■業務経歴
中途採用面接でごく最初の方に訊かれる質問として、
「いままでの業務経歴を教えて下さい」
という質問があります。
この質問をすると、「この人大丈夫かな?」と思える回答は大体3通りのパターンがあります。
・「××部に何年、××部に何年……」と淡々と答える ・「××部に配属されまして、社会性を学びました。つぎに…」のように何を学んだかを抽象的な言葉で表現する。 ・「最初はプログラムのデバッグをしていまして…」と業務内容を羅列する■質問は的確に捉える
多くのWebや中途採用のガイド本などを読むとわかると思うのですが、大事なのは質問に対して適切に答えることと、そこで必要とされている回答時間の配慮が割と抜けている方が見受けられます。
「業務履歴」というのは複数の意味があります。
・活動規模とあなたの役割 ・活動内容とあなたが得た経験です。この中で社会人初期の段階というのは概ね同じです。
つまり、質問者としては、初期段階についてはあまり詳しく知りたいとは思っておらず、より最近の出来事に興味があります。そして、「社会性」「努力すること」「集中力」といった一般的かつ抽象的な言葉では何のことだかさっぱりわかりません。
ですので、求めているのは、
最初は大雑把に、直近は詳しく?明してもらうことです。
そのような構成で、上記の2つのことを的確に語ってもらえれば質問者は、質問の目的を達成したことになります。
■経験に裏打ちされた能力を語る
ここで知りたいのは、「自分はどういうことができるのか」を経験をベースに語って欲しいわけです。
したがって、「プロジェクトマネージャをして、計画通り成果を出しました」というのは答えではありません。
「プロジェクトマネージャ」の能力というのは、どういうことなのかの自分で定義して、その定義にそって経験を語って欲しいわけです。
たとえば、プロジェクトマネージャは「複数の部門の持っている知識・技術をプロジェクトに集中させること」だと考えるのであれば、
「プロジェクトマネージャになりまして、複数の部門を巻き込んで活動することで、成果を非常に大きくできることを学びました」
というように
経験したことをベースにした能力を名詞ではない自分の言葉でまとめると私には好感です。
■簡潔に
紹介なのであまり詳しく具体的に語る必要はありませんが、
「プロジェクトマネージャをやって、マネージメントを学びました」
では、「マネージメントって何?」と意地悪を言いたくなります。
※私の性格が悪いだけかも…いろいろとアピールしたいポイントもあると思いますが、まずはこれまでの経験を時系列にまとめ、キーワードとなる具体例や数字を織り交ぜつつ、端的に述べましょう。面接官が「もっと聞いてみたい」と感じるポイントを提供することが目的です。
無理にあれもこれも盛り込むと、脇道ばかりでまとまらなくなってしまいます。まずは端的に「あらすじ」をまとめましょう。詳細なアピールはその後の「キャッチボール」の中で。そのための“目次”をまずは提供しましょう。
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