて、お互いに行き違い、などということも起きかねない事になります。
一晩寝かせておけば、クールダウンしたクリアな脳で考えられるようになるというもの。
■朝の集中時間を活用する
逆に言えば、朝に重要な判断やクリエイティブなことをするのがいいみたいですね。
朝ちょっと早く出てきて、
・未完了のタスクを実行する
・メールに返信する(GTDでいうところの「実行ステップ」ですね)
・重要な問題について、アイディア出しをする
みたいな活動をすると、効果・効率がたかいみたいですよ。
ちなみに、私はキーのタイプ数をPCで記録しているのですが、時間で層別してみると、8時〜9時が最も多くて、その後はなだらかになって、12時で一旦谷ができ、また夕方までなだらかな線が続き、夜中に向けてゼロに近づいていくというのがこの半年くらいの傾向。
※家でもなんだかんだPCをいじっているのがわかるなぁ…
なので、大体、朝の活動ができているかなぁ、と最近は思ってます。
「朝活」をもう一度考えてみてはいかがでしょうか?