2014年05月21日

カスな部下の扱い方

■仕事のできない部下



 「上司と親は選べない

というセリフを過去記事で何度か使いました。
まぁ要するに、サラリーマンである以上、どんな嫌な上司であっても、「上司を変えてくれ」という要求は受け入れられることは絶対にありません。

一方、上司から見て部下はというと、ある程度なら選ぶことはできます。
そのために人事権を持っているわけです。

人事権と言っても、所詮中間管理職ですので、クビにできるわけではありません。
もちろん、自主退職に追い込むというのなら不可能ではありませんが、やっぱり感情としてはなんとか仕事ができるようになってもらいたいし、良い評価もしてあげたいところ。
さらに、その人をやめさせたからといって仕事が減るわけでもありませんし、逆に「管理能力がないやつ」と上司から思われてしまうと自分のキャリアにマイナスになりますので、本当に最後の手段です。

使いにくい部下としては大きく3種類ありまして、

 ・感情的に相性の悪い部下
 ・業務指示に対して反抗する部下
 ・仕事ができない部下

どの部下も「やりにくい」ことに変わりがないのですが、本日は「仕事ができない部下」への対応方法についてちょっとヒントを。

■仕事のやらせ方


過去にこういう部下にあたったことが何度かあります。

ある仕事を任せても、それのために何をしたらいいかわからないし、考えようとしないので、「はい」とは答えるものの、まったく作業もせずに日がなメールを見たり、Webを見たりして時間つぶしをしているかと思えば、定時で帰るでもなく、だらだらと席にいる。打合せに読んでも一言も発言せず、居眠りを始める。

上司としては、その部下の仕事も計算に入れての計画を立てているのですが、それが未達となれば自分の評価に跳ね返ってきますので、何とかしなければならない。当然上司の上司からは、その人も入れて、「お前の部下は××人いるのだからその分の成果をだしなさい」と言われるわけで、仕事ができる・できないは対して考慮されません。

彼に仕事をある程度やらせないと自分の評価が落ちるわけです。

で、対応方法なのですが、簡単に言ってしまえば、

 「何をするかを具体的に指示すること」

です。相手が小学生だと思って、

 「これからこの資料をコピーをとって30分後に持ってこい」
 「××さんに○○○というメールを書いて10分後に見せに来い」
 「会議をするために××さんと△△さんと▽▽さんの空き時間を探せ」

みたいに非常に具体的に指示をだすことです。

どの程度の具体性があればいいかというと、「行動」レベルに落ちていることです。
「次に何をしたらいいか」を考える仕事を与えてはいけません。

あなたの持っている仕事は多くの場合、10〜30分程度の作業を一定の順序で実施していくことで成立しているはずです。これを分解して、そのうち「考えなくてもやれること」だけをその部下にやらせるわけです。

ただし、「やれ」だけでは「やりません」。

 ・期限(××分、×時間単位に)を切ること
 ・結果を報告させること

の2つが必須です。

さらに、期限が来たらこちらから声をかけることです。

「できない部下」というのは、期限が来ても報告することができません。だから、

 「××を30分でやって報告するように」

と指示したら、部下の目の前で自分のPCにタイマーをセットして、アラームを鳴らせることです。
アラームが鳴ったら部下にも嫌でも聞こえますので、「おい、アラームが鳴ったぞ」と言えば、「なぜアラームが鳴ったか」は理解できてますので、仕方なく報告に来ます。

そうすると、少しづつ「仕事をする」ことを覚えてきますので、小学生よりは使いやすくなるでしょう。

■席は自分の直ぐ目の前に置く


こうして細かくフォローするためには、物理的に席がすぐ近くである必要があります。
基本的には、その部下のPCの表示が席に座ったままで見れるような位置関係に置くことです。

そして常にその部下のPC表示や行動(うごき)を監視していることです。

ただしこの方法はお分かりのように、まともに成果を出させようと思うと非常に負担が大きいです。だから、具体的な仕事が無い時には、その部下には「何も期待しません」。放置です。

そして、細かい仕事ができた時に、自分の作業をする代わりに、その部下に「××をすぐにやれ」というわけです。簡単にいえば自分専用の「お手伝いさん」か「作業ロボット」ができたくらいに思っておくのが良さそうです。

■怒ってはいけない


できない部下というのは

 できなさ加減は自覚している

ことが多いです。つまり、「仕事ができない」ことについて負い目を感じていることが多い、というのが経験上の感触。ですので、「どうしていつまでもそんなことができないんだ!」と怒ると益々萎縮して、ますます仕事ができなくなります。

なので、「よし、やればできるじゃん」とか「お前には期待している」とか、とにかく褒めます。絶対に、「お前は小学生以下だな」とか言ってはいけません(もちろん普通の部下に言うのもいけませんが…)。たとえ、内心は「コイツのお陰でいい迷惑だ…」と思っていても。

■自分の評価につなげる


こういう出来ない部下というのは、他の部署でも当然できないことが知られてます。
もしそういった部下が自分の部下に回されてきたら、このようにしてある程度のアウトプットを出させましょう。

そうすると、あなたは上司から、「コイツはうまくマネジメントができるやつ」という評価が得られます。つまり、その部下のために仕事をするのではなく、上司から自分の実力を認めてもらうためのパーツのひとつとして、うまくアピールすることです。

ただし、「うまく使ってそうだからずっとコイツの部下に」と思われると負担が長く続くので、なるべく早いところ、「ほら、コイツ結構使えるからよその部署でもやれるよ」と思わせて、他の部署に移動させるのがベストです。
喩えで言えば、

 くず鉄にメッキをして高く売る

ようにするわけ。
posted by 管理人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック