先日、転職面接を担当している人事の担当者から、「グレイトな逆質問」という話を聞きましたので共有したいと思います。
もちろん、会社などはわからないようにぼかして書いてますので、若干分かり難いかもしれませんがご容赦ください。
■面接官は結構うんざりしている
あまり面接を受ける人は気にしていないかもしれませんが、転職面接の面接官は面接が仕事ではありません。
普段は実際の現場でトラブルにまみれながら管理職をしてます。
ですので、実は面接の方法論なんてほとんど知りません。
私は基本理屈っぽいので、面接をするのであればその基礎的な理論や面接技術、表面的なテクニックなどを調べてから臨んでますが、中には人事が用意した質問事例集だけをその場で見て、あとは経験と勘で行き当たりばったり、というひとも少なくありません。
そういう人でも「なんか、この前の面接した人と同じような言い方だよね〜」などと気が付きます。
転職サイトや転職関連本などが出まわって、「ベストアンサー」なるものが出まわっているうえに、面接側の質問はいつもいつも代わり映えしないので、
こう聞かれたら、こう応える
というのが出来上がっちゃってるみたいですね。
言うことが(言葉尻の違いこそあれ)みんな同じなんですよ。
そりゃぁうんざりしますよ。
「このクソ忙しいのに、呼びつけられて30分ほどでその人物を評価しろ」
なんて。でもしヘタに合格させて、2次面接で落とされると自分の評価が落ちます。リスクばっかり…。
※ウチに面接に来て落ちた人、ごめんなさい。悪気があるわけではないのですが、こういう事情もありまして、簡単に合格が出せないんですよ…
■燦然と輝くグレイトな質問
そんな中で、キラリと光る受け答えをされる人がいます。
過去の記事でも時々ご紹介しましたが、本日は面接の最後にある、面接者からの質問のコーナーでのグレイトな質問。
ちょっとその時の再現。若干質疑を詰めてます。
面接官:ではこちらからの質問はこのくらいにしたいと思います。何か○○さんから聞いておきたいことはありますか?
面接者:はい、ひとつお伺いしてもよろしいでしょうか。
面接官:はいどうぞ。
面接者:ありがとうございます。最初に面接官の皆さんの勤続年数をお聞きしたいですが。
面接官:20年です。(その他の人も答える)
面接者:△△さん(面接官)。ありがとうございます。
その20年のご経験の中で、すごく辛かったこともあったかと存じます。もしよろしければ、「なぜ辛かったのに、この会社に残ったのか」を教えていただきたいと思います。
これには経験の多い人事部の人も驚いてましたね。
なるほど。こういう聞き方があるんだ!!
これじゃあ逆面接ですが、この質問でこの会社が社員にどの様なロイヤリティを与えているのかがわかるとともに、面接官を現場の社員の一人として認識しているという認識力も見せてますね。最初に書きましたように、面接官は面接の専門家ではなく、現場のイチ・サラリーマンなんですよ。その人がこの会社をどう感じているのかインタビューしちゃってくれてるところが素晴らしい。
さらに、この人は面接官の短い自己紹介で名前を覚えていて、ちゃんと一人ひとり名前を呼んでいたそうです。これも面接では初経験。
その人の面接結果は「推して知るべし」ですね。
■なんと、ネットに紹介されてた…
で感動したのもつかの間、ちょっとネットでググっていたら、
同じような逆質問の仕方が紹介されてるサイトが有りました…
この人がこのサイトを参考にしたかどうかは知りませんが。
ただ、緊張しているであろう最初にした簡単な自己紹介(部門と名前を言うだけです)だけで、その名前を覚えていただけでも只者ではないのかも。
私なら3秒後には忘れていることは疑いない。