久しぶりにビジネス書のご紹介。
『会社で生きることを決めた君へ 』
結構有名になった本なのでご存じの方も多いかと。
相変わらず長文のコメントなので、また複数回に分けてご紹介します。
本日は、要約(というには長文ですが)をお送りします。
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と書いてみましたが、長すぎるので、要約を3回にわたって分割してお送りします。
本日は要約の第1回目。
■要約
20代から30台のビジネスマンとしての経験を活かして、40代は大きく成長する時期に当たる。そして50代で大きく勝負をつける。それがビジネスマンの成長のストーリである。
よく言われるのは35歳位で成長が止まり、そこからは、それまでに生きた経験をうまく使って60歳のゴールを迎えるものだと思っていた
しかし、自分が20代で思い描いていたのとは少し違った。
40代で課長になれなかった、上司から認められなかったからと言って諦めるのは早過ぎる。50代が勝負なのである。
実際に40代になってもやっぱり成長を感じることはできた。いま50代になってさらに成長を感じることができる。つまり人間は何歳になっても、それまでの経験を活かしながら新たな知識を吸収し、成長をすることができるものなのだ。
会社人生か家庭人生かのように二者択一ではない。会社での人生を充実したものにしたかったら家庭での人生を充実させることだ。
あなたが将来に不安を感じているのであれば、それは感じる必要のないものだ。
イギリスの首相を務めたウインストン・チャーチルは、「悲観主義者はいかなる好機の中にも困難を見つけるが、楽観主義者はいかなる困難の中にも好機を見いだす」という言葉を残した。
結局のところ、将来を悲観的に捉えるか楽観的に捉えるかは自分次第である。将来を悲観的に捉えたところで、何も始まらないし、どうにもならない。それなら楽観的に捉えたほうが生きやすいということである。
私は、「運命を引き受けて、その中でがんばる」という言葉が好き。私たちは生まれる時代や国や家庭を自分で選ぶことはできません。大金持ちの家の子どもに生まれる可能性もあれば、きれいな水を飲むことさえままならないアフリカの最貧国の貧しい家の子どもに生まれる可能性もある。なので私たちは、自分が置かれた状況を所与の条件として引き受けながら、その中でがんばるしかない。
●サラリーマンとして
「自分はきちんと評価されていない」という悩みを持つ人は、とても多い。
そういう人に対しては、「そもそも人事なんて不公平なものだ」と答えるようにしている。
人事評価は、人が人を評価するもの。評価する側の価値観や好き嫌いが必ず評価には反映されてしまう。それはやむを得ない。
ただし一方で、不公平な人事評価がずっと続くこともない、というのが、私の結論。上司は、数年もすれば入れ替わる。前任者は自分との相性が悪い上司だったとしても、後任の上司は相性がばっちりで、自分のことを高く評価してくれるかもしれない。
だから、そのときどきの人事評価に一喜一憂しないこと。長い目で見ればだいたい帳尻が合うものなのである。
しかし多くの人は、その「長い目で見る」ということがなかなかできないのだと思います。相性が悪く自分のことを嫌っている上司が、あと2年もすれば異動になることがわかっていたとしても、その2年が苦しくてしかたがなかったり、それが永久に続くと勘違いしてしまう。
内閣総理大臣にもなった広田弘毅は、もともとは外交官だった。広田が外交官を務めてしではらいた時期、外務省は幣原一重郎の時代で、幣原とソリが合わなかった広田は、省内で冷や飯を食わされることになった。そして1926年には、決して花形とはいえない仕事場である小国のオランダに左遷された。そのオランダ公使を任じられたときに、広田が詠んだ俳句があります。
「風車 風の吹くまで 昼寝かな」
屑に入った力がふっと抜けるような、素敵な句である。。
私は若いときから、日本企業の非効率的な仕事の仕方が嫌いだった。
私が課長になった時まず手がけたのは、自分が着任した課の仕事のムダを徹底的に洗い出すことだった。
私はこの業務週報を活用して、部下全員の過去一年間の業務内容を表をつくって分析した。表の縦列に担当者名、横列に「四月、五月…」と時系列にすれば、誰がどの時期にどのような仕事をどの程度実行したかが一目瞭然になる。
すると興味深い事実が明らかになった。さして重要ではない業務を三カ月間続けていた部下もいれば、重要な業務に三週間取り組んだものの、途中でやめてしまった部下もいることがわかった。どちらも大幅な時間のロスである。
次に私はそれぞれの業務について、本来どの程度の期間で終わらせるべきなのか、必要エ数を設定した。たとえばある部下が三カ月間続けていた「さして重要ではない業務」は、本来は2週間で終えるべき仕事なので、必要工数は0.5カ月。
また下が三週間取り組んだものの中断してしまった「重要な業務」については、本来は2カ月かけてでも完遂すべき業務だったので、必要工数は2ヶ月というように。
そうやって課全体の必要工数を合計してみると、なんと実際部下全員が投入したエ数の40%程度ですむことが明らかになりった。つまり効率的仕事を進めていれば、2分の1以下の時間で仕事を終わらせることができたはずなのだ。
こうして私は徹底した計画主義と効率主義によって、チームのメンバー全員が残業なしで、しかもきっちり成果を出す体制を築くことを目指しました。
日本のビジネスマンは、ムダな作業がコスト増を招いていることに対して無頓着すぎる。
それどころかムダな作業に取り組むことで残業が多くなっている人間ほど、「彼はいつも一生懸命仕事をやっている」と評価される傾向すらある。私はこの無頓着さが、長時間労働を生み出す大きな要因になっていると考えている。
私たちは毎日長時間働いていると、たくさんの仕事をこなしている気分になる。
しかしそれは幻想です。
■参考図書 『会社で生きることを決めた君へ 』
思いも寄らない人事異動、不満ばかりが募る評価、疑問にだらけの経営方針……。組織で働くということは、あらゆる困難と様々な制約を引き受け、乗り越えていくこと。どんな境遇でも前向きに生き抜くための心構えを、不屈のリーダーの31のメッセージ!
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会社で生きることを決めた君へ 著者 :佐々木常夫 | 会社で生きることを決めた君へ 検索 :最安値検索 | 会社で生きることを決めた君へ 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
部下からの不平不満は上司の勲章
社内研修の講師になる
風邪で休まない
年上の部下は信用しても信頼してはいけない?
初手、王手飛車取り!
ミスを連発してしまったときの対処方法
新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
人を理解するなら修飾語に注目する
中途面接の印象を良くするコツ:面接官の名前を覚えなさい
会社で生きることを決めた君へ_4
会社で生きることを決めた君へ_3
会社で生きることを決めた君へ_2
会社で生きることを決めた君へ_1
近道をする
命をかけるに値するかを考えて議論に持ち込む
人を動かす:人を説得する原則3:自分の誤りをただちにこころよく認める
人を動かす:人を説得する原則3:相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ
人を動かす:「イエス」と答えられる問題を選ぶ
人脈をスタートさせる方法
人を動かす:1ガロンの苦汁よりも1滴のはちみつのほうが多くの蝿が取れる
人を動かす:人を説得する原則2:相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
人を動かす:人を説得する原則1:議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
目標はレギュラーとプロジェクトで管理する
人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
人を動かす:人に好かれる原則6「重要感を与える―誠意を込めて」
部下や後輩が話しかけてきたり、メールをくれたら優先的に対応する
人を動かす:人に好かれる原則5「相手の関心のありかを見ぬいて話題にする」
プレイングマネージャーのミッション
昇進したばかりの上司が部下との面談時に気をつけること
人を動かす:名前を覚える努力をする
人を動かす:人に好かれる原則2:聞き手にまわる
上司は部下の強み、弱みをよくわかっている
リーダーシップとマネジメントを平易な言葉で言ってみる
人を動かす:人に嫌われる方法
人を動かす:日光を吸い込みなさい
人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
人を動かす:人に好かれる原則3「名前は当人にとって最も快い、最も大切な響きをもつものであることを忘れない」
人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」
人を動かす:人に好かれる原則2「笑顔で接する」
人を動かす:幸福は自分の気持ちで決まる
睡眠時間を優先する
人を動かす:笑顔で電話しなさい
人を動かす:あなたの応援がしたい
人望が集まる人の考え方:相手に注意を与えて成果を上げるための7つのルール
人を動かす:相手が優位であることを探す
人と動かす:他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならない
上司になったら部下の人生設計を支える覚悟をする
人を動かす:相手の心のなかに強い欲求を起させること
人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
人を動かす:相手の立場から物事を見る
管理職の評価のポイント
人を動かす:人に動いて欲しければその人の問題を扱いなさい
人を動かす:他人の長所を探しなさい2
人を動かす:他人の長所を探しなさい1
人を動かす:チャールズ・シュワップの給料を決めたたったひとつの技術
人を動かす:人の8つの欲求を満たす
人を動かす:父は忘れる
人事評価の目的を理解すると評価を利用できる
人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
経営理念や経営方針を説明できますか?
生産性を高める
人を呪わば穴二つ
戦略的不機嫌さ
思い出したら運命だ
北風と太陽―意図を隠して行動を促しなさい
相手に勝たせると味方ができる
犬が近づいてきたら道を譲りなさい
魚はミミズで釣りなさい
長所を挙げてもらうと勝手に説得されてくれる
仕事効率を上げる基本ルール(心理編)
仕事を効率化する理由
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●部下として
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●自分を高める
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●言葉を磨く
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●サラリーマンとして
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約【はじめに】
会社で生きることを決めた君へ(詳細目次)
会社で生きることを決めた君へ
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●強いチームを作る
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●上司として