「この人、できる」と思わせるコツのひとつに、「知識があると思わせる」「鋭い指摘をする」という方法があります。
これに使う知識や見識は別記事で時々書いているように、読書や上司の視点で考えるなどのトレーニングで身についていきますが、どんなにトレーニングをしようとそれを使わなければあるかどうかはわからないんですね。使わなければ、「無能だ」と思われてしまいます。
社会人になると、学生時代の実力試験のような評価するための確認がなくなるので、「知識がある」とか「知識がない」という評価は、どれだけ自分が知識をアピールできるかによって決まってきます。
したがって、たとえどれほどの知識を有していても、機会があるたびに、そうした知識をひけらかしてしていかないと、「あいつは知識がない」と見なされてしまいます。
そしていったん無能と評価されると、その評価はをひっくり返すのは並大抵の努力では叶いません。
■会議で「私も賛成です」で終わらせない
たとえば、会議において自分の意見を求められたとき、「僕も賛成です」とか「異議なし」などと答えているだけでは、せっかくのチャンスを棒にふってしまうことになります。
たとえ賛成であっても、うまく知識をおりまぜておくのがコツのひとつです。
たしかに「賛成です」の一言ですむのかもしれませんが、あえて知識を開陳(かいちん)しましょう。
「私も○○さんがおっしゃったことが正しいと思いますし、賛成なのですが、一点、○○については、△△△〜だと考えます」
のようにちょっとだけ補足意見を追加するのです。
あるいは、今回の課題だけでなくもう少し広い視点で見た時の影響について質問するのもいい視点を投げかけることができます。
※注記:
※賛成するときに、「その意見は正しい」という言い方をすると、ちょっとだけ権威を持っているかのような印象をあたえることができます。
ただし、その意見があまりにも「重箱の隅」のような指摘だと逆効果なので、指摘や意見は次のことに注意して考えてください。
■追加指摘の視点
追加指摘や質問をするときには、次のことに着目するといい指摘ができます。
●課題を含むより大きな視点でその課題の位置づけを確認・指摘する
たとえば、
・問題を起こしてしまった再発防止を話し合っているのであれば、その再発防止策と部門や会社のルールとの整合性を発言する
・技術的な共有会の時には、社会一般におけるその技術の利用のされ方や、ちょっと本に書いてあったような応用方法や波及効果について述べる
のようなことです。
●時系列で考えた時に賛成した案が銅のような位置づけであるのかを確認・指摘する
たとえば
・いままでこの問題が見つからなかった理由から将来この問題がまた水面下に潜る可能性とその対策について発言する
・賛成する案が持っている将来的な波及効果について考えるように促す
●言葉の定義について説明を加える
本記事でも度々書いてますが、多くの人は人は言葉の意味を深く考えて発言してません。
たとえば、「生産性の向上」というテーマについて話し合っている時に、
「生産性」とはなにか
「生産性」をどのように測定するのか
はすごく曖昧に考えている人が多いです。それを、「あなたの言う生産性とは○○の意味ですよね。でも△△さんの言う生産性とは違う意味で使ってませんか」みたいな指摘をすることです。
■守ってばかりでは勝てない
野球やサッカーでもそうですが、「守備力」というのは、勝率の安定のためには絶対に必要です。
しかし、安定性を上げるために勝率自体が悪くては意味がありません。
バットを振らないと、シュートを打たないと勝てないんですよ。
機会を作って(待っててもダメです。作らないと)、得点をしていきましょう。