なにかの提案をした時に、こう言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。
それを額面通り受け取ってはいけません。
■人の発言にはその人の利益がある
世の中の専門家や評論家と言われる人たちがテレビや新聞・雑誌などで色々コメントしてますね。
「これからの世の中はこうなる!!」
とか。それが概論的には我々シロウトでも予測できるようなことでも、ちょっとしたキーポイントや論拠をうまくつけると専門家らしくなります。しかし、そういったことはなんとでも言えるのですよ。
本記事でも何度か書いてますが
事実には色がない
ので、どの様な色をつけて解釈するかはその人次第です。
じゃあ、どのように色を付けるのかというと
直接・間接的にその人の利益になるように色を付ける
のが普通です。よほど「考えなし」に発現する人を除けば。
たとえば、雑誌などで製品の評価記事を書いている人は、その製品を「これは役に立たない」などとは絶対に書きません。だってそれじゃあ原稿料がもらえなくなっちゃう。本の書評記事でも、その本を「これを読んでもあなたの役にはたちません」などと書けば、それを見て買ってくれる人はまずいないでしょう。だから、「この本は○○の人にすごく役立つ(○○はだれにでも当てはまりそうなもの)」というふうに書くわけです。
間接的な効果を狙うなら、片っ端から製品をくそみそに言って、それで自分の注目度を集め、それによってマスコミへの出演機会を増やす、などという作戦もありでしょう。
いずれにせよ、ほとんどの人は、自分の利益を第1に考えて発言をするわけです。
■発言の裏を読む
こう考えると、「それじゃあうまく行かんよ」という発言をした人は、あなたの提案を否定することで何らかのメリットがあると考えられます。
この「何らかのメリット」を探し当てられれば、あいてを説得する方法があるわけです。
「私の提案を飲めば、このメリットが得られますよ」
と言えばいいわけですね。直接的に言うか、相手にそう感じさせるかはその場次第ですが。
もしあなたの提案に対して反対する人がいたら、「反対することのメリット」を考えてみましょう。それも相手の立場になって。
究極的には
・部門の方針・部門としての価値基準
・その人の仕事量
・その人の他者への影響力
このあたりが発言の背景に必ずあります。
なので、もし「それじゃあうまく行かんよ」と言われても、「そうですか」とすぐに引っ込めてはいけません。
さらに、「それを否定することであなたのメリットは?」などと直接的に聞いてもいけません。
「どこに課題があると思われますか?」
「懸念点は何ですか?」
などをとっかかりにしながら、少しづつ相手の考えている外堀を埋めるようにしていきます。
このお話は、以下の資料を元にしました。
◆P225〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
第1の質問。その専門家は、その予測をすることでどのようなメリット(たとえば報酬)を得られるのだろうか?その人は雇われている身だろうか?予測を外してばかりいると職を失う恐れがあるのだろうか?執筆や講演で生計を立てている自称カリスマ的な指導者だろうか?メディアにたびたび登場する専門家の予測は人目を惹くが、調査結果が示すように彼らの予測は外れやすい。どういう立場の人が予測しているのかをよく見極めよう。
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