「まだ、ちゃんとまとまってないんですけど…」
「うまく言えないですが…」
こんな話し方をする人いませんか?
■プライミング効果
ちょっとコトバンクから引用。
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プライミング効果
あらかじめある事柄を見聞きしておくことにより、別の事柄が覚えやすくなったり、思い出しやすくなることをいう。ここで先に見聞きする事柄をプライムと呼ぶ(影響を受ける別の事柄はターゲットと呼ぶ)。たとえば、連想ゲームをする前に、あらかじめ果物の話をしておくと、赤という言葉から「りんご」や「いちご」が連想されやすくなる。また車の話をしておけば、同じ赤という言葉から「信号」や「スポーツカー」が連想されやすくなる。こうした効果が生じるのは、単語や概念が互いにネットワークを形成しているためだと考えられる。 指導場面では、先に手本を示したり、覚えさせたい事柄について雑談してから教えることで、プライミング効果による学習効率の上昇が期待できる。
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一言で言ってしまえば、「先入観」というやつですね。
「ちゃんとまとまってない」と言われてから説明を聞くと、「まとまってないところ」が気になります。
気になるのでどうしてもそちら側の指摘が多くなります。
所詮、コンサルタントみたいな説明の専門家ではないので、突っ込みどころのない完璧な説明なんて出来るわけがありません。
逆に
「そんな説明がちゃんと出来るなら、お前の部下なんてやってないよ」
って言いたくなっちゃう。
でも、上司に報告したり何かで発表したりする機会はどうしてもありますし、そういう機会がないと上司から認められることもありません。
そこで、首記のような発言をすると一気に信用がなくなるわけです。
この発言自体で信用がなくなるわけではありませんが、結局この発言がプライミング効果を起こして、資料や説明で多くの気になる箇所が見つかってしまいます。その結果多数の指摘が出て、「たくさん指摘が出たからこれはやり直しね」となって、「あいつは仕事ができない」という評価につながっていきます。
■自信満々に話す
ですので、たとえ中途半端にしか資料が出来上がっていなくても
「これは自信作です!」
「完成しました」
と自信たっぷりにいうと、多少はこのプライミング効果の恩恵が受けられます。
さらに細かな説明のところでも、大きな声ではっきり、ゆっくりしゃべるだけで、説得力が上がります。
下を向いたり、「もごもご」言ったりするのは自信がない現れで、「ここらへんが突っ込みどころかな」と思わせる元になりますので、避けたいですね。
かつて野球の読売巨人軍の中畑氏がいつも「ゼッコーチョー!!」と言っていたのと同じですかね。