よく部門方針やなにかの活動で、
改善効果30%
みたいにいうときがあります。
不思議なことに、大体の目標が「30%」なんですね。
よくほかの部門の人に、「なんで30%なの?」と聞くと、だいたい根拠はありません。
実は私の部門の今年度の目標も
設備コスト削減前年比30%減
なんて目標があったりします。
■気持ちの問題?
こういった改善効果や、改善比率などの数字を出すときに、
「10%では役員(上司)の承認がおりないだろうな」
「50%は部下は『絶対無理』と反発するだろうな」
「じゃぁ間を取って30%」
みたいに「上下の都合(上司の都合と部下の都合)」決まってきます。
要は見た目の問題。
実際、それで30%のために色々考えないといけない担当にとっては、たまったもんじゃあないですね。
■目標には勝算を示せ
削減などの目標を決めるときには、上司に言う時には、大きな数字で、実際にやるときには小さな数字でやるのが楽です。しかし、その数字が何の目算もなく決められた数字だとすれば、目標期限が来た時に達成できるかどうかは、バクチです。
バクチにしないためには、勝算を考えておくことです。
こうして文章にすると「当たり前だ」になっちゃいますが、本当にこういうパターン多いんですよ。
ちなみにあなたの上司に、「この目標値はなんで30%何ですか?」と聞いてみてください。それが納得できる答えならやる意義はあるでしょう。ところが、「ま、だいたいこのくらいやれないといけないだろ」みたいな答だったら、基本その上司は、上に書いた、「上下の都合」で決めてます。
なんでこういうことになるかというと、
普段から考えてなくて年度末になって翌年の目標をひねり出す
からそういうことになるんです。
戦略・戦術という言葉がよく使われますが、これが数字の根拠になるものです。私はよくこれに「勝算」という言葉を使ってます。
個人の目標についても、以前の記事1年の計は元旦にないで書いたように、常に次は何をするのか、今どのような課題があるのかを考えていないと、
「さぁ、目標を考えるぞ」
ではダメなんですね。
普段から考えていれば、
・××と○○はやめることができるかな
・メール処理時間の今年の最小値は○○時間だからここを目標にできるかな
みたいにある程度の根拠に近いものが持てます。
そうすれば、それをやるための概要(これを「戦略」といいます)が決められるんですね。これが「勝算」。
■課題を考える
今、あなたの持っている(目標ではなく)課題は何ですか?
すぐに2つ3つは言えるようにしておきましょう。
課題がすぐに思い出せるようになっていれば、多分、対策もいつもアタマをぐるぐる回ってます。どこがどの程度改善できそうなのか、なんてそれほど難しいことではありません。
部門で言えば、年度末第4クオーターには、すでに来年度の活動準備にはいってしまっているように持っていくのが、いいでしょうね。年度は単なる会計の区切りにすぎないので。